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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

プレミアリーグはチェルシーのみ。やっぱり強いスペイン勢…CL・EL準々決勝総括

プレミアリーグ勢はチャンピオンズリーグのチェルシーだけと、やや寂しい結果となったヨーロッパ戦線。先ほど、イエローカード13枚、退場者2人で延長戦にもつれ込んだバレンシアVSバーゼルの壮絶なゲームが終わり、ヨーロッパリーグの4強も出揃いました。最大の驚きはバルセロナの敗退、そして全体を総括すれば「やっぱり強いスぺイン勢」といったところでしょうか。

チャンピオンズリーグは、「すべて順当、強いほうの勝利」という結果でした。要のギュントガンをはじめケガ人続出のドルトムントは、レアル・マドリードにアウェイの3-0でジ・エンド。経験と戦略・戦術に勝るチェルシーが、セカンドレグでイヴラヒモヴィッチを欠いたパリ・サンジェルマンに競り勝ち。主力を8人失っていたバイエルン・ミュンヘンに健闘したマンチェスター・ユナイテッドは、最後にグアルディオラとモイーズの差が出て、世界王者が誇る戦術の引き出しの多さに屈してしまいました。

バルセロナよりアトレティコ・マドリードのほうが強い、というのは言い過ぎかもしれませんが、今季5回戦って1回も勝てないとなると、もはや「バルサのほうが強い」とはいえなくなっています。とはいえ、やはりここ数年欧州サッカーを引っ張ってきたバルサロナの準々決勝敗退はショッキングですね。最近、守備をしなくなったとささやかれているメッシの運動量がどんどん少なくなり、中盤の選手間の距離が遠くなったバルセロナは、そろそろ中盤とCBに新しい血を入れないと、このまま落ちていってしまうかもしれません。先日受けたFIFAからのペナルティで、この先1年、選手獲得ができなくなったバルセロナは、このピンチをどう切り抜けるのでしょうか。

■チャンピオンズリーグ
ドルトムント(ドイツ) 2-0 レアル・マドリード(スペイン)
(トータル3-2でレアル・マドリードがベスト4進出)
チェルシー(イングランド) 2-0 パリ・サンジェルマン(フランス)
(トータル3-3、アウェイゴールルールでチェルシーがベスト4進出)
アトレティコ・マドリード(スペイン) 1-0 バルセロナ(スペイン)
(トータル2-1でアトレティコ・マドリードがベスト4進出)
バイエルン・ミュンヘン(ドイツ) 3-1 マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)
(トータル4-2でバイエルン・ミュンヘンがベスト4進出)

ヨーロッパリーグの最大のサプライズは、リーガ・エスパニョーラで11勝8分け13敗と負け越して8位に沈み、来季の欧州へのチケットも危ぶまれる不振のバレンシアの大逆転劇でしょう。バーゼルに初戦で3-0とやられたときは、チャンピオンズリーグのドルトムント同様ノーチャンスかと思われましたが、ホームに戻ってフルタイムで3-0として延長に突入。前半に退場者を2人出したバーゼルを後半のラッシュで押し切ってしまいました。ポルトを本拠地エスタディオ・サンチェス・ピジュアンで問題にしなかったセビージャともども、スペイン勢はやっぱり強いですね。

この結果を見れば、リーグ全体が弱体化して久しいセリエAのユヴェントスは、スペイン勢には勝てないのではないかと思われます。私の本命予想はベンフィカですが、組み合わせによってはバレンシアとセビージャがファイナルに進むという結果もあるかもしれません。プレミアリーグ勢は、ウィガンやスウォンジーが足りないのはもちろん、トッテナムが8強まで来られたとしても、ここから先、スペイン、ポルトガル勢相手に優勝までたどり着くのはほぼ不可能だったでしょうね。

■ヨーロッパリーグ
ベンフィカ(ポルトガル) 2-0 AZ(オランダ)
(トータル3-0でベンフィカがベスト4進出)
ユヴェントス(イタリア) 2-1 オリンピック・リヨン(フランス)
(トータル3-1でユヴェントスがベスト4進出)
バレンシア(スペイン) 3-1 バーゼル(スイス)
(トータル5-3でバレンシアがベスト4進出)
セビージャ(スペイン) 4-1 ポルト(ポルトガル)
(トータル4-2でセビージャがベスト4進出)

中位のクラブでもこれだけ強いスペインにはどれだけいい選手がいるんだ、と舌を巻く一方で、リーガ・エスパニョーラでトップを走るアトレティコ・マドリードが経営危機で、まだまだ選手を放出しないと危ないというのにも驚かされます。こっちはこっちで、「どれだけいびつなリーグ運営してるんですか!」と叫びたくなります。「スペインの春、リーガ・エスパニョーラの冬」はしばらく続きそうですが、そろそろ2強独占の構造を変えないと、80年代~90年代前半のイングランドリーグ(=プレミアリーグの前身)のようにヨーロッパで勝てなくなって、破産するクラブが続出するようになってしまいます。

さて、準決勝の組み合わせ抽選は今日ですよね。準々決勝は7戦全勝なのに、準決勝を2勝5敗と大きく負け越している「ミスター・ベスト4」のモウリーニョさんが率いるチェルシーはどこと当たるのでしょうか。バイエルン・ミュンヘンとは、彼らがケガ人が多いうちにやっておいたほうがよさそうですね。同じプレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドが残り30分までイーブンだったわけですから、勝つチャンスは充分にあると思います。そして決勝は「レアル・マドリードとの遺恨試合」となれば、盛り上がるでしょう!ちなみにモウリーニョ監督は、決勝はインテルとポルトで2戦2勝です。さあ、どうなることやら。ドローが決まったら、明日、報告いたします。

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