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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ジェズス、サリバ、ジンチェンコ…アーセナルを変えた新戦力のスタッツを徹底チェック!

開幕から3連勝は、2004-05シーズン以来18年ぶり。アンリ、ベルカンプ、ピレス、リュングベリ、ヴィエラが揃い、ファン・ペルシとセスク・ファブレガスがプレミアリーグデビューしたシーズンです。前年3連敗からの3連勝は、1938-39シーズンのエヴァートン以来。前のシーズンを14位で終えた彼らは、リーグ制覇を果たしています。さて、今季のアーセナルは…?

ヴァイタリティでのアウェイゲームを0-3で制した後、ウーデゴーアとラムズデールは「われわれは変わった」と明言しました。「ジェズスは僕らに多くのものを与えてくれる」というキャプテンは、2ゴール3アシストという数字だけではないと主張。新たなストライカーが下がってきた際の連携プレーを、変化のポイントとして挙げています。

「昨シーズンの終わりから、僕らのメンタリティーがどう変わったか。クレイジーといっていいぐらいだ」と興奮気味に語ったのは、2つめのクリーンシートを記録したラムズデール。冷徹に戦えるようになったというイングランド代表GKは、「ジェズスとジンチェンコは勝ち方を知っている」と、前シーズンのプレミアリーグチャンピオンをリスペクトしています。

多くのグーナーが、彼らの言葉にうなずくのではないでしょうか。チームに変化をもたらしたニューフェースのひとりとして、ウーデゴーアがボーンマス戦のパフォーマンスを激賞していたウィリアム・サリバも加えるべきでしょう。

彼らのストロングポイントを端的に挙げるとすれば、こんな言葉が適切なのではないかと思います。ガブリエウ・ジェズスは「プレスとオフ・ザ・ボール」、ジンチェンコは「中盤のサポートとパスワーク」、ウィリアム・サリバは「ビルドアップの安定感」です。

チームの9ゴール中、6ゴールに絡んでいるジェズスは、守備のスタッツも優秀です。シュートブロック3回、タックル成功3本、インターセプト2回。プレスのスターターとしての貢献度も高く、「敵が出したいコースを切り、味方が出したいコースに入る」動きがスピーディーなショートカウンターや中央突破を生み出しています。

ジンチェンコのパス本数173本と成功率87.9%を上回るSBは、マンチェスター・シティの両サイドのみ。マイボールの際は、トーマスの脇にポジションを変え、中盤の仕切り役を担っています。ジャカの素晴らしい攻め上がりを生んだのは、カイル・ウォーカーに「デブライネよりうまい」と評されたレフティの的確な配球と、ガブリエウのカバーリングでしょう。

タックルのうまさとパスワークでベン・ホワイトをしのぐウィリアム・サリバは、ボーンマス戦でパス成功率100%という圧巻のスタッツを叩き出しました。3試合トータル94.3%は、50分以上出場した選手のなかで第5位。ビルドアップがより安定したため、トーマスやベン・ホワイトがいい形で持てるシーンが多く、縦のボールでチャンスメイクできるようになっています。

今季のアーセナルの変化を象徴するスタッツを2つ、紹介しましょう。ロングボール126本はリーグ最下位。ボックス内のシュート34本は、マン・シティに1本差の2位です。ジンチェンコとサリバが加わり、中盤でテンポよくつなげるようになったチームは、流動性が高いジェズスと攻め上がるジャカによって前線の出しどころが増え、ボックス内で打てるシーンが格段に増えています。

プレミアリーグ開幕からの3試合を同じ先発で戦ったアルテタ監督は、次なる課題をクリアしなければなりません。スミス・ロウ、ファビオ・ヴィエイラ、エンケティアを組み込んだときに、同じクオリティをキープできるかどうか。最高のスタートで首位に立った新生アーセナルに、さらなる進化を期待しましょう。


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