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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ワイナルドゥムを失ったレッズの課題は中盤の攻撃力。潜在能力が高いナビ・ケイタに期待!

2019-20シーズンに圧倒的な強さでプレミアリーグを制したリヴァプールですが、昨季は苦しいシーズンとなりました。最終ラインの中央を締めるファン・ダイク、ジョー・ゴメス、マティプが次々に長期離脱。リース・ウィリアムズとナット・フィリップスといった若いCBに頼らざるをえない状況を強いられました。2月からのプレミアリーグ7試合で1勝6敗という絶不調に陥り、優勝争いは終了。最後の5連勝で何とか3位に食い込んだものの、王者マン・シティと27ポイント差という結果に納得しているサポーターはいないでしょう。

最終ラインのキーマン不在が敗因に見えるシーズンでしたが、失点をチェックしてみると、さほど増えていません。2019-20シーズンは33、昨季は42。ファン・ダイクがいたアストン・ヴィラ戦で謎の7失点を喫したことを考慮すれば、健闘したといえるレベルです。より深刻だったのは得点力のダウン。ファン・ダイクのリタイアによる最大のダメージは、逆サイドのアーノルドや左のマネにピタリと届くロングフィードを失ったことだったのかもしれません。

ゴール数を見ると、プレミアリーグ制覇のシーズンは85発で、不完全燃焼の1年は68発。フィルミーノ、サラー、マネのフロントスリーは46ゴールから4つ減らしていますが、新加入のジョッタが9ゴールをゲットしており、前線のトータルは増えています。問題は、中盤です。2019-20シーズンは21ゴールを決めていたのですが、昨季はたったの6ゴール。2ゴールのワイナルドゥムがトップスコアラーで、チェンバレン、ヘンダーソン、チアゴ・アルカンタラ、カーティス・ジョーンズがひとつずつ決めただけに留まっています。

とりわけ厳しかったのは、ボクシングデーから3月中旬までの14試合でした。3勝3分8敗と大きく負け越したチームは、ノーゴールが8試合もあり、11ゴールしか記録していません。ゲーゲンプレスの精度ダウンによるショートカウンターの減少、最終ラインから効果的な縦パスが出なくなったこと、引いて中央を固めるというレッズ対策の浸透など、いくつか要因がありそうですが、中盤の押し上げや飛び出しを増やせなければ、最強だった2年前のレベルには戻れないでしょう。

ワイナルドゥムとシャキリがいなくなったチームから、アグレッシブにゴールを狙うMFは出てくるのでしょうか。クロップ監督は、18歳のハーヴェイ・エリオットを中盤インサイドで機能させようとしていますが、長いシーズンのなかで安定的に高いパフォーマンスをキープするのは難しいでしょう。

私が期待しているのは、ナビ・ケイタです。2015-16シーズンのザルツブルグで公式戦37試合14ゴール、ライプツィヒ時代の2017-18シーズンには39試合9ゴールというスタッツを残しているMFは、コウチーニョの後釜として引き入れたタレントです。リヴァプールに来てからは、意志の疎通が合わないシーンが目立つようになり、プレミアリーグ55試合4ゴールという別人のような数字に甘んじていますが、負傷さえなければ前線を動かしつつ自らも決める存在になりえるはずです。

ファビーニョにCBの前のスペースをカバーしてもらいつつ、意外性のあるチアゴのパスワークとナビ・ケイタの流動的なプレイがかみ合えば、レッズはマン・シティやチェルシーと互角に渡り合う展開に持ち込めるのではないでしょうか。エリオットやカーティス・ジョーンズの大ブレイクにも期待しながら、ギニア代表の復活を待ちたいと思います。軍事クーデターが勃発した母国から無事に帰ってこられたようで、何よりです。(ナビ・ケイタ 写真著作者/Werner100359)


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“ワイナルドゥムを失ったレッズの課題は中盤の攻撃力。潜在能力が高いナビ・ケイタに期待!” への1件のコメント

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    ケイタは怪我がちなので、そこだけが心配です。
    プレシーズンでは良い動きをしていたので
    今シーズンは背番号8に負けないくらいの活躍を
    期待してます。

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