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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ダヴィド・ルイス、スアレスに惨敗!強力3トップに翻弄され、ホーム3失点で消えたパリの灯

プレミアリーグ勢が全滅してしまったため、チャンピオンズリーグ準々決勝を観ようというモチベーションが落ちていたのですが、結局、試合が始まると引き込まれるように観てしまいます。スコアレスドローに終わった昨日のマドリード・ダービーは、シメオネ監督のほうが満足度は高かったのではないでしょうか。対レアル・マドリード4勝3分け。今季7回めの対戦もこれまで同様負けずに相手の苦手意識をさらに煽り、しかもアウェイゴールをゼロに抑えたので、セカンドレグの戦い方が明確になりました。

次戦のアトレティコ・マドリードは開始から積極的にゴールを狙いにいき、先制点を奪えたら堅守で時間を進めるといったゲーム運びをするでしょう。レアル・マドリードに先に点を獲られても、追いつけば自分たちの勝ち抜けなので、さほど動揺せずにゲームを進められるはずです。一方のレアル・マドリードは、0-1となったら相当焦るはず。アウェイで引き分けたアンチェロッティ監督が一見、有利にみえますが、第2戦の方針がシンプルなシメオネ監督が勝ち抜けを決めるのではないかと予想します。

さて、本日はポルトVSバイエルン・ミュンヘンと、パリ・サンジェルマンVSバルセロナです。2月に本ブログで書いたとおり、私のチャンピオンズリーグ優勝予想の本命はバイエルンなのですが、ここにきて負傷者が続出し、雲行きが怪しくなってまいりました。グアルディオラ監督のやりくりに興味があり、そちらを観ようと直前まで決めていたものの、プレミアリーグ首位クラブを破ったパリとプレミアリーグ昨季王者を子ども扱いしたバルサがどんなサッカーをするのかが気になって、急遽方針変更。マンチェスター・ユナイテッドがバルセロナにチャンピオンズリーグファイナルで2回やられたことが忘れられず、彼らの試合では自動的に相手チームを応援するのが常ですが、8分にマチュイディからのグラウンダーをフリーのパストーレが空振りした後は、バルサがホームのパリを圧倒。13分にはドライブをかけたメッシのシュートがポストの外側を叩き、イブラヒモヴィッチが出場停止のパリはトップのカバーニまで自陣に下がって守っています。

18分のネイマールの先制ゴールは、ブスケツが敵陣でのボール奪取に成功してからのスピーディーなショートカウンター。中でメッシがフリーでパスを受けると、サイドに張っていたネイマールが斜めに走り込んでDFラインの裏に入り、10番の完璧なスルーパスでGKシリグと1対1、最後は右足インサイド。痛恨の一撃を喰らった直後にチアゴ・シウヴァが負傷リタイアとなり、病み上がりのダヴィド・ルイスを早期に投入せざるをえなくなったのはブラン監督にとって大きな誤算でしょう。カウンターに徹するパリは28分、左のラベッシを起点に中でカバーニがフリーになるチャンスをつかみますが、マスチェラーノの必死のディフェンスにつぶされ、同点ならず。何度か縦1本からチャンスをもらっていたカバーニは、どうも足にボールがついておらず、シュートに持ち込むことができません。

ダヴィド・ルイスがスアレスにボールを奪われループシュートを打たれた際に、GKシリグが左肩を痛めるなど、パリの最終ラインは満身創痍。バルサには以前の美しいパスワークはないものの、ハーフライン付近での厳しいチェックと直線的な速攻は、ティキタカ全盛期と変わらず脅威です。ホームで負けるわけにはいかないパリは、前半は決まらなかったカウンターを残り45分で成就させることができるでしょうか。

 後半、パリの攻勢。48分、パストーレのミドルは難しいバウンドをシュテーゲンがセーブ。ラビオの2本の左足シュートはマスチェラーノとGKの堅い守りにゴールならず。52分、イニエスタが腰を痛めて動けなくなり、ルイス・エンリケ監督はシャビを投入します。パリの再三のカウンターはカバーニのスローなプレイで止まってしまい、62分にはメッシとネイマールの逆襲を許すと、ラストパスさえ通れば追加点というピンチに追い込まれます。すると65分、右サイドでパスを受けたのはスアレス。ダヴィド・ルイスとの「元プレミアリーグ対決」をあっさり制して中に持ち込んだスアレスは、マルキーニョスとマクスウェルを次々とかわして無理やりねじ込むようなシュート。シリグが触ったもののボールはゴールラインを割り、ついに0-2。このまま終われば、パリは昨季同様8強で去ることがほぼ決まります。

2点のビハインドを背負いながら、ゴールが遠いリーグアン王者。スタンドで息を詰めて見守るサポーターの願い虚しく、80分、パリを絶望させる3点めが決まります。ワンツーで中央に入ってきたスアレス。対峙したダヴィド・ルイスは屈辱的な股抜きで置いていかれ、右のサイドネットに一直線に突き刺さったシュートにシリグはお手上げです。直後にファン・デル・ウィールのシュートをキックミスしたマテューがオウンゴールを献上して1-3となりますが、これだけではアウェイで3ゴールを決めたバルサの絶対的優位は揺るぎません。2点めを決められた後のダヴィド・ルイスは、タイムアップの笛が鳴るまでずっと敗者の顔。マッチアップでの惨敗はショックを引きずりそうです。

どちらが勝ち抜けるかにしか興味がない方は、セカンドレグを観る必要はないでしょう。強いバルセロナ、文句なしスアレス。昨季のリヴァプールがプレミアリーグ優勝寸前までいった理由を、あらためて確認させられたようなゲームでした。

こちらはアウェイながら、バイエルン・ミュンヘンがポルトに3-1で敗れたようですね。GKレイナとバトュシュトゥバーしか使えそうな控え選手がいなかったバイエルン、大ピンチです。ホームで3点差以上、あるいは2-0のクリーンシートは、ジャクソン・マルティネス、クアレスマ、テージョ、トレス、エクトル・エレーラなど曲者揃いのポルト相手に簡単にできることではありません。(ルイス・スアレス 写真著作者/Ailura)

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