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ルベン・ディアスが統率する堅守でパリを完封!マン・シティが初のCL決勝進出!

敵地パルク・デ・プランスで行われたファーストレグは1-2で勝利。プレミアリーグ制覇を確実にしたペップ・グアルディオラは、クリスタル・パレス戦で主力を休ませ、万全の状態でパリとのチャンピオンズリーグに臨んでいます。ジョアン・カンセロとロドリのベンチスタートは意外ですが、フェルナンジーニョとジンチェンコのほうがコンディションがいいという判断でしょうか。

さっそく、マンチェスター・シティのスタメンを紹介しましょう。GKエデルソン、DFカイル・ウォーカー、ジョン・ストーンズ、ルベン・ディアス、ジンチェンコ、MFフェルナンジーニョ、ギュンドアン、ベルナルド・シウヴァ、FWマフレズ、デブライネ、フォーデン。必勝のポチェッティーノ監督は、ふくらはぎを痛めているムバッペをベンチに置いて、イカルディを起用しています。

試合前に雹(ひょう)が降ったシティ・オブ・マンチェスターは、緑と白のまだらとなり、1月のプレミアリーグを観ているようです。立ち上がりは、パリが攻勢。5分のネイマールとディ・マリアの連打は、密集した水色の最終ラインが体を張ってブロックしました。6分の左からのクロスでジンチェンコがハンドを疑われますが、VARが肩に当たった瞬間を映し出しています。11分、ホームチームがワンチャンスを活かして先制。エデルソンのロングフィードを想定し、ハーフラインの手前からスプリントしたジンチェンコの手柄でした。

ラインの裏に出たSBが中央に折り返すと、デブライネのシュートはフロレンツィがブロック。右にこぼれたボールに走り込んだマフレズは角度がなく、キンペンベに止められるかと思われたのですが、SBとGKの股間を串刺しにした鋭いフィニッシュがファーのサイドネットに突き刺さりました。最初から2ゴールが必要だったパリにとって、さほどダメージはないでしょう。すかさずネイマールがドリブルで仕掛け、ボックス手前で倒されると、自ら蹴ったFKは壁にヒットしてCKです。

17分、ディ・マリアが左から浮かしたボールに競り勝ったマルキーニョスのヘッドは、クロスバーを直撃。19分にエデルソンのスローを受けたベルナルド・シウヴァがディ・マリアに奪われ、左足のシュートが無人のゴールを襲いますが、意図しないカーブがかかって右ポストの脇を抜けていきました。20分過ぎから、徐々にマン・シティがポゼッションを取るようになり、サイドから攻めるシーンが増えています。30分のデブライネのミドルはうまく曲がらず、ボールは右ポストの外に消えていきました。

36分にディアロのグラウンダーをニアで受けたアンデル・エレーラは、左足のシュートを枠に収められず。ベルナルド・シウヴァがマフレズに展開した前半終了間際のチャンスは、ボックス右脇からのウインガーのシュートをナバスが足でセーブ。リバウンドを拾ったベルナルド・シウヴァのシュートもDFに当たって左に逸れていきます。前半は1-0。ルベン・ディアスとジョン・ストーンズの寄せが速く、パリはオンターゲットゼロでハーフタイムを迎えました。

整備が行われた後半のピッチはグリーンで、転がるボールのスピードが上がっています。速攻を仕掛けたいパリ、マイボールの時間を増やしたいマン・シティ。53分、敵陣で奪ったフェルナンジーニョの浮き球が止められ、2度めのアタックからフォーデンが放った強烈なシュートは、ナバスが素晴らしい反応を見せて前に弾きました。直後、カウンターからネイマールがカットイン。ドリブルで右に流れた10番に喰らいついたジンチェンコが、右足のフィニッシュを読み切ってストップしました。

60分にディ・マリアが右から上がり、クロスのクリアをエレーラがダイレクトで叩くと、またしてもルベン・ディアスがコースに入って体でブロック。プレミアリーグの首位チームが決定的な追加点をゲットしたのは63分でした。フォーデンが左サイドから仕掛けたカウンター。デブライネに預けた47番は、縦に走ってリターンをもらい、ファーに完璧なグラウンダーをフィードしました。ノーマークのマフレズが左足で思い切り蹴り込み、2-0。フランス王者は3点が必要になりました。

69分、左のピッチサイドでフェルナンジーニョとやり合ったディ・マリアが激昂して脛に蹴りを入れ、1発レッド!残り20分をやり過ごせば、マンチェスター・シティの初のファイナル進出が決まります。77分に左から突破を図ったフォーデンがキンベンペをかわして左足を振り抜くと、ボールはファーポストを叩いて外に流れていきました。敵陣で奪ってミドルを連発するホームチームにはゴールの匂いが漂っており、10人のチームはハーフラインを越えるのも難しくなっています。

82分にデブライネとベルナルド・シウヴァが下がり、ガブリエウ・ジェズスとスターリングがピッチへ。フォーデンを下げて功労者アグエロを入れた85分の3枚めは、勝利を確信した監督が考える策です。ラフプレーが増えたパリ・サンジェルマン。ムバッペは最後までベンチでした。ネイマールのFKが枠を越えると、ほどなく追加タイムが終わり、2試合トータル4-1でマン・シティが悲願のビッグイヤー獲得に近づきました。

欧州ファイナル進出は、ポーランドのグールニク・ザブジェを2-1で下した1969-70シーズンのカップ・ウィナーズ・カップ以来51年ぶり。チャンピオンズリーグ7連勝は、イングランドのクラブのレコードです。2ゴールのマフレズがメディアの見出しになりそうなゲームでしたが、MVPにはルベン・ディアスを指名したいと思います。14本のシュートを放ちながらオンターゲットゼロというパリのスタッツは、彼が統率する最終ラインの素晴らしいチェックによって成されたものです。最後の相手はチェルシーか、レアル・マドリードか。いずれにしても、堅守を築き上げたペップがクラブに初の歓喜をもたらすような気がしてなりません。


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“ルベン・ディアスが統率する堅守でパリを完封!マン・シティが初のCL決勝進出!” への1件のコメント

  1. ペップの街 より:

    更新有難うございます。ロドリとカンセロはパレス戦で先発してるので疲労を考慮したのでしょう。代わりに入ったジンチェンコ!、ハンド→PKの展開だったら雲行きが怪しくなるところセーフで一安心、そして彼が先制弾の起点になったのですから、この辺りは勝負のあやですかね。2点取ってからの3人の交代は勿論怪我を恐れての主力温存もありますが、ペップはアグエロ、スターリング、ジェズスの力が今後絶対必要になるとの思いでピッチに送り出したんじゃないでしょうか。蛇足ながら、36歳になったフェルナンジーニョ健在です。

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