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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

サラーに始まりサラーで終わる…アウェイに強いエースの2発で、クロップがシメオネにリベンジ!

フィールドプレーヤーは、プレミアリーグ8節と同じ顔ぶれ。中盤に負傷者を抱えたユルゲン・クロップ監督は、苦しいやりくりを続けています。チャンピオンズリーググループステージ3節、アトレティコ・マドリードVSリヴァプール。2019-20シーズンのラウンド16で逆転負けを喫した難敵です。

さっそく、アウェイチームの11人を紹介しましょう。GKアリソン、DFアーノルド、マティプ、ファン・ダイク、ロバートソン、MFヘンダーソン、ナビ・ケイタ、ミルナー、FWサラー、フィルミーノ、マネ。プレミアリーグ16ゴールの最強フロントスリーは、シメオネの堅守を崩せるでしょうか。厳しいプレスを回避したいレッズは足元へのパスが多く、縦への長いボールは前線に入りません。ところが…。

開始からわずか8分。右サイドに流れた何でもないクロスをトラップしたモー・サラーが、カットインからカラスコ、トマ・レマル、コケを次々とかわして左足を振り抜き、コンドグビアに当ててねじ込んでしまいました。いきなりビハインドを背負った昨季スペイン王者は、プレスのラインを上げています。しかし13分、ゴールを決めたのは押しまくっていたアウェイチームです。

アーノルドのクロスを中央で競り合ったフェリペのクリアが短くなり、ナビ・ケイタのスーパーボレーが右隅に一直線!ペースをつかむ前に2発喰らったホームチームは、15分までボールを支配できず、ポゼッション21%に留まっています。最初のチャンスは、20分のショートコーナー。左サイドを突破したトマル・レマのグラウンダーがファーのコケに届くと、左足のシュートのコースにいたグリーズマンが触り、スコアを1点差に戻しました。

26分、フィルミーノのミドルは右にアウト。直後にナビ・ケイタから奪ったデ・パウルの縦1本で、グリーズマンがアリソンと1対1になりますが、打つタイミングが遅れたフィニッシュはプレミアリーグ屈指の守護神が胸に当てました。34分、左サイドでナビ・ケイタを抜いたジョアン・フェリックスが斜めのパスを出すと、左に流れてファン・ダイクを振り切ったグリーズマンが右隅に流し込みました。

40分にサイドチェンジを受けて左からスプリントしたのは、ジョアン・フェリックス。ボックス左からの強烈なシュートは、アリソンが素晴らしい反応でキャッチしました。43分、左でキープしたエルモソがラインの裏に転がすと、抜け出したトマ・レマルが浮かしたボールはアリソンがブロック。カウンターを浴び続けたレッズは、何とかイーブンで前半を終えています。

守備を立て直したいクロップ監督は、ボールロストと軽いチャージでピンチを招いたナビ・ケイタをハーフタイムで諦め、アンカーにファビーニョを投入。シメオネ監督も、不安定だったコンドグビアをホセ・ヒメネスに代えています。

48分のCKからマネのヘッドをオブラクがぎりぎりで弾くと、1分後にはデ・パウルとのワンツーでカラスコがボックス右を突破。決定的なラストタッチは、アリソンが身を挺してストップしました。アクシデントが起こったのは51分。グリーズマンが高く上げた足がフィルミーノの顔面に入ってしまい、ジャッジは1発レッド!この試合が、このままのスコアで終わるとは考えられません。

56分、CKのクリアをアーノルドが拾ってクロスを入れると、ファン・ダイクのヘッドはオブラクがキャッチ。クロップ監督は62分にミルナーとマネを下げ、ジョッタとチェンバレンで勝負です。66分、サラーとのワンツーで右から上がったチェンバレンのシュートは、GKの正面。レッズが押しているものの、10人のチームの速攻は依然として脅威です。

残り20分を切っても、黄色いシャツの優勢は変わらず。シメオネ監督は、大きなジェスチャーでサポーターを煽っています。76分、高く浮いたボールを競ったエルモソがジョッタを倒してしまい、PK。サラーがオブラクの逆を突いて左に収め、アウェイチームが再度勝ち越しました。80分にピッチに入ったのは、コレア、マルコス・ジョレンテ、スアレス、ロディの4枚セット。直後にジョッタが取られたPKは、オンフィールドレビューで取り消されました。

85分にアーノルドがアウト、ジョー・ゴメスが右サイドへ。6分の追加タイムに入り、クロップ監督はサラーに代えてネコ・ウィリアムズで逃げ切りを図ります。コレアのミドルは右にアウト。最後の数分は、抗議をしたスアレスがイエローをもらっただけで終わりました。「アトレティコ・マドリードはやっぱり強かった」「ファン・ダイクはまだ戻っていない…」。タイムアップ直後に最初に浮かんだ感想は、この2つです。ハイライトを見ながら冷静になると、もうひとつ。

「今のモー・サラーは止まらない!」

プレミアリーグ8戦7発、チャンピオンズリーグ3戦5発で11戦12発のハイペース。公式戦9試合連続ゴール、CLのアウェイゲームは6試合連続ゴールで、クリスティアーノ・ロナウドの持つ7試合というレコードまであと1歩です。最近のゲームで、何回3人抜きを見たか。2-3のアウェイ勝利を手繰り寄せたのは、超絶先制ゴールと決勝PKを決めたエースでした。

トマ・レマルとジョアン・フェリックスにあっさり抜かれ、2失点の元凶となったナビ・ケイタは、サラーとアリソンに感謝しなければなりません。1対1を止めまくった守護神も、勝利の立役者のひとりです。両者ともに攻撃的だったエキサイティングなゲームを堪能させていただきました。素晴らしい!


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