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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ガナーズOBの「ジェズスとエンケティアではプレミアリーグを勝てない」というご意見に反論を。

事の発端は、イヴァン・トニーの去就に関するゴシップです。「フットボールロンドン」をはじめ、複数メディアが「アーセナルとチェルシーが獲得をめざしている。移籍金は6000万ポンド」と報じています。2020年の夏にブレントフォードに移籍し、プレミアリーグ昇格に貢献したストライカーは、トップリーグで過ごした2シーズンで公式戦72試合35ゴールという数字を残しています。

現在、イヴァン・トニーは8ヵ月の出場停止処分が明けるのを待っているところです。サッカー賭博に手を染めたとして、起訴されたのは2022年11月。公聴会などのプロセスを経て、本人が認めた232回に対する処分が下されたのは2023年5月でした。プレミアリーグ復帰は2024年1月。27歳になった遅咲きのストライカーは、冬のマーケットで移籍したがっているといわれています。

ガナーズとブルーズの争奪戦が突如、話題になったのは、日曜日のプレミアリーグでストライカーが不調に終わったからでしょう。ノースロンドンダービーに臨んだアルテタ監督は、負傷欠場のマルティネッリのポジションにジェズスを配し、エンケティアにセンターをまかせました。ジェズスがチャンスを逃したのは32分。決めていれば、ガナーズは2点リードとなっていました。

GKヴィカーリオからもらおうとして下がってきたジェームズ・マディソンを突いて奪った9番は、目の前にGKしかいない状況で打ち上げてしまいました。前半のうちにソン・フンミンのゴールで追いつかれ、最後は2-2ドロー。アルテタ監督が併用したストライカーは、2人合わせてシュート3本に終わっています。

アストン・ヴィラに0-1で敗れたチェルシーも、ニコラス・ジャクソンが力を発揮できませんでした。話題になったのは24分の唯一のシュートではなく、プレミアリーグ6試合で5枚めというハイペースのイエローカードのほうでした。長期離脱中のアルマンド・ブロヤに多くを期待できないチームにとって、昨季プレミアリーグで20発のイヴァン・トニーは合理的な補強に見えます。

1月開催の場外ロンドンダービーが注目されるなかで、「スカイスポーツ」のポール・マーソンさんの発言を現地メディアが取り上げています。「エディ・エンケティアではプレミアリーグで勝てない。ガブリエル・ジェズスが彼らを次のレベルに引き上げるとも思えない」。55歳になったガナーズOBは、「1月に獲得できるのはイヴァン・トニーだけ」といい切っています。

さて、みなさん。いかがでしょう。ジェズスとエンケティアでは、ビッグタイトルには届かないのでしょうか。私の見解は「そんなことはありません」。12年を過ごした古巣のポイントロストに熱くなっているマーソンさんは、落ち着いて紅茶でも飲めば、2つの素晴らしいチームを思い出せるでしょう。

2019-20シーズンに独走でリーグを制したリヴァプールの最前線は、フォルスナインのロベルト・フィルミーノと微妙なパフォーマンスだったディヴォック・オリギ。自在に動き回るフィルミーノはプレミアリーグ38試合9ゴール8アシストで、サラーが19発、マネは18発とサイドに強力なフィニッシャーがいるチームでした。

あるいは2021-22シーズンのマン・シティのほうが、説得力があるかもしれません。マーソンさん、思い出してください。ジェズスがいた優勝チームです。ハリー・ケインを獲り逃したペップは、逆ギレ気味(?)に偽9番を採用。このシーズンのジェズスは半分がセンター、半分は右ウイングで、フォーデンやスターリングを前線に配しながら勝ち切りました。

トップスコアラーは、偽9番をまかされることもあったケヴィン・デブライネ。自らの役割をフィニッシュにシフトしたプレーメイカーは、キャリアハイの15ゴールをゲットしています。15ゴールといえば、アーセナルにもいるではありませんか。キャプテンのマルティン・ウーデゴーアは、前線の3人を動かしながら、自らもゴールに迫る稀代のハイパフォーマーです。

ジェズスが20発に届かなくても、昨季14ゴールのマルティネッリと15ゴールのサカが、サラーとマネのように決めてくれればOK。ガナーズの9番は、守備の貢献度と変態的なポジショニングも魅力で、左右のウイングに入ってもカイ・ハヴェルツの頭に合わせてくれるでしょう。ペップとクロップのいいトコ取りのようなチームが、ビッグタイトルを獲得しても違和感はありません。

こんな話になったので、勢いに乗って口を滑らせましょう。今のアーセナルなら、チャンピオンズリーグ制覇も充分めざせると思います。スペインの強豪もミュンヘンもパリも、ビッグネームが去った今は過渡期で、ひと頃の圧倒的な強さはありません。一方、今季のアーセナルは、ファン・ダイクとアリソンが加わって欧州を制したときのリヴァプールとオーバーラップします。

ゴールマウスにラヤ、CBにサリバ、ガブリエウ、ベン・ホワイト。デクラン・ライスがよりフィットすれば、中央の守備の強度はさらに上がるでしょう。このチームの武器は、攻撃力よりも後ろの安定感といわれるようになる可能性があります。CLの優勝候補とはいいませんが、昨季のインテルのようにするするとファイナルに進めば、一発勝負は経験豊富なジェズスの出番です。

話が逸れました。結論は、「ジェズスとエンケティアではプレミアリーグは勝てないというほど、今のフットボールは正統派ストライカーに依存していない」です。これは、ハーランドの目を見ていえます。声は震えますけど。とはいえ、イヴァン・トニー獲得となれば、それはそれで盛り上がっちゃうんですけどね…。


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