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劇的デブライネ!ラスト2分の決勝ゴールで、マンチェスター・シティはセビージャを逆転!

ユヴェントスに逆転負け、ボルシアMGに90分のアグエロのゴールで何とか勝利。茨の道を進むマンチェスター・シティにとって、ヨーロッパリーグのスペシャリスト・セビージャと戦う3戦めは大事なゲームです。本拠地シティ・オブ・マンチェスターのピッチに揃ったスタメンは、直前のプレミアリーグ、ボーンマス戦と同じ顔ぶれ。ペジェグリーニ監督は、コンパニ、アグエロ、ダヴィド・シルヴァを欠いた不安な布陣で戦わなければなりません。マンガラとオタメンディのCBコンビ、新戦力のデブライネとスターリング、トップに入ったボニー・ウィルフリードは、絶対的な主力の不在を忘れさせてくれるでしょうか。立ち上がりから攻めているのは、アウェイのセビージャ。プレミアリーグ勢は伝統的にスペインのクラブを苦手としていますが、マン・シティは心理的に押し込まれないようにしたいところです。

8分、古巣と戦うことになったヘスス・ナバスが思い切りのいいミドルシュート。10分にもヤヤ・トゥレのパスを受けた左のデブライネがグラウンダーを通し、ボニーがフリーでボレーを放つもGKリコの正面。徐々にペースをつかみ始めたマンチェスター・シティの組み立ては悪くありません。15分、セビージャに決定機です。右サイドの角度のないところから、コノプリャンカのFKがポストを直撃し、混戦のこぼれ球を狙ったクリホビアクの右足はGKジョー・ハートがビッグセーブ!プレミアリーグ首位クラブはセビージャに再三CKを許し、DFが少しでも遅れればゴールというピンチが続きます。

22分、デブライネ、スターリングとつないだボールをヤヤ・トゥレがミドル。直後のCKはマンガラが先着するもボレーはブロックされ、こちらも先制はなりません。オフシーズンにリヴァプール入団が噂されていたコノプリャンカの正確なクロスは要注意。26分、左SBにまわっているサニャが完全に裏を取られたカウンターは、マンガラが体を投げ出してクロスを入れさせません。30分、攻め合いを制したのはセビージャでした。左サイドの攻防で裏を取ったヴィトーロにマン・シティ守備陣が寄ってしまい、中央にいる危険なストライカーが完全にフリー。コノプリャンカは、インサイドで正確に流し込むだけでした。

早く追いつきたいホームチームは、すかさず反撃。37分、同点ゴールを演出したのはヤヤ・トゥレでした。DFに背を向けた体制から、するするとゴールライン際を進んで抜き去ってしまうドリブルは、この人にしかできない芸当です。ラストパスをフリーで打ったスターリングの1発めはリコが弾きますが、こぼれ球をボニーが競り勝ち、ラミのオウンゴールを誘います。42分、トレムリノスのサイドチェンジを直接狙ったクリホビアクのシュートに、ガメロが飛び込みダイビングヘッドでコースを変えたシーンも1点ものでした。スリリングな攻め合いは、1-1のイーブンで後半に向かいます。

55分、トレムリナスのクロスをガメロがヘッドを浮かしてしまったのが、セビージャにとっては悔やまれます。直後、ヘスス・ナバスのシュートは強烈でしたがGKの正面。60分、ペジェグリーニ監督がサバレタをコラロフに代えたのは、サバレタの体調の問題か、左で危なかったサニャを右にもっていきたかったのか。セビージャの攻撃は縦に速く、マン・シティは細かくつないでサイドの隙を窺っています。67分、デブライネがミドル、1分後にはイボーラがきわどいボレー。次の1点をものにしたほうが、ゲームを制することになりそうです。72分、コラロフのグラウンダーを受けたデブライネが、切り返しから2人かわして左足を振り抜きますが、DFに当たってゴールならず。コラロフが入ってから中央にポジションを移したベルギー代表MFは、決定的な仕事をしてくれるでしょうか。

ペジェグリーニ監督は、ボニーを下げてフェルナンドという窮余の策を講じます。最前線に上がるのはデブライネか、ヤヤか。エメリ監督はコノプリャンカに代えて、プレミアリーグをよく知るエンゾンジです。89分に素晴らしいミドルは放ったものの、コンディションがよくないと伝えられていたヤヤ・トゥレは歩いている時間が長く、電池切れに見えます。マン・シティを支えてきた4人のワールドクラスがいないに等しい状態。90分を過ぎ、ホームチームは痛恨のドローに終わりそうな雲行きです。

ところが91分、自軍のクリアボールをクリホビアクから奪って、ヤヤ・トゥレが中央を突進。スターリング、デブライネとの3人のカウンターで、右を選んだヤヤのチョイスは正解でした。中に軽く出して、ファンタスティックな左足ミドルを左ポストぎりぎりに叩き込んだのはケヴィン・デブライネ!シティ・オブ・マンチェスターに歓喜の絶叫がこだまします。ペジェグリーニ監督は、9回2アウトからリリーフエースを入れる野球監督のように、殊勲のデブライネをコンパニにチェンジ。逃げ切ったマンチェスター・シティがとてつもなく大きな勝ち点3を手に入れました。

いやー、素晴らしいシュートでした、デブライネ!相当訓練されたサイド攻撃を繰り出してくるセビージャはやはり強く、どちらが勝ってもおかしくない試合でしたが、最後まで諦めなかったホームチームの執念が上回りました。この試合のMVP(MVM?)は、限られた持ち駒を完璧に活かしきったペジェグリーニ監督だと思います。蹂躙されていた右サイドに攻め気の強いコラロフを入れて押し戻し、フェルナンドで中央に蓋をしながら、デブライネとヤヤ・トゥレをゴールに近いエリアで機能させた後半の采配は見事でした。まだ、震えが止まりません。マンチェスター・シティは、セビージャとのアウェイ戦で勝ち点をもぎ取れれば、主力が揃うラスト2戦をいい形で迎えられます。

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“劇的デブライネ!ラスト2分の決勝ゴールで、マンチェスター・シティはセビージャを逆転!” への3件のフィードバック

  1. シティさぽ より:

    なんとか勝ちました
    監督の采配が見事に的中しましたね
    選手の消耗が気になりますが
    ダービーが楽しみで待ち遠しいですね

  2. 一平くん より:

    今シーズンバルサに勝ってるセビージャですし、シティもけが人ばかりで内容悪かったですが、勝ててホッとしました。
    しかしデブルイネは移籍後、公式戦8ゲーム5ゴール5アシストという恐るべき数字ですね。。。
    ほとんど全ての試合で大活躍してます。

    —–
    更新感謝です。
    負傷者も多い中、大事な一戦で貴重な勝利です!
    デブライネは周りの選手からも信頼を集め始めた気がします。ナバスもシュートこそ相変わらずですがキレていて、ボニーの出来には不安が残りますが…
    終末の激戦期待します!

  3. シティズン より:

    100億の価値を示し続けてるデブライネに毎試合感謝です

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