イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

無策だった90分、疑問が残る交代策…ミケル・アルテタの痛恨のスコアレスを振り返る。

ヨーロッパリーグ準決勝、アーセナル0-0ビジャレアル。初戦を2-1で落としていたチームに必要なのは、先制点でした。26分のオーバメヤンのボレーは、左のポストにヒット。39分のカウンターで、エースが左から放ったコントロールショットは、GKルジのファンブルを誘うもラインの前でキャッチされました。後半開始から間もない49分、ルジのパンチミスを足元に収めたスミス・ロウは、無人のゴールへのシュートを右に外してしまいます。最大のチャンスは、79分にベジェリンが中央に上げたクロス。オーバメヤンのヘッドはまたもやポストに当たり、ゴールに向かうボールをルジが掻き出した瞬間、ミケル・アルテタと選手たちのチャレンジは終わりました。

ハイライトを何度観ても、勝てた試合だったとつぶやいてしまいます。クリーンシートで終わらせたかったビジャレアルは、初戦よりもゴールを決めようという意識が低く、ガナーズにパスコースとスペースを与えないことを最優先にしていました。30分には、最も危険な存在だったチュクウェゼが負傷リタイア。ニコラ・ペペとティアニーは、前にポジションを取れるようになりました。プレミアリーグで1試合平均20本のクロスを上げていたチームは、34本を記録しています。しかし、必死のアタックは単調でもあり、ビジャレアルの4-4のラインが歪むシーンはほとんどありませんでした。

CL出場権獲得のチャンスを手離す激痛の敗戦は、指揮官の経験不足とチームのウイークポイントが如実に現れた一戦でもありました。今季プレミアリーグにおけるカウンターからのゴールはわずか1発、セットピースはリーグ15位の5発。ゴールのバリエーションが乏しいチームは、8本のCKを簡単にクリアされ、中央から直線的に攻めるべきシーンでもサイドに展開してスピードダウンしてしまいました。ニコラ・ペペのシュートは、ティアニーの絶妙なスルーパスでラインの裏を取った47分の一撃のみで、サカはゼロ。プレミアリーグではチームNo.1のパフォーマンスを披露していた19歳のウインガーは、ドリブル成功1回が攻撃における唯一のスタッツです。

戦術的な工夫がなかったアルテタ監督は、選手起用でも疑問を残しました。どうしてもゴールがほしい試合には、セットピースから2ゴールをゲットしているガブリエウ・マガリャンイスを入れるという手もあったのではないでしょうか。攻撃に関与できていなかったウーデゴーアをマルティネッリという最初のカードは納得ですが、残り10分でオーバメヤンを下げてしまったのは…!負傷欠場明けのティアニーをラカゼットというシンプルな交代策に留め、百戦錬磨のストライカー2人に命運を託すほうが可能性があったのではないかと思います。

セットピースがチャンスにならず、カウンターで仕留められず、トップ下がストライカーを追い越すシーンもなく、ミドルシュートに期待できないとすれば、「戦術オーバメヤン&ラカゼット」が唯一にして最大の希望でした。プレミアリーグでリーズやヴィラよりもゴールが少ないチームが、ここぞという試合でさまざまな弱点を露呈した一戦。それでも勝てるチャンスはあった…。シュートゼロに終わったラカゼットとエンケティアを見ながら湧き起った苦い思いを、しばらくは忘れられそうにありません。

後半戦も6勝2分5敗と改善が見られず、欧州での戦いを失うとなれば、ウーデゴーアとダニ・セバージョスはスペインに帰るでしょう。補強は、おそらく中盤の穴を埋めるのみ。得点力があるアタッカーを獲りたければ、ラカゼットを手離すことになるのではないでしょうか。2年めとなるトーマス・パーティーやガブリエウがフィット感を高め、ニューカッスルでプレミアリーグ4戦連続ゴールのウィロックが成長を遂げたとしても、戦い方を変えない限りはTOP4争いに食い込むのは難しそうです。アルテタ監督にヴィジョンはあるのか。来季につながる何かを見せてほしいラスト4試合に注目したいと思います。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す