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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ウィリアン、右足一閃!3バックにシフトしたフランク・ランパード監督が欧州初勝利!

ランパード監督就任以来、欧州スーパーカップ含む10試合で4勝3分3敗。クリーンシートはプレミアリーグ7節のブライトン戦が初めてで、チャンピオンズリーグの初戦はホームでバレンシアに敗れています。新生チェルシーにとって、リールとのアウェイゲームは、攻守ともに連携の向上に時間をかけてきたスカッドのクオリティが試される一戦。連敗するわけにはいかないゲームですが、若き指揮官はフォーメーションを大きく変えています。

GKケパ、最終ラインはアスピリクエタ、フィカヨ・トモリ、ズマの3枚。アウトサイドにマルコス・アロンソとリース・ジェームズ、中央にジョルジーニョとカンテ、前線にはメイソン・マウント、ウィリアン、タミー・アブラハムといった布陣です。今季プレミアリーグで10発を決めている前線の若手コンビは、欧州でも実績を積み上げることができるでしょうか。

キックオフから押していたチェルシーは、4分に最初のチャンスをつかみます。ウィリアンが左に展開したボールを受けたマルコス・アロンソが、中央に鋭いグラウンダー。タミー・アブラハムは触れず、逆サイドからの折り返しもシュートにつながりません。ウィリアンが再三上げるクロスは、GKメニャンと最終ラインがクリア。17分、アスピリクエタのクロスのクリアをトラップしたメイソン・マウントは、力んだシュートを左に外しました。

22分、左サイドに出たカンテが後ろのフィカヨ・トモリに戻すと、中央にクロスが上がり、タミー・アブラハムとメイソン・マウントが最終ラインと入れ替わりました。右足でゴール右隅に押し込んだのは、プレミアリーグ7発のエースのほうです。VARはお咎めなし。初めて欧州最高峰の大会にチャレンジするタミー・アブラハムにとって、記念すべきファーストゴールです。反撃に出るリール。31分のカウンターは決定的でした。バンバが右に流したボールをアラウージョがキープし、切り返しから放った左足シュートはケパがビッグセーブ。この後、2度めのCKでリールが同点に追いつきます。

左からのボールをヘッドで叩きつけたのはオシムヘン。ゴール右隅に飛んだボールに、ケパは触るのが精一杯でした。なおも攻めるリール。バンバを走らせる速い縦パスに、3バックとリース・ジェームズがよく対応しています。41分のマルコス・アロンソのFKは、壁を越えてクロスバーの上。45分にマルコス・アロンソのクロスが逆サイドに流れ、リース・ジェームズの落としをジョルジーニョが右足で狙うと、ドライブがかかったボールは右のポストを叩き、アンカーは悔し気な表情で天を仰いでいます。互角の戦いだった前半は、1-1のままで終わりました。

後半が始まると、チェルシーが狙っていたかのようなラッシュ。右からの執拗なアタックは、ラストパスが中央に通りません。52分にリールが得た右からのCKは、ニアで飛んだアンドレのヘッドをケパが指先でセーブ。ガルティエ監督は、ズマに倒されて足を痛めたイコネを下げ、ヤズジュを投入します。64分にウィリアンが右サイドを突破し、マイナスの折り返しがマルコス・アロンソに届きますが、左足のボレーはうまく当たりませんでした。

ランパード監督は67分にリーズ・ジェームズを下げ、ハドソン=オドイで勝負です。1分後、ガルティエ監督はアンドレに代えて、プレミアリーグファンにおなじみのレナト・サンチェスを投入。71分にオシムヘンが右サイドを突破すると、中央でアラウージョとバンバが余ってましたが、7番はシュートを右に外してチャンスを潰しました。直後、ウィリアンのパスを巧みなトラップで前に運んだメイソン・マウントは、ドリブルで持ち込みメニャンの前で左隅を狙うも、右手でセーブされてしまいました。

77分、左から上がったハドソン=オドイが逆サイドにハイクロス。宙に浮いている間は、何でもないボールに見えましたが、ウィリアンがダイレクトで叩いた次の瞬間、アウェイサポーターの絶叫が響き渡ります。右足のスーパーボレーがメニャンの頭上を越え、ゴールイン!84分にトモリ不用意なトラップをオシムヘンがさらいますが、ケパが果敢に飛び出してチームを救いました。90分のケパのキックミスは、自らスマレとの1対1をブロックして失点を回避。チェルシーはそのままリードをキープし、ランパード監督はチャンピオンズリーグ初勝利をアウェイで記録しました。

カンテの存在感と、ウィリアンの献身的なプレイが光った一戦。若い選手たちが、欧州で接戦を勝ち切るという貴重な経験を積めたのが何よりの収穫でしょう。次節からは難敵アヤックスとの連戦ですが、スタンフォード・ブリッジで勝ち点3をゲットできれば、グループステージ突破が見えてきます。指揮官とヤングスターたちの成長という楽しみがあるチェルシーが、欧州でどこまで戦えるのかをしっかり見届けたいと思います。タミー・アブラハム、ウィリアン、ナイスゴール!

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“ウィリアン、右足一閃!3バックにシフトしたフランク・ランパード監督が欧州初勝利!” への4件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。若手主体でヨーロッパの舞台に立っているチェルシー。この経験は今後大きな糧となり強いチームが出来上がるかもしれないですね。
    ランパード率いるブルズ大変興味深いです。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    トモリが本当に素晴らしい
    スピード面は完璧、ボールの扱いも巧く自ら持ち上がってラストパスも出せる
    高さ以外はまるで隙がない
    若さ故か時たま危なっかしい場面はあれど、21歳であの完成度は凄い

    エイブラハム、マウント、CHO、ジェームズ、プリシッチ…
    若きブルーズの今後の成長が心から楽しみだ

  3. ワルテルFC より:

    プレミアリーグ大好き!さんのトモリ評がまさに!
    高さと突如のポカ以外は、守備全般や前への意識とパスも攻撃のいいアクセントになってます。いやあ、アウェイの勝ち点3は大きい。

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    トモリ、まじでいいですね
    怪我だけには気を付けてほしいです
    試合を観てて3バック制はイマイチな気がしました
    ここからランプスがどう変えてくるか楽しみです

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