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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

イオビ痛恨のヘディング…アーセナルはドロー決着で2位通過濃厚!

ノースロンドンダービー、マンチェスター・ユナイテッド戦とプレミアリーグでは連続ドロー。例年停滞する11月を迎えて、アーセナルの勢いが止まっています。本日のチャンピオンズリーグ、パリ・サンジェルマン戦は、勝てばグループリーグ1位突破決定。0-0でも、次のバーゼル戦に勝てばグループ首位で決勝トーナメントに進出できます。ヴェンゲル監督は、前節のプレミアリーグから4人をスイッチしています。GKオスピナ、DFジェンキンソン、ムスタフィ、コシールニー、ギブス。セントラルMFにはコクランとラムジー、2列めにエジル、イオビ、アレクシス・サンチェス。トップはオリヴィエ・ジルーです。ウナイ・エメリ新監督のパリは、リーグ・アン3位。カバーニとルーカス・モウラ以外に得点源がない攻撃陣には波があるものの、国内では4連続クリーンシートと堅守は健在です。昨季プレミアリーグ2位とフランス王者の対決を制するのはどちらでしょうか。エミレーツに、試合の始まりを告げるホイッスルの音が鳴り響きました。

序盤に2つほど、自陣での危険なパスミスがありましたが、アーセナルの最終ラインは落ち着いており、10分までは静かな展開です。13分、左サイドから中に持ち込んだイオビは、シュートのタイミングを見出せず。中央が厚いパリの守備陣に対して、ガナーズは強引にこじ開けようとして再三カットされています。15分のCKは、カバーニのヘッドのこぼれ球がゴールに向かって転がりますが、ライン上にいたギブスがクリア。18分、最初のチャンスをパリが活かしました。モッタの縦パスで抜け出して、ムスタフィを振り切ったのはマチュイディ。ファーに流したボールにコシールニーは触れず、裏から飛び込んだカバーニがスライディングで押し込みました。これで、アーセナルにはゴールが必要となりました。ところが、ホームゲームにもかかわらず、ガナーズは30分になってもシュートがありません。

縦パスもクロスにも精度を欠き、エジルとジルーが完全に消えていたホームチームは、44分にようやくチャンスをつかみます。ボックス手前でクリホビアクからボールを奪ったのはジルー。落としを受けたエジルがアレクシス・サンチェスに絶妙なラストパスを通すと、焦ったクリホビアクが切り返しを入れた7番の足をさらってしまいました。PKを落ち着いて決めたのは、オリヴィエ・ジルー。アーセナルはこれが唯一のシュートです。当初は前からプレスをかけていたガナーズは、守備時の4-4-2で前線に入るエジルとジルーが追うのをやめた矢先に失点を喫しましたが、最高の時間帯にパリがミスをして追いつきました。シュートの少ないゲームだけに、次のゴールの価値が相当高くなりそうです。

プレミアリーグとは違うざわめきに包まれたエミレーツ。カバーニやマチュイディのプレスが厳しく、アーセナルはビルドアップに時間がかかっています。53分、コシールニーがルーカス・モウラにボックス手前でボールを奪われ、たまらずファール。ルーカス・モウラの直接FKは枠のコーナーに当たり、ガナーズは命拾いします。57分、ラムジーのスルーパスでジェンキンソンが右から上がり、クロスのクリアが流れたところをジルーがボレー。これはDFにブロックされてCKとなりましたが、手数が少ない攻撃が増えれば、ホームチームは決定機を創れるはずです。60分、攻めていたガナーズが逆転に成功しました。アレクシス・サンチェスからのボールをダイレクトで中に入れたのはジェンキンソン。ラムジーのシュートはマルキーニョスがカットしますが、このボールがベラッティに当たってゴールに転がり込んでしまいました。

残り30分、1点を追いかけるパリが攻勢に転じます。62分のカバーニのシュートは左にアウト。1分後、ルーカスのパスを追ったカバーニがコシールニーと絡んで転倒しますが、足は触れておらず笛は鳴りません。67分、エメリ監督はクリホビアクをベナルファという勝負に出ます。プレミアリーグファンにもおなじみのドリブラーは、カバーニとルーカス・モウラの後ろでチャンスメイクしています。74分、敵陣でジルーがボールを奪い、左のアレクシス・サンチェスに展開すると、ファーに浮かしたボールに滑り込んだラムジーは一歩及びませんでした。77分、ガナーズに痛恨のミス。右からのCKをファーで叩いたルーカス・モウラのヘッドをイオビが頭で逸らしてしまい、コースが変わったボールはオスピナの手をすり抜けてネットを揺らしました。2-2、ヴェンゲル監督はすかさずイオビをジャカに交代。79分にはルーカスのパスでカバーニが独走する絶好機がありましたが、中途半端なループシュートはオスピナがキャッチ。パリは逆転のチャンスを活かせません。

コクランをウォルコット、ジェンキンソンをチェンバレン。ヴェンゲル監督のアタッカー投入は実を結ぶでしょうか。82分、パリのカウンター。ルーカス・モウラのクロスにダイビングしたカバーニは、頭に当てながら左に逸らしてしまいます。同点にされてからのアーセナルは、ゴールが必要なチームとは思えないほど消極的でした。全員が自陣に引いてしまい、プレッシャーをかけなければ、タイムアップを待つだけのパリの思う壺です。攻めては難しい縦パスにこだわり過ぎたホームチームは、サポーターを湧かせるシーンを創ることなくドローに終わりました。

失点に絡んだからいうわけではなく、イオビはもっと早く代えたほうがよかったのではないかと思いました。曖昧なプレイが多く、ビビっているように見えた若いMFは、ベナルファ登場のタイミングでエルネニーにチェンジして、スペースを埋めにいったほうがうまく戦えたのではないでしょうか。決定機の数ではパリが圧倒しており、ドローやむなしという内容ではありましたが、一時はリードしていただけに、最後の15分の過ごし方が残念でした。パリは、アウェイで完勝したルドゴレツ相手に勝ち点を落とさないでしょう。2位通過濃厚となったアーセナルは、グループBで首位になる可能性があるベシクタシュやベンフィカを引けなければ、ラウンド16で強豪クラブと戦うことになります。いやー、悔しいです。(エディンソン・カバーニ 写真著作者/Богдан Заяц)

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“イオビ痛恨のヘディング…アーセナルはドロー決着で2位通過濃厚!” への5件のフィードバック

  1. むん より:

    おっしゃる通り、交代のタイミングに不満が残ります。まぁヴェンゲル監督らしいと言えばそうですが。

    なんでしょう、とにかく「雑」だなぁと。ラムジーは、やりたいことはスケールの大きなロシツキーといった感じなんでしょうが、細かいパスや判断がズレすぎて体が頭に追いついてない感じがします。

    くしくも、彼が戻って来てから内容が変わってしまったと思うのですが‥カソルラいない時のためのジャカじゃないのかなーというのが正直な感想です。

    ここ数試合は、結果はともかく内容が良くないのが気がかりです。

    残念。

  2. makoto より:

    正直なところ、ラムジーの名前がスタメンの
    メンバー表にあるだけで、テンションが下がって
    しまいます。
    あと、ジェンキンソンははっきり言って、
    ガナーズのレベルにないです。怪我があったとは
    いえ、ローン前から成長したとこがあまり感じ
    られません。
    つくづく、サンティとベジェリンの不在は
    でかいなと思います。

    —–
    正直なところ、ラムジーの名前がスタメンの
    メンバー表にあるだけで、テンションが下がって
    しまいます。
    あと、ジェンキンソンははっきり言って、
    ガナーズのレベルにないです。怪我があったとは
    いえ、ローン前から成長したとこがあまり感じ
    られません。
    つくづく、サンティとベジェリンの不在は
    でかいなと思います。

    —–
    むんさん>
    攻撃がちぐはぐでしたね。カソルラの不在は大きいなと思いました。

    ひとっちゃんさん>
    ジャカとイオビを先発にして、守りたいときはエルネニー投入、どうしてもゴールがほしいときにはチェンバレン投入、というのがこの日の最適プランだったのではないかと思います。

  3. ヤンガナ大好き! より:

    フラストレーションが溜まる試合でした。攻撃のリズムがちぐはぐで後半の20分だけ攻めていた印象です。獰猛なマテュイディーとカバーニをモウラのタクトで好き放題攻められた中でのドローはよしとしなければ行けないのかと思いました。

    救いはジルー、ギブスがトップフォームを取り戻しつつあることでしょうか。魔の11月の呪縛を週末のボーンマス戦で取り払って欲しいです!

  4. Davinci より:

    今シーズンも2位通過濃厚ですね。ただ1位の顔ぶれを見ると2位で良かったのかも。

  5. queen より:

    思うに、イウォビはトップ下の選手ではないでしょうか。エジルがいるのでサイドにいることも多いですが、なんだか窮屈そうに見えます。

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