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激戦を終えたばかりの3トップをいかに休ませるか?クロップ監督のマネジメントに注目!

2019年6月19日、主将ファン・ダイクのオランダがネーションズリーグ決勝でポルトガルに1-0で惜敗。7月7日のコパ・アメリカ2019ファイナルでは、ガブリエウ・ジェズスやエヴェルトンとともに前線に張ったフィルミーノが、12年ぶりとなるブラジルの優勝に貢献しました。アフリカネーションズカップのために母国エジプトに戻っていたモー・サラーは、7月6日のラウンド16で南アフリカに敗れて長いシーズンが終了。サディオ・マネは決勝進出を果たしたものの、7月19日のアルジェリア戦を落としてしまい、クラブと代表の両方で頂点に立つことはできませんでした。

プレミアリーグの激闘を経て、6月1日にチャンピオンズリーグを制したリヴァプールですが、主軸が各大陸のカップ戦に駆り出されることになり、3トップは7月までトップフォームをキープしなければなりませんでした。先週まで戦い続けていたマネについて、クロップ監督は2週間の休みを取るとコメントしています。「彼は休暇に入ったが、そんなに長くはない。コミュニティシールドのマンチェスター・シティ戦が終わった後、8月5日に合流する。すなわち2週間だね。プレミアリーグ開幕のノリッジ戦に向けて準備する時間は4~5日ある。チェルシーとのUEFAスーパーカップまでは10日だ」。欧州を制した名将は、長すぎるシーズンをようやく終えたマネの状況について嘆くポーズを見せながら、3人ともいい形で戻ってきてくれるはずとポジティブな姿勢を崩しておりません。

I don’t want to sound like a moaner, but Mane’s season has been 13 months long.Have you ever heard of a year with 13 months in it? We need to see how we deal with it. The Brazilians finished the season on an absolute high winning two trophies. For Mo it was slightly different, but I’m constantly in contact with him and all three of them are fine.(不満ばかりいうヤツのように騒ぎたくはないが、マネのシーズンは13ヵ月もあった。1年が13ヵ月なんて、聞いたことがあるかい?どう対応するか、はっきりさせておかないとね。ブラジル人たちは素晴らしい勝利で2つのトロフィーを獲得した。モーは若干違うけど、マメにコンタクトを取っており、3人ともいけるだろう) 『BBC』の7月20日付記事『Could Reds’ attacking absences derail Premier League bid?』より引用)」

欧州屈指の破壊力を誇る3トップのコンディショニングが難しくなっている現状について、「BBC」のエマ・サンダース記者は懸念を示しています。昨季プレミアリーグにおける89ゴールのうち、サラー、マネ、フィルミーノが54発。ライバルのマンチェスター・シティよりも前線への依存度が高く、サブの選手のレベルは劣っています。プレミアリーグ得点王に輝いたサラーとマネは、マン・シティの選手たちよりも出場時間が長く、それなりの充電期間が必要となるでしょう。

「BBC」の記者の問いかけは、「リヴァプールにプランBはあるのか」。シャキリがふくらはぎをいためているなか、前線のクオリティはチェンバレン、オリギ、ハリー・ウィルソン、ブリュースターといった若いメンバーに委ねられています。サンダースさんが注目しているのは、ブリュースターです。レッズOBのジェイソン・マカティア氏が「ちょっぴりイアン・ラッシュ、ちょっぴりロビー・ファウラー」と才能を認めた若きアタッカーは、レギュラーの出遅れという千載一遇のチャンスを活かさなければなりません。

クロップ監督の最重要テーマは、サラー、フィルミーノ、マネを一刻も早くプレミアリーグのピッチに戻すことではなく、若い選手たちを機能させながら3トップをできるだけ休ませることでしょう。過去2年の躍進の大前提は、3トップに致命的な長期離脱がなかったこと。コミュニティシールドやUEFAスーパーカップを制するよりも、主力が9月からの9ヵ月をトップフォームで過ごせることに重きを置いたほうがいいのではないでしょうか。

チェンバレンやオリギ、ブリュースターを活かしながら、プレミアリーグの序盤戦を最小限のポイントロストで走り抜けられれば、クロップ監督とスタッフ、サポーターは進化を実感できるでしょう。開幕までの2週間半は、今までにも増して重要な時期だと思います。メルウッドで4度めの夏を迎えた指揮官のチームづくりに注目しましょう。

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“激戦を終えたばかりの3トップをいかに休ませるか?クロップ監督のマネジメントに注目!” への1件のコメント

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    ご指摘の通り、若手特にブリュースターがこのチャンスをどう得ていくか。期待したい所です。サラーとボビーはマネと比較すると早めの帰還だと思いますが、チームの底力が試される序盤ですね。

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