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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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プレミアリーグで見たかった…ウィリアム・サリバとマヴロパノスを試さなかった理由を知りたい!

プレミアリーグ3節、マンチェスター・シティVSアーセナル。開始からわずか7分、ガブリエウ・ジェズスが中央に浮かしたクロスは、ピンポイントで誰かに合わせたわけではなく、CBが簡単にクリアできる弾道に見えました。落下点にいたのはカラム・チャンバース。頭に当てて終わりと思いきや、次の瞬間、ボールはレノの右手を弾いてバーにヒットし、ネットに突き刺さりました。決めたのは、イルカイ・ギュンドアン。180cmのセントラルMFは、空中戦に強い選手ではありません。

歓喜する水色のシャツを見ながら、私は彼らの顔を思い浮かべていました。193cmのウィリアム・サリバと、194cmのコンスタンティノス・マヴロパノス。いずれも、182cmのチャンバースよりハイボールに強い選手です。

かつてジョゼ・モウリーニョは、CBとアンカーに長身の選手を置こうとする理由について、「そうしないと、セットピースで死ぬことになる」と表現しました。守備のスペシャリストと評された名将の考え方が正しければ、アーセナルは誤った道を突き進んでいることになります。

ブライトンから連れてきたベン・ホワイトは、182cm。昨季プレミアリーグにおける空中戦勝利は49回に留まっています。チームメイトだったダン・バーンは、出場機会が9試合も少ないのに、96回を記録しています。的確な判断とビルドアップに長けたCBの獲得は、ソーチェクやカルヴァート=ルーウィンに制空権を明け渡すリスクと背中合わせなのかもしれません。

アルテタ監督の最終ラインを見るたびに、「ウィリアム・サリバとマヴロパノスを、なぜ実戦で試そうとしなかったのか」という疑問が湧いてきます。ヴェンゲル時代にプレミアリーグ出場3試合、エメリの時は4試合出場を記録したマヴロパノスは、アルテタ体制では出場ゼロ。2800万ポンドで獲得したウィリアム・サリバも、プレミアリーグのピッチを知らないままでフランスのクラブを転々としています。2人とも、成長を楽しみにしていた選手だったので、現状は無念…いや、もはやホラーです。

マヴロパノスもサリバも、昨シーズンの後半戦は、レンタル先のクラブで素晴らしいパフォーマンスを披露しています。シュツットガルトでレギュラーポジションをつかんだマヴロパノスは、「キッカー」の5点満点の採点で平均3.9をマーク。ニースで守備の軸となったサリバは、的確なボール奪取と空中戦で高い評価を得ています。武者修行で結果を出したら自クラブで試すという常道を選ばず、あっさりローン移籍を決めた理由を知りたいプレミアリーグファンは、私だけではないはずです。

マヴロパノスはまだ23歳、サリバは20歳。昨季までにトライする機会を作っておけば、今季は彼らをブレイクさせる絶好のタイミングになっていたのではないでしょうか。2018年1月に180万ポンドで獲得したマヴロパノスは、シュツットガルトと握った買い取りオプションが260万ポンドと報じられています。事実なら、あまりにも安すぎるといわざるをえません。(ウィリアム・サリバ 写真著作者/Supporterhéninois)


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“プレミアリーグで見たかった…ウィリアム・サリバとマヴロパノスを試さなかった理由を知りたい!” への1件のコメント

  1. Ore gun より:

    ホラーというのが適切ですよね。

    必要なポジションは攻撃であり後ろじゃない。
    去年のデータは捨てているのですかね。

    これだけのお金を叩いたのだから、絶対に何かのタイトルを取らないとアルテタは解任。

    というかアーセナルの管理の人たち全員変えるような気持ちでいて欲しいです。

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