イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録 | プレミアリーグの最新情報ブログ

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

「マルチカルチャーこそが誇り」…エジルを守るイヴァン・ガジディスのスピーチに感動!

メスト・エジルにとっては、忘れられない1日になったのではないでしょうか。2018年7月23日、シンガポール。インターナショナルチャンピオンズカップで、アトレティコ・マドリード、パリ・サンジェルマンと戦うために現地に赴いたエジルは、着いて間もなくウルリッヒ・ヘーネス氏の暴言を聞かされ、驚いていたそうです。ここ数年はひどいプレイしかしていない、最後にタックルしたのは2014年のワールドカップの前じゃないか、今は貧しい言い訳をしているだけだ…。「ザ・サン」が伏せ字にするほどの汚い言葉で、ドイツ代表に貢献してきたプレーメイカーを罵ったバイエルンの会長に対して、プレミアリーグのクラブのトップは素早く反応しました。

その日の夜に催されたスタッフ全員参加のバーベキューパーティーで、イヴァン・ガジディスCEOがスピーチしました。「ドイツFAがエスカレートさせた”口撃”からわれわれのスタープレーヤーを守る。全面的にバックアップする」と明言したアーセナルのトップは、マルチカルチャーを本分とすることこそクラブの誇りだと語り、多様性と包容力がある組織を支える役割としてエジルを選んだとまでいったそうです。心のこもった言葉を聞いたスカッドは全員立ち上がり、称賛の拍手。「The 29-year-old World Cup winner」は、トップのメッセージとチームメイトの反応に触れ、感激の面持ちだったと伝えられています。

ガジディスさんの言葉に、プレミアリーグのすべてのクラブが賛同するでしょう。いや、ブンデスリーガのクラブも、敵対視する国の大統領が絡む話に感情的になりがちな今でなければ、大きくうなずくのではないでしょうか。「All of us want to help Mesut feel like it is his home here with us – like a family, and it is a family for every player(われわれと過ごすここが、わが家のように感じられるように全員でエジルを助けたい。家族のように、すべての選手にとってね)」。ウナイ・エメリ監督のコメントを報じた「BBC」も、「デイリー・メール」の記事を引用しながらガジディスさんの名演説を紹介しています。

イタリアの「スカイスポーツ」が、ガジディス氏が9月にACミランのトップになると報じておりましたが、「BBC」はご本人が「アーセナルに完全にコミットしている」と語ったと否定しています。ひとりのプレミアリーグファンとして、ガジディスさんにはヴェンゲル監督が築いてきたカルチャーを継ぐ存在としてクラブに残っていただき、新しいスタッフをリードしてもらえればと思います。最後にもうひとつ、伝えたいことがあります。「ザ・サン」によると、アーセナルはバイエルンに対してクレームを入れないつもりのようです。言葉の戦争を必要以上に引きずらないために。適切だと思います。今はメスト・エジルを守ることが、最も大事なのですから。

プレミアリーグ開幕戦で、マンチェスター・シティ相手に素晴らしいパスを連発する10番の姿を観たい気分が高まってきました。フットボールに集中するエジルの表情を見たとき、もう一度、私は彼に感謝するでしょう。ガジディスさん、ありがとうございます。素早くシンガポールに足を運び、選手たちの心をひとつに束ねたあなたの判断と行動力をリスペクトしたいと思います。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“「マルチカルチャーこそが誇り」…エジルを守るイヴァン・ガジディスのスピーチに感動!” への5件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    チームのトップが選手を守る発言と、それに賛同するスタッフとメンバー心強いですね。また、相手チームにクレームを入れない
    態度も適切であり大人の対応だと思います。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    感激しました。プレミアリーグ全体で差別NOのメッセージを世界に発信して欲しいです。

  3. ペップの街 より:

    更新ありがとうございます。アーセナルはいいクラブですね。
    ドイツのサッカー協会のトップや、ウリ・へーネスの言動には首を傾げざるを得ません。
    非難を承知で言いますが、エジルは今回の発言の冒頭の部分、エルドアンと会った事に政治的な意図が無かったことをもっと早く、W杯前に公表してケリをつけても良かったと思います。
    多分、彼はそれを協会に説明し、納得してもらったからそれから先は協会のマターだと判断したのでしょう。これについても理解できます。
    結局協会の初動対応の拙さがここまで事態を悪化させたのかと思います。
    彼は今回の発言の中で、プーチンに会ったマテウスとエルドアンに会った自分とどう違うんだと矛先を向けました。これも難しい話だなと思います。じゃあ、少数民族を殺しまくっている中国はどうなの?オイルマネーで選手と監督を爆買いし、本国ではやはり弾圧、圧政を行うマンシティのオーナーはどうなの?
    どこで線を引けばいいんでしょうか?
    とにかく、エジルのフットボーラーとしての栄光と「ドイツ」への貢献を否定するような協会やへーネスの発言は論外です。
    ドイツ協会も改革すべきですね。

  4. グーナーです より:

    ガジディスさんは、グーナーにとっても不思議な人物として認識されている印象です。
    (結果論ですが)ビッグタイトルを長年獲れなかったヴェンゲルをサポートし続け、エメリ体制になっても「二年以内に何かしら結果を残すこと!」などと口出ししているようでもなく、サッカーをどこまで知っているのか、もっと言えばサッカーをどれほど好きなのかもよく分かりません。
    良くも悪くも会長が目立つ他の強豪チームに比べ、「ああ、そういえばうちのチームにもCEOっているんだよな」と忘れそうになるくらいです。
    ただし、発言のタイミングと適切さについてはいつも感心してしまいます。
    2、3年前にヴェンゲル解任論がサポーター同士で燃え上がったタイミング。今年実際に解任に至り、ヴェンゲルを送り出すタイミング。そして今回のエジルに対するサポートを示すタイミング。
    自身を含むグーナーが、タイトルを獲れないチームを辛抱強くサポートしている根幹には、ガジディスさんの粘り強い精神があるのかなと時々思います。
    今回のエジルに対するサポートには100%の感謝をしつつ、これからも悪目立ちのない辛抱強い父親か母親のような存在で、チームを支えて欲しいと願っています。
    もしタイトルを獲得出来たら、ヴェンゲルやカソルラ、ロシツキらと共に一緒に喜んでいただきたい一人です。
    エジルも同じ気持ちではないでしょうか。
    今季は焦りすぎかも知れませんが、是非エジルとガジディスさんにタイトルを獲得してほしいです。

  5. どど より:

    カジディスさん男前すぎるやろ。
    そらスタンディングオベーションですわ。。
    DFBやヘーネスに対しては、タイトルを獲るという最大の抗議でお返ししたいですね!頼むぞエメリ!!

    —–
    人種と肌の色をとやかく言ったら、サッカーなんて半分の面白さも期待出来ないと思う。
    そして、政治的な問題も、選手が引き起こした訳ではない。
    そんなの世界中の人が解ってるはず。
    それでも差別するのってのは、よっぽどの無知か、見下すやつを作らないと落ち着かないような、貧困な発想しか持てない、とるに足らない人物だろうな。
    そういう貧困な発想の持ち主は、抗議とかされると、余計ヒートアップして面倒になるのが目に見えてるので、アーセナルの対応は正解だと思います。

    カジディスさんの演説、クラブのトップとして、健全な、美しいものでした。
    エメリさんの言葉も嬉しかった。
    フットボールクラブかくあるべし!!
    今季もアーセナル愛が止まりません!!
    エジル!頑張れ!
    君のいるクラブは最高なんだからな!!

    —–
    エジルには頑張ってもらいたいんですが。
    よく考えたら、プレミア初戦はアーセナルはマンシティじゃないですか!
    今期のシティ大丈夫かな?主だった補強はマフレズ1人。デ・ブライネと組む中盤はフェルナンジーニョ1人でいいのかな?ターンオーバーの時はデルフがやるのかな。

    —–
    更新ご苦労様です
    またまた心温まる記事をありがとうございます。
    今のエジルにとって一番必要で一番大事な事を言って下さったガジディスは素敵な方ですね。
    スポーツはやはりこうであって欲しいものです。
    ガジディスや監督、チーム、スカッド他、エジルを擁護するコメントを出してくれた皆の為にも、何より自身の為にも今迄で一番のシーズンをプレーを見せてくれることを期待します!

コメントを残す