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「ベイル・バブル」の余波…アーセナル、ヴェンゲル監督のサプライズ予告どおりエジル獲得!

9月1日、ようやくガレス・ベイルの移籍がレアル・マドリードから公式に発表されましたが、同日、ノースロンドンダービーでトッテナムに快勝したゲーム後の記者会見で、アーセナルのヴェンゲル監督が意味深な発言をしました。「我々が求めているのは1、2人のスーパープレイヤー。今から24時間以上あるが、おそらくサプライズがあるだろう。そうならない可能性ももちろんあるけれど、私は自信がある」。…誰だろう、今さら獲得できる大物なんていたっけ、プレミアリーグの選手じゃないよな…と不思議に思いましたが、なるほど、これは機をみるに敏。そうですよね、ベイルが入ると、とばっちりを受ける選手が出てくるわけですよね。レアル・マドリードのメスト・エジルの話です。

エジルはつい最近まで、モウリーニョ政権時代の混乱を忘れてアンチェロッティ新監督と足並みを揃え、レアル・マドリードにデジマ(10回めのチャンピオンズリーグ制覇)をもたらすことだけを考えていたはずです。雲行きが怪しくなってきたのは、リーガ・エスパニョーラ第2節のグラナダ戦。このゲームで65分に交代を告げられたエジルは珍しく激高し、アンチェロッティ監督と揉めたとのこと。そして第3節のアスレチック・ビルバオ戦ではついにスタメンを外れ、交代出場もありませんでした。監督が代わり、ベイル騒動が長引くなか、エジルのなかに「自分は評価されているのか?」という疑問が頭をもたげるようになり、人知れずストレスが積もっていたのかもしれません。

そこに表れたのが、説得するなら今しかない、と動いたアーセナル。以前から複数のチームが動いていると報じられていましたが、アーセナルが本格的に話を具体化させにいったのは、リーガの2節終了後、8月末と推測します。このオファーに対して、イスコやイジャラメンディという新戦力にメドが立ち、ベイル獲得をはじめ、今季の補強で使った300億円以上ともいわれる資金をさすがに多少は回収したいと考えたレアル・マドリードが乗っかりました。かくして電撃獲得は成功です。エジルサイドは9月2日にこの話を承諾し、即日、ミュンヘンでメディカルチェックを受け、締め切り2時間前に移籍決定の公式発表と相成りました。何しろ、ブラジル代表のエースだったロナウドを市場が閉まる10分前にインテルから奪取した、世界一の移籍テクニックを持つレアル・マドリードの仕事です。半日あれば、何てことはないでしょう。

右サイドからでもトップ下でも攻撃全体のコンダクターとなりえる稀代のテクニシャンの入団で、ロシツキやカソルラをうまく休ませながらシーズンを戦えるようになり、ウォルコットのCF活用や2トップなど、戦術のバリエーションも増えそうです。移籍金が4250万ポンド(約64億円)ほどかかりますが、プレミアリーグの最終順位が1~2位上がるくらいのインパクトがある、かなりいいお買い物でしょう。ここまで移籍交渉では苦労してきましたが、ようやく公約どおりの「大型補強」がひとつ実現しました。アーセナルのサッカーとの相性はよさそうなので、早期にエジルがフィットしてケガ人が戻れば、昨季軒並み負け続けた上位クラブへのリベンジも果たせるはず。間違いなくより美しくなる、新しいアーセナルサッカーが楽しみですね。

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“「ベイル・バブル」の余波…アーセナル、ヴェンゲル監督のサプライズ予告どおりエジル獲得!” への1件のコメント

  1. play blackjack より:

    That’s going to make things a lot easier from here on out.

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