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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ポチェッティーノ采配が大当たり!トッテナムが完璧な3発でドルトムントに快勝!

チャンピオンズリーグラウンド16におけるプレミアリーグ勢の2番手は、新スタジアム完成が間に合わなかったトッテナムです。ハリー・ケインとデル・アリが不在で、左SBのベン・デイヴィスとダニー・ローズが両方リタイアしているチームは、ドルトムント相手に3バックをチョイスしています。GKロリス、DFフォイス、アルデルヴァイレルト、ダヴィンソン・サンチェス。WBにセルジュ・オーリエとフェルトンゲン、中盤センターはシソコとハリー・ウィンクス。エリクセンとルーカス・モウラの前にソン・フンミンといった布陣です。ウェンブリーに乗り込んできたドルトムントも、パコ・アルカセルとマルコ・ロイスのブンデスリーガ27発コンビを欠いています。こちらの最大のミッションは、プレミアリーグ3位チームをゼロに抑えることでしょう。

静かな立ち上がりのゲーム。スパーズの頼みの綱は、直近のプレミアリーグで11試合10ゴールと量産モードに入っているトップのソン・フンミンです。最初のチャンスは7分。デラネイのクリアの落下点にいたダヴィンソン・サンチェスがヘッドでボックス左に送ると、フリーのルーカス・モウラが胸トラップから放ったボレーは、右のポストをかすめて逸れていきました。主導権を握るのはスパーズ。敵陣でのプレスで奪ってショートカウンターを仕掛けるシーンが目立ち、左のフェルトンゲンは予想以上に高いポジションをキープしています。

15分、自陣のボックスのコーナーでフォイスが奪われ、ドリブルで持ち込んだプリシッチが左足を振り抜きますが、ニアを締めたロリスが膝でブロック。直後の左サイドから始まった速攻は、中央のジェイドン・サンチェのドリブルが大きくなったところをアルデルヴァイレルトがカットします。20分にヴィツェルが右から打ったミドルは、ロリスが落ち着いてキャッチ。プリシッチ、サンチョ、ゲッツェがドリブルとショートパスで持ち込む速いアタックは脅威で、スパーズはまったくチャンスが創れなくなりました。

ビルドアップからうまくつなげないスパーズ。エリクセンはヴィツェルにケアされ、ソン・フンミンは前を向いて仕掛けるためのスペースをもらえません。34分にフォイスが右サイドを突破すると、グラウンダーに合わせたエリクセンのボレーはクロスバーの上。36分にようやくソン・フンミンがドリブルでボックス左に入りますが、速いグラウンダーは味方に合いません。44分、サンチョのクロスを叩いたザガドゥのヘディングシュートは、ロリスが右に弾き出すビッグセーブ。ソン・フンミンがフィニッシュを狙えるボールは入らず、前半は0-0で終わりました。

後半開始直後に、いきなりスコアが動きました。エリクセンが敵陣でハキミのパスをインターセプト。左サイドでルーカス・モウラ、フェルトンゲンとつながり、絶妙なクロスがフリーのソン・フンミンの足元に届きました。冷静に合わせたボレーが左隅に突き刺さり、1-0。次の1点が、ホーム&アウェイの勝負を大きく左右しそうです。54分のエリクセンのFKは、壁を越えず。59分に敵陣で奪ったフェルトンゲンがそのまま中に斬り込み、右足でミドルを狙いますが、うまくミートできずに浮かしてしまいました。60分、アルデルヴァイレルトのロングフィードでエリクセンがボックス左に抜け出し、クロスを上げるもニアに戻ったザカドゥがヘッドでクリア。CKにニアで競り勝ったアルデルヴァイレルトのヘディングは、GKビュルキの正面でした。

65分、ハリー・ウィンクスのスルーパスで右サイドのセルジュ・オーリエがスプリント。アーリークロスはルーカス・モウラに届かず、スパーズは追加点を奪えません。プレミアリーグ3位はゲームをスローに落とし、残り20分までリードをキープしました。75分のエリクセンの左足ミドルはザガドゥがブロック。2度のCKは、いずれもルーカス・モウラがボレーを決められません。負傷者続出のチーム同士だからか、最初の交代は77分にザガドゥをシュメルツァー。エリクセンはアンカーに下がり、ボールを散らす役割に徹しています。

83分、エリクセンのミドルのクリアをキープしたサンチョが、ダヴィンソン・サンチェスに奪われてしまいました。エリクセンが右に展開し、セルジュ・オーリエ得意のアーリークロス。走り込んで左足を伸ばしたのは、本日のMVPでした。フェルトンゲン、ナイスボレー!ポチェッティーノ監督はここでルーカス・モウラを下げてジョレンテを投入。2分後、プレミアリーグ1ゴールのストライカーが、とてつもなく大きな仕事をやってのけました。エリクセンのCKに反応したジョレンテがヘッドでコースを変え、3-0。ラメラとワニャマを継ぎ込んだポチェッティーノ監督が、望み通りの結果を手に入れました。

後半は完全なるスパーズペースで、シュート数は15対5。ハーフタイムの後に中盤を制圧したスパーズの完勝でした。1ゴール1アシストのフェルトンゲン、先制のソン・フンミン、アグレッシブな守備でクリーンシートの立役者となったダヴィンソン・サンチェス、中盤のリズムを創ったエリクセン&ウィンクス、そしてとどめを刺したジョレンテ。それぞれが自らの役割をきっちりこなし、最高の形でセカンドレグに向かうことができました。ポチェッティーノ采配は大当たり。WB同士のアシスト&ゴールで追加点を手に入れ、前線で拠点となってほしかった長身のストライカーの投入が決定的な3点めを生み出しました。ベスト8に大きく近づいた会心の一戦。ウェンブリーに詰めかけたサポーターたちと同様に、今も心の震えが止まりません。

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“ポチェッティーノ采配が大当たり!トッテナムが完璧な3発でドルトムントに快勝!” への2件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    TVとPCの2画面でレアル戦を主に観てたのですが、ソンのビューティフルゴールに痺れました。
    今シーズン、特にここ数試合のパフォーマンスは100億円のオファーが届きそうなくらいです。
    スパーズ、本当に強いです。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    ハリーケイン不在のなかソンフンミンの躍動は素晴らしく頼もしい限りです。
    フェルトンゲンのアグレッシブな攻撃参加も久々に見ることができ興奮しました。
    2試合目も油断せずベスト8進出を期待しています!

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