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ケパ、PKストップ!バレンシアにドロー決着のチェルシーは、最終節で勝てばOK!

アヤックス、チェルシー、バレンシアが勝ち点7で並ぶ激戦のグループH。チャンピオンズリーググループステージ5節のバレンシア戦でチェルシーが敗れ、アヤックスがリールに勝てば、プレミアリーグのクラブは自力でノックアウトラウンドに進出する可能性を失います。ランパード監督は、右サイドに19歳のリース・ジェームズを抜擢。中盤より前は、現在のベストメンバーです。

GKケパ、DFリース・ジェームズ、ズマ、クリステンセン、アスピリクエタ、MFカンテ、ジョルジーニョ、コヴァチッチ、FWウィリアン、タミー・アブラハム、プリシッチ。キックオフからアグレッシブに攻めるチェルシーは、2分にさっそく決定機を創ります。リース・ジェームズのアーリークロスがファーから走り込んだウィリアンに通りますが、今季プレミアリーグ2ゴールのベテランウインガーはフリーのヘディングシュートを打ち上げてしまいます。

徐々にバレンシアがペースをつかみ始め、攻守がめまぐるしく入れ替わる展開。11分にジョルジーニョがラインの裏にロングフィードを入れるも、抜け出したプリシッチは1歩及びません。14分、リース・ジェームズがニアにクロス。競り合いながら足を出したタミー・アブラハムのボレーは、ポストの右に外れます。19分、パレホの鋭い縦パスでロドリゴが右から抜け出し、ラストパスがマキシ・ゴメスの足元に転がりますが、足が合わずにボールは逆サイドへ。23分に敵陣で奪ったバレンシアは、ジャウメ・コスタの浮き球に飛び込んだソレールのヘッドがケパの正面にいってしまいました。

30分、ソレールから右のパレホにつながり、ファーにグラウンダーが出ると、フリーで走り込んだマキシ・ゴメスの左足シュートは飛び出したケパが胸に当てるビッグセーブ。34分にドリブルで中央から突進したカンテは、右にはたいたパスが味方に合わず、リース・ジェームズの速いグラウンダーを先に触ったタミー・アブラハムは枠に収められません。38分、リース・ジェームズのクロスをカンテが中央に流すと、プレミアリーグ10ゴールのエースの決定的なボレーはシレッセンが素晴らしい反応で左に弾き出しました。40分、先制はバレンシア。シレッセンのキックの競り合いから、右にいたロドリゴにパスが通り、クロスに飛び込んだソレールのボレーにケパは触れるのが精一杯でした。

リードされたチェルシーは、すぐさま反撃。ボックス手前でロドリゴのクリアを拾ったコヴァチッチが右足で放ったシュートは、シレッセンの指先を抜けて左隅に吸い込まれました。44分にプリシッチが中央に持ち込んで3人を引き付け、フリーのコヴァチッチに打たせたチャンスはシレッセンが冷静にセーブ。前半終了間際にタミー・アブラハムがガライとのコンタクトで脇腹を痛めてしまい、1-1で折り返した後半のピッチにはプレミアリーグで先発ゼロのバチュアイが投入されています。

50分、CKからの流れでカンテが右からゴール前に上げたボールにズマが絡み、シレッセンの前でプリシッチが押し込むと、長いVARのジャッジの後、オフサイドはなしとしてゴールが認められました。56分、パレホが右から蹴ったFKにフェラン・トーレスが競り勝ちますが、ヘディングシュートはゴールの右にアウト。57分にパレホが前線にロングフィードを入れると、クリステンセンのクリアが小さくなり、前に出てきていたケパを見たロドリゴのループシュートは、惜しくもバーを越えてしまいました。

63分、ジョルジーニョとガヤがボックス内で絡んで両者とも転倒。PKにもシミュレーションにも見えた微妙なシーンでしたが、レフェリーはPKを宣告し、スペシャリストのパレホが同点を狙います。左に蹴ったボールはケパが読み切り、左手でセーブ!キックが不安定だったGKは、2度めのビッグセーブでチームに貢献しました。65分にガヤのアーリークロスがロドリゴに届くもボレーは空振り。右に流れたボールがニアに入ると、ジャウメ・コスタのシュートは左に切れていきました。

72分、ジョルジーニョが下がってエメルソン。アスピリクエタがCBにまわり、3-4-2-1にスイッチしたようです。74分にはフェラン・トーレスが下がり、プレミアリーグファンにおなじみのコクランが登場。ランパード監督の最後のカードは、80分にウィリアンをメイソン・マウントです。82分、右からのロングフィードをロドリゴがスルーし、ヴァスがサイドから上がると、クロスがケパの頭を越え、ファーポストにヒットしてネットを揺らしました。

89分、ボックス右から切り返しを入れて打ったバチュアイの一撃が、ガブリエウにヒット。コースが変わり、決まったかと思いきや、シレッセンが何とか足に当てて難を逃れました。オランダ代表GKの奮闘がなければ、バレンシアは勝ち点を奪えず、チェルシーのグループステージ突破が決まっていたでしょう。96分、パレホのスルーパスでガヤが左サイドを崩し、ファーに通したグラウンダーはロドリゴがキックミス。7分の追加タイムにスコアは動かず、三つ巴の結末は最終節に持ち越されました。

シュート数は18対16、オンターゲット6対6、ポゼッションは49対51と拮抗したナイスゲーム。バチュアイが前線でボールを収められず、後半は苦しかったチェルシーは、ランパード監督の安全策によって勝ち点1という最低限の結果を持ち帰ることができました。ビッグセーブ、フィードミス、PKストップ、クロスがゴールインとケパが忙しかった一戦。クロスに対するチェックが緩く、ファーから入ってくる選手をフリーにするシーンが多かったのが、今後を見据えた反省材料です。

とはいえ、CLの最終節はスタンフォード・ブリッジで最下位リール。勝てばOKというミッションは、さほど難しくはないでしょう。ランパード監督の新チームは、欧州最高峰の大会でどこまで進むことができるでしょうか。若い選手たちが強豪相手にどんなプレイを…いや、その話はフランスのクラブに勝ってからですね。最終節も、リアルタイムで観戦したいと思います。楽しみです!

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“ケパ、PKストップ!バレンシアにドロー決着のチェルシーは、最終節で勝てばOK!” への2件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    リースジェームズのパフォーマンスには満足です。継続してあのパフォーマンスを出せるのであれば、アスピを左に回してもっと見てみたいな、と思いました。
    カンテ、コバチッチのIHは得点力不足が懸念ですが、シティ戦や今回のようにゴールを継続出来ればかなり大きな武器になりそうです。
    エイブラハムの負傷の程度がとにかく心配で、次節ハム戦で出れないとなると相当痛手ですね…。バチュアイ90分はなぁ〜…

    話は変わりますが、バレンシア転がりすぎです。それに一々笛を吹く主審も主審ですが。「プレミアとは基準が違う」のは重々承知ですが、それでもあの試合内容でカード計7枚、チェルシーのファール22回って(笑)
    完全にコロコロ劇団ムードの中、敵地で勝ち点1を取れたことは本当に幸いでした。
    最終節リールにしっかり勝って、気持ちよく決勝T進出を決められたらいいなと思います。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    リーガのクラブはかなり高確率でに劇団化するよね。特にプレミア相手だと。
    トップ2があの有様だし、当然っちゃ当然か。そういう文化。南米よりはマシかな?

    こないだのシティ対チェルシーみたいな球際の闘いが熱い好ゲームはCLではほぼ見られないのが哀しい。
    どっかの白いとこみたいに激しいと荒いをはき違えてちゃ意味ないけどね。

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