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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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アウェイ1-0ならOK!アトレティコ・マドリードに大健闘のレスターは、次戦で勝負!

昨季プレミアリーグ王者が、9人の優勝メンバーを携えて敵地エスタディオ・ビセンテ・カルデロンに乗り込みました。チャンピオンズリーグ準々決勝、アトレティコ・マドリードVSレスター。日曜日のエヴァートン戦こそ4-2の撃ち合いに屈しましたが、プレミアリーグ5連勝で残留争いから抜け出したシェイクスピア監督は、いい状態で最高のステージを迎えられたようです。ジェイミー・ヴァーディ、岡崎慎司、マフレズ、オルブライトンは、直近3年で2回もファイナリストになったスペインの強豪から貴重なアウェイゴールを奪えるでしょうか。岡崎慎司がキックオフのボールを蹴ると、グリーズマンとフェルナンド・トーレスが最前線に走っていきます。

アトレティコ・マドリードの猛攻を防ぎぎった3分、岡崎慎司のロングフィードにヴァーディが追いつき、角度のないところから左足シュート。自己紹介のようなカウンターは、ボールが逆サイドに流れて終わりますが、レスターは徹底してこのアタックを続けるでしょう。グリーズマンの縦パスで右から勝負したフェルナンド・トーレスのシュートはシュマイケルがキャッチ。5分のコケのミドルは、左のポストに当たって先制ならず。アトレティコ・マドリードの圧倒的な攻撃を受け、レスターの選手は6~7人がボックスにこもっています。9分、プレミアリーグではうまくいかなかったフィリペ・ルイスのクロスが、カラスコの足元へ。ボレーはミートせず、命拾いしたレスターは、ラストパスをぎりぎりでカットするきわどい守備を強いられています。13分のグリーズマンの左足ミドルは、シュマイケルが挙げたグローブの上に消えていきます。

15分にサウルが狙った遠めからのシュートも、シュマイケルの頭上。中盤の競り合いでことごとく負けているレスターは、まったく攻められません。25分、岡崎慎司がエンディディに落とし、左に展開した攻撃はフクスのクロスが届かず。さらに左からオルブライトンがゴール前に入れたボールは、フリーで飛び込んだ岡崎慎司が前に蹴れれば1点でしたが、バウンドに合わせられずアウェイゴールはなりません。上がり始めたレスターは、28分にお家芸のカウンターを返されてしまいます。ボックス左でグリーズマンを引っかけたオルブライトンの位置はラインの外に見えましたが、レフェリーはPKを宣告。グリーズマンが落ち着いてシュマイケルの逆を取り、ホームチームが順当に先制しました。

1-0としたアトレティコ・マドリードが、相変わらずゲームを支配。37分のコケのミドルは、右のポストの手前で外に切れていきます。40分、左サイドから仕掛けた岡崎慎司は突破できず、オルブライトンのミドルは左にアウト。枠内シュートを打てなかったレスターですが、ハーフタイムの1-0は想定の範囲内でしょう。シェイクスピア監督がアンディ・キングを投入したのは、劣勢だった中盤を厚くしたかったからだと思われますが、チームで最も走行距離が長かった岡崎慎司を代えたのはプラスか、マイナスか。後半も、立ち上がりからアトレティコ・マドリードが中盤を支配しています。

カラスコのドリブルにシンプソンとドリンクウォーターが慣れてきたことで、右サイドからクロスを入れられるシーンは減りました。プレミアリーグ王者が欲しいのは、アウェイゴール。55分にフクスがロングスローを放り込むと、ルーズボールを狙ったフートの左足シュートはDFに当たり、ボックスの外で拾ったシンプソンの一撃も枠の前でカットされます。59分のマフレズの転倒は明らかにシミュレーション。61分のホームチームの速攻は、フートをかわしてシュート態勢に入ったフェルナンド・トーレスが軸足を滑らせてチャンスを手離してしまいます。圧倒的なアトレティコ・マドリードのポゼッション、ゴールが遠いレスター。65分、シメオネ監督はカラスコをコレアに代えて追加点を狙います。両者とも決め手がないまま、残り時間は20分を切りました。

73分、コレア、フェルナンド・トーレスとつながったパスが右のグリーズマンに通ると、早めに入れたグラウンダーはコレアが触れず。77分、シェイクスピア監督は、ボールをもらえなくなったジェイミー・ヴァーディを諦め、高さがあるスリマニで勝負します。84分、ファンフランが右からラインの裏に出ると、決定的なグラウンダーは戻ったベナルアンがクリア。89分には右に流れたグリーズマンがコレアからパスをもらい、後ろのコケに落とすもシュートはフートに阻まれます。中盤でせめぎ合ったまま、やがてタイムアップ。地力に勝るアトレティコ・マドリードが、1-0でレスターを下しました。

カラスコ、グリーズマン、フェルナンド・トーレスを止めたレスターの守備陣は、いい手応えでイングランドに帰れるのではないでしょうか。枠内シュートがなかったことは、さほど気になりません。無理にゴールを狙わず追加点阻止を選んだシェイクスピア監督の采配は、選手たちに自信という無形の貯金をもたらしたのではないかと思います。それにしても、岡崎慎司は惜しかった!クロスの落ち際、左足がコンマ何秒か早く出ていれば、レスターは逆の結果で世界を驚かせることができたかもしれません。とはいえ、1-0ならOK。次戦、プレミアリーグ王者が先制すれば、焦ったアトレティコ・マドリードが強引に攻めた裏を取れる可能性は充分にあります。キングパワーの大声援をバックに戦える4月18日のセカンドレグでは、岡崎慎司の1発に期待したいと思います。(ウィルフレッド・エンディディ 写真著作者/@cfcunofficial (Chelsea Debs) London)

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“アウェイ1-0ならOK!アトレティコ・マドリードに大健闘のレスターは、次戦で勝負!” への2件のフィードバック

  1. おはむ より:

    岡崎はFWとしては全く通用してませんでしたね。ただただ走り回っているだけで、ボールが収まらない…見ていて日本人には無理なのかと悲しく思いましたが、確かに慣れていないグラウンド、強豪クラブですので、そこで結果を出すのは難しいです…

    しかし、次戦は慣れたホームですので、やはり走るだけでなく、ゴールを期待したいです!

  2. makoto より:

    おはむさん>
    岡崎慎司は、ロングフィード、左からの仕掛け、ゴール前への飛び出しといくつか光るプレイはあったので、次に期待してます。

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