立て続けの2失点、ポグバ退場!マンチェスター・ユナイテッドがホームで絶望的な敗戦!
GKデ・ヘア、DFアシュリー・ヤング、バイリー、リンデロフ、ルーク・ショー。ポグバ、マティッチ、エレーラが中盤に入り、前線にはリンガード、ラシュフォード、マルシアル。スールシャールの11人は、何の疑問も浮かばないベストメンバーです。前線から激しくプレスをかけるマンチェスター・ユナイテッドは、悪くない入りに見えました。5分のラシュフォードとリンガードのカウンターは、ラストパスが通らず。古巣対決となるディ・マリアのミドルは、右に切れていきます。徹底的にサイドを突くホームチーム。9分にラシュフォードが右サイドから放った意表を突く一撃は、ブッフォンがセーフティにパンチで逃れました。
11分のキンペンベのイエローは、何でもないプレイでした。早い時間のカードは、後にマン・ユナイテッドの希望を打ち砕く伏線です。10分を過ぎると、パリが中盤を支配し始めます。プレミアリーグ4位チームは、執拗に右サイドを突いています。16分にキンペンベを抜き去ったポグバは、グラウンダーをリンガードに合わせられず、ブッフォンがニアポストの前で懐に収めました。24分、ラシュフォードの短いパスから最前線に飛び出し、カウンターを仕掛けたリンガードは、マルシアルの後ろに出してしまいます。ポグバがヴェラッティを引っかけ、カードをもらったのは26分。2分後、ヴェラッティが斜めに入れたパスをドラクスラーがダイレクトでラインの裏に通すと、抜け出したムバッペはデ・ヘアにコースを切られて右に外してしまいました。
激痛だったのは、45分のリンガードの負傷リタイアでした。豊富な運動量でカウンターを仕掛けていた14番の代役は、トップフォームを取り戻したとはいえないアレクシス・サンチェス。スールシャール監督は、マルシアルの足の状態もよくないと判断したのか、0-0で折り返した後半頭からマタにスイッチしました。52分、ダニ・アウヴェスのクロスをムバッペがヘッドで叩くと、右隅に飛んだボールはデ・ヘアがビッグセーブ。直後のCKで、パリが先制します。ディ・マリアのキックを追ったマティッチがキンペンベを見失い、左足のボレーがゴールの真ん中に突き刺さりました。56分、CKのクリアをダイレクトで捉えたダニ・アウヴェスのボレーは、ポグバが触ってポストの外。早い時間に追いつきたかったマン・ユナイテッドは、60分に痛恨の2点めを決められてしまいました。
左サイドを走ったディ・マリアが、CBの間に割って入ったムバッペを見て完璧なアーリークロス。バイリーのスライディングは及ばず、7番のボレーがデ・ヘアの脇を抜けて右隅に吸い込まれました。63分、縦1本で抜け出したムバッペがデ・ヘアと1対1になり、軽く浮かしてファーを狙うも守護神が冷静に手に当てました。1分後、左からスプリントしたヴェラッティの決定的な一撃は、デ・ヘアが落ち着いてセーブ。50分まで形勢互角だったゲームは、白いシャツが支配しています。
残り25分から落ち着きを取り戻したマンチェスター・ユナイテッドは、ようやく攻勢に転じますが、ヴェラッティ、マルキーニョス、ケアラー、チアゴ・シウヴァはポジショニングを間違えず、クロスもグラウンダーもシュートチャンスを生み出せません。74分、足を痛めたヴェラッティに代わってパレデス。スールシャール監督は、3点めを奪われるのを怖れたのか、ラシュフォードをルカクにチェンジしたのは84分になってからでした。絶望的なアクシデントが起こったのは89分。遅れて振り上げた足をダニ・アウヴェスの脛に入れてしまったポグバに、2枚めの黄色と赤いカードが次々と示されます。プレミアリーグで23試合11ゴールの大黒柱は、大事なセカンドレグを失ってしまいました。
0-2、パリが完勝。2回もマークを外してしまったマンチェスター・ユナイテッドに対して、パリの最終ラインはパーフェクトでした。オンターゲットは前半のラシュフォードのみ。リンガードが効いていた右サイドは、マタに代わった後は押されるポイントとなり、ディ・マリアの素晴らしいアシストを許してしまいました。スールシャール体制で初の敗戦を喫した赤い悪魔は、気持ちを切り替えてチェルシーとのFAカップやプレミアリーグに臨めるでしょうか。ショッキングな敗戦により、選手たちのモチベーションと集中力を再度高めなければならなくなった指揮官の手腕が問われます。
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いつも楽しく拝見しております。
パリは老練でしたね。ムバッペの裏という武器をチラつかせながら低い位置でのヴェラッティとマルキーニョスのビルドアップはさすがの一言。前半まではマティッチとヤングのとこで引っ掛けれていただけにセットプレーは痛恨でした。ポグバもマルキーニョスのマンマークに苦しみましたね。外に追いやられてからのクロス。マルシャル→マタの交代時のトゥヘルの笑みが物語ってました。重要な場面でのファールの仕方もパリの方が激しく見えなかったことが最後のポグバ退場への布石なんじゃないかなと感じます。キンペンベを助けたイタリア人主審への批判がネットでは目立ってますが、「ここがどこだかわかってんのか?」といった圧力など皆無で、パリのチャントと終始ディ・マリアへのブーイングしかなかったお通夜劇場こそホームゲームにできなかった最大の要因ではないでしょうか。
黄金期再来などまだまだ。引きずらずにこっからオーレの巻き返しがまた始まると信じています。
ロストがデジャヴの7番はどうすれば輝きを取り戻すでしょうか・・・