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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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プレミアリーグで復活なるか?元チェルシーのアンドレ・シュールレ、フラム移籍決定!

「FANTASTISCH」。ファンタスティックという言葉の語尾を、プレミアリーグに帰ってきたドイツ人MFの名前に変えて、フラムの公式サイトが新戦力を歓迎しています。アンドレ・シュールレ。ドルトムントで過ごした2年は不運であり、不遇でした。度重なる負傷に出場機会を奪われ、公式戦51試合8ゴール、33試合出場に留まったブンデスリーガはたったの3ゴール。中盤のリニューアルを目論むドルトムントは、早期からシュールレを構想外としており、27歳になったアタッカーはチームから離脱して次の活躍の場を探していました。ローンで獲得できるワールドカップウィナーを射止めたフラムは、豊富な経験と驚異的なスキルが獲得の決め手だったとアナウンスしています。

マインツでリーグ戦33試合15ゴールと頭角を現したのは、2010-11シーズン。2シーズン所属したレヴァークーゼンでも得点力をアピールしたシュールレは、2013年の夏にチェルシーに入団しました。久しぶりのプレミアリーグにモチベーションを高めていたジョゼ・モウリーニョの下で、主軸として活躍するのではないかと期待されましたが、ポジションを争う相手が悪かったとしかいいようがありません。アザール、オスカル、ラミレス、マタ、ランパードという豪華ラインナップに、ウィリアンまで加わったチームで、2013-14シーズンにおけるシュールレのプレミアリーグ先発出場は15に留まりました。最も輝いたのは、2014年3月1日のクレイブン・コテージ。ハットトリックを決めた相手は、このたび声をかけてくれたフラムでした。

翌シーズンも、レギュラーで起用されたのは序盤のみ。とにかく試合に出たかったシュールレは、2015年1月にヴォルフスブルクに移籍しました。彼らしさを最後に見たのは、29試合9ゴールという数字を残した2015-16シーズン。ドルトムントで苦しみ、ドイツ代表から外れたMFにとって、プレミアリーグに復帰した今季が正念場です。

中小クラブでよかった頃のプレースタイルを取り戻し、ビッグクラブに返り咲く選手は少なくありません。2016-17シーズンにスウォンジーで15ゴールを決めたジョレンテはトッテナムに招かれ、ストークで孤軍奮闘だったシャキリは、先頃リヴァプール移籍が発表されています。フラムで思い出すのは、ファン・デル・サールです。ユーヴェで評価を下げてしまったオランダ代表GKは、ウェストロンドンでの活躍がサー・アレックス・ファーガソンの目に留まり、マンチェスター・ユナイテッド移籍後にチャンピオンズリーグを制覇しています。おそらく出番が増えるであろうシュールレも、懐かしきロンドンで復活の足掛かりを築いていただければと期待しています。

ニースからDFマクシム・ル・マルシャンと中盤を仕切るジャン・ミシェル・セリという有望株を獲得したフラムは、さらにビッグネームを加えてプレミアリーグのチームらしくなってきました。残り2週間のトランスファーマーケットで、計算できるストライカーと右サイドのスペシャリスト、最終ラインで体を張れるCBまで補強できれば、相当戦えるのではないでしょうか。プレミアリーグでリベンジを果たしたい元ドイツ代表とともに、降格候補だったチームを見事に立て直したヨカノヴィッチ監督のチームづくりにも注目です。(アンドレ・シュールレ 写真著作者/Ultraslansi)

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