イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

意地をみせたチチャリート、ラスト2分の歓喜。レアル・マドリードが「8度めの正直」で準決勝進出!

チャンピオンズリーグ準々決勝、セカンドレグの初日は順当な結果に終わりました。アウェイでの初戦を1-3と快勝して力の差を見せつけたバルセロナは、ネイマールの2発でパリ・サンジェルマンに楽勝。イニエスタに3人が次々と抜かれ、ダヴィド・ルイスが簡単にネイマールに振り切られるようでは勝ち目はありません。ホームでの初戦を3-1で勝ち、バイエルン・ミュンヘン相手の番狂わせを期待させたポルトも、アリアンツ・アレナの雰囲気にのまれて前半で5-0と勝負あり。準決勝進出を決めた2チームに、マドリード勢を入れた4チームが現在の欧州4強でしょう。チェルシーをはじめプレミアリーグ勢が挑んだとしても、専守防衛策がはまるといったような幸運がない限り、勝ち抜ける可能性はほとんどなかったと思われます。

そして2日め、注目のマドリード・ダービー。この勝負はどちらが勝つかわかりません。昨季の世界王者・レアル・マドリードは、今シーズンのアトレティコ・マドリード戦を3分け4敗と勝利なし。しかも、この日の彼らは「BBC」といわれる強力な3トップのうち、ベンゼマとベイルを欠いています。中盤ではモドリッチも不在で、トニ・クロース、イスコ、ハメス・ロドリゲスに加えてセルヒオ・ラモスをコンバートという顔ぶれ。プレミアリーグでいちばん起用人数が少ないモウリーニョ監督以上にメンバー固定のアンチェロッティ監督は、急造フォーメーションで勝ち切れるのでしょうか。

日本時間3時45分、キックオフ。ゲームは昨季チャンピオンズリーグのファイナルと同様、中盤での激しいせめぎ合いで始まりました。13分、中央から放ったクリスティアーノ・ロナウドの左足シュートは力んで巻いてしまい、枠の外。ゴールに迫るアイデアが豊富なのは、間違いなくホームチームのほうです。

レアル・マドリードは、「とにかくゴールはやらない」という慎重な守り方。中盤の守備の連動性は決して高くはないものの、セルヒオ・ラモスとクロースのコースの切り方がうまく、マンジュキッチとグリーズマンへの縦パスをカット。ボールを奪取した瞬間にカウンターに入ろうとするアトレティコ・マドリードは、クロースの速いチェックにことごとく芽をつぶされます。28分、ヘスス・ガメスのミドルはカシージャスがしっかりキャッチ。先にスコアを動かして優位に立ちたいシメオネ監督のチームでしたが、精度の高いキックが入るセットプレー以外にチャンスがありません。34分、ハメス・ロドリゲスのクロスに倒れ込みながら合わせたチチャリートのヘッドはDFのブロックをかわせず。44分、敵陣でのインターセプトからハメス・ロドリゲスがスルーパスを入れると、完全にフリーになったのはクリスティアーノ・ロナウド。前半最大の決定機に、絶対的エースはシュートをGKオブラグの左足に当ててしまい、0-0の均衡を破れません。

レアル・マドリードの後半最初のチャンスは49分、イスコが狭いすき間をピンポイントで通したスルーパス。オフサイドぎりぎりからオブラグの前に躍り出たチチャリートは、コースを狙い過ぎてクロスのシュートを右に外します。決定機が多い世界王者に対して、アトレティコ・マドリードは長いクロスでしかゴール前に迫れず、思うようにシュートシーンが創れません。61分、クリスティアーノ・ロナウドがワンフェイントで切り返して入れた左足クロスはセルヒオ・ラモスの頭にぴったりでしたが、スピードは充分だったシュートはオブラグの正面にいってしまいました。

65分、シメオネ監督はポイントゲッターのグリーズマンを諦めてラウル・ガルシア。背番号8の起用は、中盤でボールを奪う機会を増やし、ショートカウンターを狙うという意図でしょうか。67分のクリスティアーノ・ロナウドは右足が当たらず。69分、アウェイチームが久しぶりのシュート。右からのクロスをヘッドでスライドさせたコケの一撃は、カシージャスがしっかりキャッチします。1点を争う攻防は、いよいよ終盤です。

76分、アトレティコ・マドリードを悪夢が襲います。セルヒオ・ラモスに足の裏を見せてタックルしたアルダ・トゥランが2枚めのイエロー。これでレアル・マドリードにスイッチが入ります。79分、ハメス・ロドリゲスの縦パスに、バランスを崩しかけながら抜けたチチャリートがオブラグと1対1になるも、冷静なGKが右手に当ててボールはポストの外。アトレティコ・マドリードは完全に守勢です。ゴールを奪えなくても、何とか延長&PKに持ち込めればという10人の願いは、88分に破られました。右サイドからドリブルで突破を図るクリスティアーノ・ロナウドが、ハメス・ロドリゲスが決めた絶妙な「股抜きワンツー」でフリー。背番号7をケアしようとすると、マークがずれて横にいたストライカーが空きます。柔らかいラストパスを受けてインサイドキックをゴールに転がしたのは、この試合に並々ならぬ思いで臨んでいたチチャリート!1点返せば逆転でセミファイナルにいけたアトレティコ・マドリードの放り込みには精度がなく、長い追加タイムに決定機はありませんでした。

ミランダ、ゴディン、オブラグが体を張ったアトレティコ・マドリードの中央の守備は奮闘したものの、レアル・マドリードが勝つべくして勝ったゲーム。シュート数23対6は、アウェイチームの攻撃に工夫がなかったことを反映した納得の数字です。マンチェスター・ユナイテッドサポーターとしては、「チチャリート、おめでとう!よくやった!」といいたいところですが、ハメス・ロドリゲスやイスコから何度もいいお膳立てを受けていたチチャリートとクリスティアーノ・ロナウドに冷静さとゆとりがあれば、もっと早く決着をつけられたゲームだったと思います。レアル・マドリード、「8度めの正直」。スコアレスドローでモナコの希望を封じたユヴェントスとともに、バルサとバイエルンが待つセミファイナルに駒を進めました。(ハメス・ロドリゲス 写真著作者/Jesusmacias87)

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“意地をみせたチチャリート、ラスト2分の歓喜。レアル・マドリードが「8度めの正直」で準決勝進出!” への1件のコメント

  1. rado replica uk より:

    レアル・マドリードの後半最初のチャンスは49分、To start with, Calibre 1969-based running watches can be publicized via the close belonging to the 365 days 2013.

コメントを残す