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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

惜しかったトッテナム!カウンターが決まらず、右クロス一発を決められドロー決着!

これは、おもしろい。GKロリス、DFトリッピアー、アルデルヴァイレルト、フェルトンゲン、ダニー・ローズ。MFはエリック・ダイアーを底に、ラメラ、エリクセン、デル・アリ、シャドリ、トップは先日のプレミアリーグで初ゴールを決めたハリー・ケイン。カイル・ウォーカーと負傷のライアン・メイソンがいない以外は、ヨーロッパリーグ第2節のモナコ戦で敵地に乗り込んだトッテナムはベストといっていい布陣です。チャンピオンズリーグでは苦戦が目立つプレミアリーグ勢ですが、ポチェッティーノ監督のチームは、昨季のCL決勝トーナメントでアーセナルに勝ったチーム相手にどこまで戦えるのでしょうか。プレミアリーグに去ったアントニー・マルシアルをはじめ、ベルバトフ、コンドグビア、フェレイラ・カラスコもいなくなったモナコはリーグ・アンで9位と低迷。リカルド・カルバーリョやコエントラン、ファビーニョを擁する守備陣は、8試合で失点13と不安定です。開始早々のモナコは、トリッピアーの鋭いクロスにリカルド・カルヴァーリョが必死のスライディングで対応。トッテナムの立ち上がりは悪くありません。

中盤でのせめぎ合いは出足のいいモナコが優勢ですが、トッテナムのDF陣がクロスにきっちり対応しており、これといったピンチはありません。昨季は失点しまくりだった最終ラインは、ここまでのプレミアリーグを最少失点で耐えており、アルデルヴァイレルトの加入は大きかったようです。10分過ぎからトッテナムが攻めるシーンが増えたものの、縦へのボールがうまく入らず、エリクセンやハリー・ケインがいい形で前を向けません。19分、最初のチャンスはスパーズ。ダニー・ローズが自陣からドリブルで駆け上がり、ハリー・ケインへのスルーパスにGKスバシッチが釣り出されると、落としたボールを左のシャドリが無人のゴールに流し込もうとするも、カーブがかかったボールはバーを越えていきます。

モナコ名物ガラガラのスタンド。両者ともラストパスが不正確で、ピッチの上もなかなかヒートアップしません。26分、アダマ・トラオレのミドルをロリスが弾くと、直後にレマルのクロスをラシナ・トラオレがヘッド。プレッシャーのない状態でしたが当たりが悪く、0-0は変わりません。すると34分、右から抜けたシャドリの素晴らしいドリブルからアウェイチームが先制します。中央に上がったシャドリが左で空いていたデル・アリにパスを通すと、切り返しを入れた19歳がGKスバシッチの脇を狙うシュート。こぼれ球がDFに当たったことでオフサイドではなくなったラメラが、左足でガラ空きのゴールに流し込みます。

この1点で、これまでとは別な試合のような攻め合いが始まりました。コエントランやラシナ・トラオレが次々とフリーでヘッドを放つモナコに対して、トッテナムは最前線にデル・アリが飛び出し、フリーでパスを受けたハリー・ケインがクロスに決定的な一撃。これはファビーニョが戻ってブロックし、2点めとはならなかったものの、若いデル・アリが素晴らしいプレイを連発しています。前半は0-1で終了。アダマ・トラオレとレマルに右サイドを蹂躙されていたトッテナムは、対応を見直してセカンドハーフを戦いたいところです。

後半、最初のシュートはエリクセンの直接FK。57分、左のコエントランのクロスに飛び込んだラシナ・トラオレはオフサイドです。ペースはモナコ、スパーズはカウンター。モナコの1枚めのカードは、レマルに代えてミランから来たエル・シャーラウィーです。ポチェッティーノ監督は、ラメラを下げてヌジェ。追加点よりも守備優先とはいえ、トッテナムは奪ったボールをうまくつなげられず、相手を追いかける時間が長くなっています。ラシナ・トラオレをカリージャにスイッチしたヤルディム監督の目論見は、サイド攻撃の強化でしょう。70分、シャドリをタウンゼントは、キープ力とチェイシングを期待しているのではないでしょうか。71分のニアへのCKにダイアー、直後の右からのクロスにハリー・ケインと、トッテナムがヘッドで狙うチャンスが増えています。

78分、トッテナムがつかんだ3対2の大チャンスは、ハリー・ケインがタウンゼントに出した瞬間オフサイド。プレミアリーグ勢は、どうもカウンターが決まりません。80分、ついにモナコが同点に追いつきます。右からクロスを上げたのは、4分前にDFのリカルド・カルヴァーリョを下げて勝負を賭けたディラル。高さに強いとはいえないトリッピアーをかわしてヘッドを叩きつけたのは、こちらも途中出場のエル・シャーラウィーでした。危なかったのは、この直後です。スパーズは攻めるのか守るのかはっきりせず、4対4のピンチを迎えます。ダニー・ローズの奮闘でピンチを脱し、追加タイムをやり過ごすと1-1のままタイムアップ。アウェイでの勝ち点1はまずまずの結果ですが、相手がDFの枚数を減らしたことを咎めるカウンターを決められていれば完勝もあっただけに、ちょっぴり悔いの残るゲームではありました。

J組のもう1試合は、スパーズが初戦で快勝したカラバフがアンデルレヒトに勝利。ポチェッティーノ監督のチームは勝ち点4で首位をキープしています。DFラインの整備が進み、後半に右サイドの綻びを修正できたのは収穫でしょう。CBが80分を何とかゼロで押さえていたので、「イエローカードなしのクリーンシート」を決めてほしかったですね。次戦はアウェイのアンデルレヒト。ここを勝てればグループリーグ突破に向けて大きく前進します。

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“惜しかったトッテナム!カウンターが決まらず、右クロス一発を決められドロー決着!” への2件のフィードバック

  1. nori より:

    更新お疲れ様です。
    また今回もターンオーバーしてくると思ってたんで、まさかのガチメンに驚きました(笑)
    アリは代表にも呼ばれましたし、本当に将来が楽しみですね!
    後ラメラがこのところ覚醒の兆しを見せてる気がしてますが、管理人さんの目から見て最近のラメラの評価はいかがでしょうか?

  2. makoto より:

    noriさん>
    デル・アリ、素晴らしいですね。ラメラは、体を張るプレイが増えて、まったく消えてしまう試合が減りましたね。エリクセンやデル・アリとの連携がよくなれば、さらにゴールが増えると思います。

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