2020.11.15 アーセナルの話題
ゴールどころかオンターゲット2本のみ…アーセナルの中盤の攻撃力UPについて考えてみました。
エミレーツにアストン・ヴィラを迎えた必勝のゲームを0-3で落としてから、アルテタ監督の戦術に対する風当たりが強くなっています。メディアや評論家の多くが指摘しているのは、プレミアリーグ8試合で9ゴールしか決められていない攻撃の脆弱さ。シュート数73本は、既に3ケタに乗せているリーズやフラムを大きく下回り、セカンドハーフの33本という数字はEFL92クラブのなかで最低です。
「オーバメヤンを中央に移すべきではないか」「ラカゼットを外すという手もあるのではないか」と、ストライカーの起用法が注目されていますが、2019-20シーズンのプレミアリーグで2ゴール以上を決めた選手がいなかった中盤の改革も課題のひとつです。昨シーズンのシュートとオンターゲットの本数は、いずれもルーカス・トレイラが1位で、今季8試合のオンターゲットはトーマス・パーティーの2本のみ。ブルーノ・フェルナンデス、ケヴィン・デブライネ、メイソン・マウント、カイ・ハヴェルツ、ジャック・グリーリッシュなど、ミドルシュートと前線を動かすパスを武器とするプレーメイカーを擁するチームと比べると、明らかに見劣りします。
決定機が少ないチームに苛立つグーナーのなかには、メスト・エジル待望論を唱える方もいるでしょう。プレミアリーグの登録メンバーから外された10番が、ヴェンゲル時代のパフォーマンスを取り戻すことができれば文句なしのレギュラーなのですが、昨季プレミアリーグで18試合1ゴール2アシスト、シュート9本&オンターゲット3本では守備の不安に目がいってしまいます。アルテタ監督が、エジルは前年を上回る状態にないと判断したのなら、現有戦力のなかから中盤で攻撃力を高められる存在を創らなければなりません。
昨季のプレミアリーグで、ルーカス・トレイラの次にシュートが多かったジョー・ウィロックを我慢しながら育てるのか。ダニ・セバージョスにアーロン・ラムジーを期待するのか。前者は時間がかかりそうで、現状の布陣をさほどいじらずに改善を図るなら後者でしょう。トーマス・パーティーとダニ・セバージョスをセンターに配し、交互に攻め上がってミドルシュートやボックス脇の攻略に参加する形を創れればいいのですが、両者とも前線にパスを入れる役割に徹することが多いため、「トーマス・パーティーが使えないときはダニ・セバージョス」という起用法になっています。
選手の配置を変えたほうが変化をもたらしやすいと考えるなら、ウィリアンをインサイドMFで起用するのはいかがでしょうか。チェルシーから来たベテランウインガーは、右サイドに縛られて窮屈そうにプレイしている時間が長く、開幕戦の2アシスト以来、クロスをクリアされるだけの選手になってしまった感があります。低い位置から右にも中央にも上がれるポジションを任せれば、距離が近くなるストライカーや右サイドのニコラ・ペペとの連携でゴールをめざすシーンが増えるのではないでしょうか。
「全てのトレーニング、全ての試合、ロッカールームで過ごした全ての時間のなかで常に学んだ」と語る超マジメなベテランは、ボックス・トゥ・ボックスという新たなミッションもこなしてくれるのではないかと思います。いずれにしても、アルテタ監督は、何かを変えなければならない状況を迎えています。フォーメーションを見直すのか、選手の配置を変えるのか、戦術をチューニングして解決するのか。2015-16シーズンに35試合6ゴール19アシストという出色のスタッツを残したメスト・エジルは、シュート47本&オンターゲット20本だったのですが…。(ウィリアン 写真著作者/Granada)
「オーバメヤンを中央に移すべきではないか」「ラカゼットを外すという手もあるのではないか」と、ストライカーの起用法が注目されていますが、2019-20シーズンのプレミアリーグで2ゴール以上を決めた選手がいなかった中盤の改革も課題のひとつです。昨シーズンのシュートとオンターゲットの本数は、いずれもルーカス・トレイラが1位で、今季8試合のオンターゲットはトーマス・パーティーの2本のみ。ブルーノ・フェルナンデス、ケヴィン・デブライネ、メイソン・マウント、カイ・ハヴェルツ、ジャック・グリーリッシュなど、ミドルシュートと前線を動かすパスを武器とするプレーメイカーを擁するチームと比べると、明らかに見劣りします。
決定機が少ないチームに苛立つグーナーのなかには、メスト・エジル待望論を唱える方もいるでしょう。プレミアリーグの登録メンバーから外された10番が、ヴェンゲル時代のパフォーマンスを取り戻すことができれば文句なしのレギュラーなのですが、昨季プレミアリーグで18試合1ゴール2アシスト、シュート9本&オンターゲット3本では守備の不安に目がいってしまいます。アルテタ監督が、エジルは前年を上回る状態にないと判断したのなら、現有戦力のなかから中盤で攻撃力を高められる存在を創らなければなりません。
昨季のプレミアリーグで、ルーカス・トレイラの次にシュートが多かったジョー・ウィロックを我慢しながら育てるのか。ダニ・セバージョスにアーロン・ラムジーを期待するのか。前者は時間がかかりそうで、現状の布陣をさほどいじらずに改善を図るなら後者でしょう。トーマス・パーティーとダニ・セバージョスをセンターに配し、交互に攻め上がってミドルシュートやボックス脇の攻略に参加する形を創れればいいのですが、両者とも前線にパスを入れる役割に徹することが多いため、「トーマス・パーティーが使えないときはダニ・セバージョス」という起用法になっています。
選手の配置を変えたほうが変化をもたらしやすいと考えるなら、ウィリアンをインサイドMFで起用するのはいかがでしょうか。チェルシーから来たベテランウインガーは、右サイドに縛られて窮屈そうにプレイしている時間が長く、開幕戦の2アシスト以来、クロスをクリアされるだけの選手になってしまった感があります。低い位置から右にも中央にも上がれるポジションを任せれば、距離が近くなるストライカーや右サイドのニコラ・ペペとの連携でゴールをめざすシーンが増えるのではないでしょうか。
「全てのトレーニング、全ての試合、ロッカールームで過ごした全ての時間のなかで常に学んだ」と語る超マジメなベテランは、ボックス・トゥ・ボックスという新たなミッションもこなしてくれるのではないかと思います。いずれにしても、アルテタ監督は、何かを変えなければならない状況を迎えています。フォーメーションを見直すのか、選手の配置を変えるのか、戦術をチューニングして解決するのか。2015-16シーズンに35試合6ゴール19アシストという出色のスタッツを残したメスト・エジルは、シュート47本&オンターゲット20本だったのですが…。(ウィリアン 写真著作者/Granada)
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初めまして。
何年にもわたって、毎日愛読させて頂いております。今までで一番感動した記事は香川退団時のものです。
前置きはさておき、ガナーズの攻撃…最近は退屈なものが多く、見ていて辛いです。中盤の攻撃力、最終ラインからのビルドアップ、前線の連動性、どれをとってもトップレベルには遠く及ばないと感じています。
その中で私が一番気になっているのは、最終ラインと前線との距離です。非常に遠く間延びしており、その影響でビルドアップがぎこちなく、アーセナルらしいパス回しも出来なければ中盤の選手がゴールから遠ざかってしまっているのではないかと。
昨季のCLなんかを見ていても、欧州トップレベルのチームはコンパクトな陣容を保ちながらインテンシティーも高く、まさに強者という戦い方をしていました。
勇気を持って最終ラインを高く設定する事で、チーム全体のゴール数は増えると期待しています。そしてコンパクトなチームの中でなら、エジルのような創造力のある選手も活きるはず…とこっそり呟いておきますね(笑)