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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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SB退場&指揮官退席!絶対的優勢だったガナーズは、カウンター1発で痛恨のドロー決着…!

オスピナ、ベジェリン、ムスタフィ、コシールニー、モンレアル、ジャカ、ラムジー、エジル、ウィルシャー、ウェルベック、ラカゼット。チェフはベンチスタートですが、ヴェンゲル監督のフィールドプレーヤーはベストメンバーです。プレミアリーグ4位以内が絶望的となったアーセナルにとって、ヨーロッパリーグ準決勝のアトレティコ・マドリード戦は最も重要なゲーム。エミレーツに詰めかけたグーナーは、最近のプレミアリーグが嘘のようなハイテンションで、アウェイチームにプレッシャーをかけています。

キックオフから、集中力が高いホームチームが中盤を支配。6分、カウンターからウェルベックが左サイドを上がり、アーリークロスを入れると、フリーのラカゼットのボレーは右のポストの外にヒットします。直後の左からのアタックは、モンレアルのクロスをラカゼットがヘッドで合わせますが、守護神オブラクが左に弾き出すビッグセーブ。ウェルベックのミドルをGKがキャッチした後、10分に試合の流れを決めるアクシデントが発生しました。開始早々にジャック・ウィルシャーを引っ掛けてカードをもらっていたヴルサリコが、ラカゼットの踝を踏んでレッドカード。これに激高したディエゴ・シメオネは、13分に抗議を咎められて退席処分となります。完全なるアーセナルペース。16分にモンレアルのクロスに飛んだラカゼットは、ヘディングをバーの上に浮かしてしまいます。

18分にボックス手前で奪ったウェルベックが縦に流すも、ラムジーは打てず。エジルのパスを左でもらったウェルベックはプレイが遅く、クロスに合わせたウィルシャーのヘッドはGKの正面です。21分、ウィルシャーとのワンツーでオブラクと1対1になったウェルベックは、正直なシュートをGKに当ててしまいます。エジルのCKをラカセットが頭で右に流すと、走り込んだコシールニーのボレーは右にアウト。25分にエジルが左足で巻いたミドルは、狙い通りに落ちませんでした。32分、ようやくグリーズマンにチャンス到来。ボックス手前から右隅を狙ったミドルは、オスピナの想定内です。

37分、右SBに入っていたトーマスが3人抜きからエースに預けると、グリーズマンの強烈な一撃はオスピナがビッグセーブ。序盤のチャンスを活かせなかったアーセナルは、徐々に10人のチームに押され始めています。44分、アウェイチームのショートカウンターは、左に流れたコレアがシュートを放つもバーの上。前半は0-0で終わり、勝負は次の45分に持ち越されます。プレミアリーグ6位チームは、8人が引いてスペースを埋めるアトレティコ・マドリードの堅陣を崩すことができるでしょうか。

10人で戦う術を心得たアウェイチームは、カウンターをチラつかせながら余裕をもって守っています。52分に左から中に入って打ったラムジーの左足シュートは、オブラクがキャッチ。アーセナルのクロスは、ことごとく守備網に引っかかっています。ガナーズの波状攻撃が続き、均衡が崩れたのは61分。クロスを止められた後、すぐさま奪ったモンレアルが起点となりました。ラムジーとのワンツーで左に出たウィルシャーがクロスを上げると、高い打点のヘッドを沈めたのはラカゼット!プレミアリーグ13ゴールのエースが、欧州屈指のGKの堅い扉をようやくこじ開けました。

65分、アウェイチームはガメイロをガビにチェンジ。69分の右からのCKは、ニアで合わせたラカゼットのヘッドがわずかに左に逸れていきます。74分のジャカのロングシュートは、大きく左にアウト。コレアに代わって入ったのは、サヴィッチです。圧倒的に攻めるガナーズは、数的有利を追加点につなげたられるでしょうか。しかし82分、ラ・リーガ2位が地力を見せつけました。縦1本を競ったのは、コシールニーとグリーズマン。先に触ったのはCBでしたが、自らのクリアを胸に当ててしまい転倒。オスピナの体に当たったシュートが背後にこぼれ、ムスタフィがゴール前でスリップすると、追いついたアウェイチームのエースが左足でプッシュしました。

仕事を終えたグリーズマンが下がり、今季限りでクラブを離れるフェルナンド・トーレスが登場。前線に拠点を作る交代は、敗戦を回避するための策でしょう。87分、右に出たラカゼットがクロスを入れると、ラムジーの素晴らしいヘッドがゴールを襲いますが、オブラクが3つめのビッグセーブ。エジルのクロスをニアで合わせたラムジーのヘッドは、GKが楽に捕れるボール。何度も外してきたアーセナルに、これ以上のチャンスは訪れませんでした。ヴェンゲル監督は、選手交代ゼロ。今季のチームの脆弱さが、すべて顔を出したような痛恨のドローでした。

数多くの決定機を活かせなかったこと、リードした後のハーフコートマッチをスローに落として相手に立て直す時間を与えたこと、奪われ方が悪かったこと。これ以上はないといっていいほどの優勢を勝利につなげられなかったのは、指揮官の采配と選手の判断力によるところが大きいのではないでしょうか。1-0としたところでプレイが遅かったウィルシャーをイオビに代え、ラッシュをかけていれば満足できる結果を得られたかもしれません。失点直前のウェルベックの仕掛けは、明らかに無謀でした。相手が多いエリアに突っ込んで奪われたために、ラインの裏に危険なボールを入れられてしまいました。

とはいえ、1-1はよくあるスコア。次はプレミアリーグで3勝4分9敗と苦手のアウェイゲームですが、ここまで来たらただひたすら戦うのみです。エスタディオ・ワンダ・メトロポリターノにおける最大のミッションは、先にゴールを決めること。ミランとのアウェイゲームで活躍したミキの復帰を祈りつつ、どんな展開になったとしても、最後まで諦めずに応援したいと思います。指揮官と選手の奮闘とともに、アウェイチケットをゲットした相方のグーナーの強運にも期待しましょう。ヴェンゲル監督のアーセナルを観られるのは、うまくいっても6試合です。

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“SB退場&指揮官退席!絶対的優勢だったガナーズは、カウンター1発で痛恨のドロー決着…!” への4件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    ガナーズのゲームが気になり観ましたが、オブラクが素晴らしすぎましたが、ラガゼットは奮闘していたと思います。あくまでも個人的感想ですが、こんな時にジルーがいれば、、、と思ったシーンがいくつかありました。1-1は挽回できるスコアですからミキが復帰すれば勝てると思います。頑張れガナーズ!

  2. ジルオ より:

    更新お疲れさまです。

    いつも楽しみにみています。

    さて、今朝の試合ですが僕はかなり期待していましたがよくないところ、出てしまいましたよね。
    最近のウェルビーはなにか以前と違う気がしてワクワクするのですが、ウィルシャーやムスタフィは本当に変えて欲しかった。。 ムスタフィってかなり質が落ちてきてるなと思います。以前なら不敗神話的に見られてましたけど、今や毎回ひどい。 逆にジャカはひどかったところが改善されてきている。 爆発のラムジーに、ぼくは未来を感じていますが、本日は、ビッグセーブにやられてしまいましたね。
    来週ですが、アウェイだし多分青色ユニフォームなので怖いのですが、目標は二点と思います。先制で、もちろん。
    後ろをかなり気にして、それこそ、ドン引きしておいて要となるメルテを入れるなどしてムスタフィのひどいところを潰して欲しいですね。 ミキの復活もほしいし、エルネニ来てくれたら嬉しいです。 とにかく決勝まで後一つ。管理人さんがヨーロッパリーグ始まった頃に書いていたように、ここにはアーセナル以上に強いところはないと証明してほしいです。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    更新ご苦労様です。

    残念です。勝てた試合です。それでもまだ半分終わっただけです。悲観も絶望もしていません。ミッションはたった一つだけ。勝つことです。

    私はむしろワクワクしていますね。難攻不落の相手のホームで選手は何を見せてくれるでのしょう?感動の最終章へ向けて舞台は整いました!

    —–
    コシェルニーって、すごくいい選手なんだけど、そうそうこういう選手なんだよなぁっていうのが、今日の感想です。

    何が何でも絶っっ対にやってはいけないアウェーゴールを、与えてしまいました。
    ディスイズアーセナルといった感じです。

    まずい。マズすぎる!けどヒリヒリして楽しい!

    リーグ戦も良いけど、やっぱりヨーロッパも良いなぁ。

    —–
    アーセナル弱すぎて笑える

  4. グーナーです より:

    5点決めたあとに2点返され微妙な気持ちになるリバプールがリバプールらしいとしたら、ここで勝ちきれないアーセナルもまた実にアーセナルらしいなと思いました。

    しかし、グーナーとして誤解を恐れずに言うならば、アトレチコ相手にドローという時点で普通の方は驚いているのではないでしょうか。
    そのくらい下馬評は低かったはず。。。

    アーセナルこそチャレンジャーの側なのだと自覚して、謙虚に、確実に、思い切りファイトして欲しいです。

    もはや、具体的な戦術や人選などは思いつきません。

    ただただ勝って欲しい、それだけです。

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