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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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マンチェスター・ユナイテッド、レアルに許した10分間の「フリータイム」が致命傷!

レフェリーのことはいってもしょうがありません。確かに高く上げた足がアルベロアに入りましたが、先にボールに反応していたナニのプレイはイエローならまだしも、一発レッドカードには相当しないものだった、とだけいっておきましょう。後半開始直後の48分、セルヒオ・ラモスのオウンゴールで先制したマンチェスター・ユナイテッドでしたが、56分、ナニ退場。これがこの試合のターニングポイントでした。

パスコースを前に出て切ってすかさず速攻、というマンチェスター・ユナイテッドの戦術にレアル・マドリードは苦しみ、ボールは支配するものの、ホームチームのペースで試合は進みました。それだけに悔やまれるのは、10人になった後、昨季のバルセロナ戦のチェルシーのようにゴール前に完全に引いてしまったことです。1人少なくなったとはいえ、中盤でノーチェックで持たせて自由にパスをまわし、ミドルを打てる時間を相手に許したことが、このゲームの着地を決めてしまったように思います。66分にモドリッチがポストに当たって入る完璧なミドルで同点、69分にはイグアインの超速グラウンダークロスをC.ロナウドが合わせて逆転。たった10分ほどの”フリータイム”を存分に生かし切ったマドリード。マンチェスター・ユナイテッドは、あっという間に「2点が必要」という立場に追い込まれました。

ラスト20分は、それまでとまったく逆の展開です。この日スタメンから外していたルーニーを投入し、ボールを支配して怒涛の攻撃を見せるマンチェスター・ユナイテッド。守りながら時折、C.ロナウドやカカが鋭いカウンターでゴールに迫るレアル・マドリード。ファン・ペルシの左足やキャリック、ヴィディッチのヘッドなど、再三、いいシュートはあったものの、GKディエゴ・ロペスが完璧にセーヴ。アシュリー・ヤングとバレンシアを入れて波状攻撃をかけるも、ゴールを奪えないままタイムアップ。ホームで1-2、トータル2-3。マンチェスター・ユナイテッド、2012-13チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦、敗退。

後でなら何とでもいえるといわれれば、そうなのかもしれませんが、返す返すもあの10分が残念です。昨季のバルセロナ戦のチェルシーは最初からベタベタに守る気満々で、チームとして意図をもって徹底して守り切りましたが、今日のマンチェスター・ユナイテッドにはそこまでの意志統一はなく、ただずるずると下がってしまったので、尚のことそのまま試合を終わらせることは困難でした。あの時1-0ではなく0-0であれば、あそこまでは引かなかったかもしれませんね。勝っていたからこそ、余計に気持ちが守りに振れてしまったのでしょう。つくづく思います。サッカーはメンタルのスポーツ。そして勝負は時の運。ときに10人で勝つチームもあり、ときに攻めまくって負けるチームもあり。何が幸いし、何が災いするか、ほんとうにわからないものです。

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