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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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3-0からまさかの同点!南野に翻弄されたリヴァプールが、サラーの決勝点で今季CL初勝利!

GKアドリアン、DFアーノルド、ジョー・ゴメス、ファン・ダイク、ロバートソン、MFファビーニョ、ヘンダーソン、ワイナルドゥム。3トップはサラー、フィルミーノ、マネ。プレミアリーグでは全勝ながら、CLはナポリとの初戦を落としたユルゲン・クロップ監督は、必勝の布陣でザルツブルグを迎えます。「You’ll Never Walk Alone」が聞こえるいつものアンフィールド。サポーターの後押しを受けた11人は、キックオフから主導権を握っています。3分、ザルツブルグに最初のチャンス到来。ジョー・ゴメスから奪ったボールが最前線に渡り、南野拓実がニアを狙うと、惜しくもポストの外に切れていきます。7分に中央に入れたアーノルドの素晴らしいスルーパスで、フィルミーノがGKスタンコヴィッチと1対1になりますが、足が合わずシュートを打てませんでした。

リヴァプールの先制は9分。左サイドで一気に2人をかわしたマネが、フィルミーノとのワンツーであっという間にスタンコヴィッチと1対1。GKの前で軽く浮かしたシュートがゴール右隅に決まり、アンフィールドが歓喜の叫びに包まれます。ジョー・ゴメスの裏を狙うザルツブルグに対して、レッズの中盤は寄せの速さで対抗しています。ヘンダーソンとフィルミーノが絡んだ右サイドからのアタックは、ボックス右でもらったサラーが3人に囲まれ、打たせてもらえません。

25分、ロバートソンが左から中身絞り込み、スピードアップ。サラーとワンツーをかわしたヘンダーソンが右サイドのアーノルドを走らせると、グラウンダーをワンタッチで押し込んだのは起点となったロバートソンです。30分にファビーニョのロングフィードでサラーがラインの裏に出ますが、左隅を狙ったシュートは枠にいかず。1分後、縦パスでアーノルドの裏を取った南野は、左足のシュートをアドリアンにセーブされました。

36分、ロバートソンの縦パスでマネが左サイドを上がり、ニアにクロスを上げると、フィルミーノのヘッドはスタンコヴィッチがセーブ。こぼれ球に走り込んだサラーが左足で押し込み、リヴァプールが前半だけで3-0とします。しかし39分、ヘンダーソンが自陣で奪われ、前線でパスを受けたファン・ヒチャンが左からボックスに侵入すると、ファン・ダイクが珍しく切り返しでかわされてしまい、鋭いフィニッシュが右隅に突き刺さりました。前半はこのまま2点差で終了。左右に配されたプレミアリーグ得点王コンビのフィニッシュと左SBの完璧なタッチは、いずれもリヴァプールのプロモーションビデオに入れたいアタックでした。

後半に入り、ザルツブルグのプレスが厳しさを増しています。49分にアドリアンのキックをダカがカットする冷や汗のシーンがありましたが、ボールはニアポストの外。53分、右サイドに出た南野のクロスをショボスライが落とし、ファン・ヒチャンが左足で放ったシュートは右に切れていきます。1分後、左サイドでマネがオンゲネを抜き去り、ニアに転がしたボールをワイナルドゥムがボレーで狙うも右にアウト。ショボスライとマネがGKと1対1になったチャンスは、いずれもシュートする寸前でDFにカットされました。

ザルツブルグが1点差に迫ったのは55分。左サイドからファン・ヒチャンがクロスを上げると、南野がノーマークで待っていました。右足のボレーがゴール左に決まり、3-2。左のショボスライが思い切って上がれるようになり、レッズの守備陣は完全に混乱しています。60分、ムウェプが右サイドでキープし、南野が縦に上がった際にファビーニョとファン・ダイクの対応が遅れました。南野のグラウンダーを途中出場のホランドが無人のゴールに流し込み、ついに同点。アンフィールドには、前半とは違う空気が漂っています。

クロップ監督は62分にヘンダーソンをミルナー、64分にはワイナルドゥムに代えてオリギを投入。69分、マネとフィルミーノで右サイドを崩し、サラーのクロスのクリアをファビーニョがカットして前線に浮かすと、フィルミーノが頭で裏に落としたボールでサラーがフリー。2年連続プレミアリーグ得点王は、イージーな左足ボレーをGKが届かないところに突き刺しました。72分、昨季のバルサ戦を思い出させるアーノルドのトリッキーなCKは、ニアで空いたマネのヘッドが空振り。アンフィールドのサポーターを安心させたければ、もう1点必要でしょう。

71分にショボスライと代わった奥川雅也は、ミドルシュートをアドリアンの正面に打ってしまいました。残り時間が15分を切っても、レッズの攻勢が続いています。90分、サラーに代わってナビ・ケイタ。勝ち越してからのリヴァプールは、プレミアリーグ全勝チームらしい落ち着きを取り戻し、リードを守り切りました。天晴れザルツブルグ、南野拓実。欧州王者相手に3点をもぎ取った怒涛のアタックは見事でした。

フラットの4-4-2から南野をトップ下に据える4-3-1-2、あの時間帯には南野とファン・ヒチャンが左右に開く4-3-3のような形にシフト。ファン・ダイクを中心とする最終ラインを振り回したマーシュ監督の采配によって、試合がおもしろくなりました。プレミアリーグNo.1CBの苛立ちが判断力を鈍らせ、全体の混乱を呼んだ感がありましたが、中盤でスペースに目配りしていたミルナーによってレッズは安定を取り戻しました。勝ち点3を獲得しながら学習できた試合と捉え、次戦以降の戦い方に活かせればいいのではないでしょうか。3トップとSBが絡んだ4つのゴールシーンは、いずれもクールでした。やっぱりフィルミーノは素晴らしいですね!

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“3-0からまさかの同点!南野に翻弄されたリヴァプールが、サラーの決勝点で今季CL初勝利!” への2件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    正直前半で1失点したものの勝てると気を抜いておりました。ザルツブルクが南野の位置を変更してから脅威でした。そして強い!彼らは負けはしましたが、ホームでのレッズ戦は自信を持って臨むのではないかと思います。個人的なMOMは南野です。レッズはボビーに助けられましたね。このゲームから出てきた課題をしっかり修正してゲンク戦に臨みたいところです。このグループは混戦模様ですね。

  2. アイク より:

    いつもタイムリーな更新ありがとうございます。
    朝から大変なゲームを観てしまいました。
    マネの先制点、両SBの攻撃力、サラーの獰猛さとフィルミーノの即興性、レッズらしさの詰まった得点を楽しめました。
    特にロバートソン。普段無表情な彼がアーノルドと満面の笑顔で交わしたハイタッチが、個人的なハイライトです。FWのようなゴールでしたね。昨シーズンから凄いミドルを撃ちながらなかなか決まらず、今日やっと得点が出来て良かったです。
    ファンダイクのヘッドは、クリアでありながら精度の高い最初のパスとして機能してますね。

    堅守の綻びが気がかりですが、アンフィールドは虚をつかれたのか最高潮のテンションでは無かったので、決勝トーナメントに進めば更にギアが上がるものと期待しています。

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