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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ナビ・ケイタ&サラー…鉄壁の守備と電光石火の2発でリヴァプールが決勝トーナメント進出!

不振が伝えられるナポリですが、ホームでヘンクには負けないでしょう。リヴァプールは、ザルツブルグとのアウェイゲームをドロー以上で終えなければなりません。チャンピオンズリーググループステージ最終節。プレミアリーグを首位で快走するユルゲン・クロップ監督は、ベストメンバーを揃えてきました。GKアリソン、DFアーノルド、デヤン・ロブレン、ファン・ダイク、ロバートソン。中盤はヘンダーソン、ワイナルドゥム、ナビ・ケイタ、最前線はサラー、フィルミーノ、マネのプレミアリーグ20発トリオです。

キックオフから、いきなりホランドとファン・ヒチャンがラインの裏を狙った2度のピンチはファン・ダイクが冷静にブロック。CKからのショモスライのボレーは右に切れていきます。南野拓実の中央突破はワイナルドゥムが止め、ムウェプのミドルはアリソンがキャッチ。欧州王者がようやく落ち着いたのは、3分を過ぎてからでした。

5分にデヤン・ロブレンのロングフィードがサラーに届き、マークを外したエースのシュートはGKスタンコヴィッチが足でセーブします。7分に南野拓実とファン・ヒチャンが右サイドでワンツーをかわすと、完全に抜け出したファン・ヒチャンの一撃はアリソンが左手に当てるビッグセーブ。フォローした南野のシュートも、レフ・ヤシン賞に輝いた守護神が跳ね返します。この調子で、残り80分という長い時間を耐えられるのか。12分にナビ・ケイタが左のマネにパスを通すと、縦パスでボックス左を突破したロバートソンのグラウンダーは、ゴール前でカットされました。

15分を過ぎても、ザルツブルグのカウンターは脅威です。18分のロングフィードはアリソンがクリア。2分後、ボックス左に侵入したマネのシュートはスタンコヴィッチが左に弾き出し、ナビ・ケイタとアーノルドの連打は厚い壁に引っかかります。21分に南野が仕掛けた3対3のカウンターは、ラストパスをもらったファン・ヒチャンのシュートがうまく当たらず。ノックアウトラウンドに進出するのは、先にゴールを奪ったチームでしょう。24分に南野のパスを左で受けたホランドの左足シュートは、プレミアリーグ屈指の守護神が見事にキャッチ。29分、最前線にナビ・ケイタが飛び出したカウンターは、右に転がしたラストパスでサラーはフリーでしたが、左足のフィニッシュは明らかにミスキックでした。

34分、サラーのFKはクロスバーの上。走りまくったザルツブルグの布陣は、この時間で既に間延びし始めています。41分のムウェプのロングシュートは、アリソンが正面でがっちりキャッチ。45分にフィルミーノが速攻を仕掛け、前線で受けたサラーの絶妙なパスでナビ・ケイタがGKと1対1になりますが、スタンコヴィッチが冷静にコースを消し、先制を許しません。序盤にザルツブルグが繰り返した怒涛のアタックをゼロに抑え、ハーフタイムを0-0で迎えられたのは、ファン・ダイクとアリソンというワールドクラスが判断を間違えなかったからでしょう。

47分、フィルミーノが厳しいチェックに耐えて左に展開すると、ロバートソンが意表を突くロングシュートを放ちますが、左に切れてDFがカット。直後、左から上がったマネがサラーに通したスルーパスに、マージーサイドダービーでオリギに決めさせた完璧なボールがオーバーラップしますが、左足で浮かしたシュートはクロスバーを越えてしまいます。50分、中央からドリブルで上がったフィルミーノのスルーパスでサラーが抜け出し、スタンコヴィッチを抜くかと思われたビッグチャンスは、ぎりぎりで触ったGKの勝ち。53分にはデヤン・ロブレンが負傷してしまい、クロップ監督はジョー・ゴメスの投入を強いられました。

均衡が崩れたのは57分。サイドチェンジを受けたロバートソンがマネに預けると、10番は長いタッチでオンゲネをぶっちぎり、たまらず飛び出したスタンコヴィッチを冷静に見ながらニアに浮かします。コースにいたナビ・ケイタはフリー。ヘディングシュートが無人のゴールに突き刺さり、0-1。元ザルツブルグコンビのゴールの後、1分で勝負が決してしまいました。

ヘンダーソンが縦に出したロングフィードに先着したのはオンゲネでしたが、頭で後ろに戻したボールをサラーに拾われてしまいます。スタンコヴィッチをかわした昨季プレミアリーグ得点王には角度がなく、しかも右足で決めなければならない難しいシーンでしたが、ここしかないという弾道を描いたボールが左のサイドネットに届きました。序盤の猛攻をしのぎ、完璧な対応を続けているレッズ守備陣から30分で3ゴールは無理でしょう。ホームチームは勝負を諦めてはおりませんが、アタックは縦に急ぎすぎ、ゴール前での工夫がなくなっています。

74分、ザルツブルグのカウンター。左でダカがキープし、ボックス右で待っていた南野にクロスが通りますが、右足のシュートはロバートソンが足に当てて枠にいかず。77分、縦1本で飛び出したサラーが必死に食らいつくオンゲネをかわして左足を振り抜くと、スタンコヴィッチが右に飛んで弾き出し、3点めは決まりません。82分にサラーとマネが黒い守備陣を振り回し、マーカーの股間を通したマネの左足シュートがGKの足元に飛びますが、ここもスタンコヴィッチがコースを読んでセーブ。ミルナーとオリギを投入して試合を畳んだクロップ監督が、決勝トーナメントのチケットを手に入れました。

極上の攻め合い、欧州王者の底力に震えた一戦。いきなり敗戦寸前に追い込まれた腕相撲を、笑みを浮かべながらじりじり巻き返して押しつぶしたような後半の2発。勝者はもちろん、ザルツブルグも素晴らしいチームでした。ファン・ダイクの冷静な対応、ほとんどのシュートを正面で処理したアリソンのポジショニング、マネの爆発力、サラーの抜け目なさ…レッズの強さが十全に発揮された恍惚の90分。3トップのスピードはもちろん、どこからでも前線に的確なロングフィードが出てくるのも、このチームの強さなのだとあらためて確認しました。サポーターのみなさん、首位通過おめでとうございます。最高のチームに、最高のフィナーレを。クラブワールドカップ、プレミアリーグ、チャンピオンズリーグの三冠達成を期待しています。

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“ナビ・ケイタ&サラー…鉄壁の守備と電光石火の2発でリヴァプールが決勝トーナメント進出!” への9件のフィードバック

  1. リバプール大好き! より:

    どうせならプレミア無敗優勝、カラバオ、FA、スーパーカップで6冠と行きたいですね。

  2. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    勝てて良かった!と改めて思いました。DFとGKの的確な対応にあらためて感謝ですね。ご指摘の通りこのチームはロングボールが両SBに加えCBや中盤からも出せるのが魅力で大きな戦力になってます。ケイタも良さが出始めているので、これからが楽しみですね。次は週末のワトフォード戦です。ゲームは続きますね。

  3. じゃこ より:

    ザルツブルクの気合は分かるが、あのテンションを後半まで続けるのは無理でしょう。
    サラ―がもう少しまともなら、前半で決まっていたと思います。

    それにしても、ダゾーンのこの解説者がなぜ人気なのか私にはさっぱりわからない。
    誰がみてもわかることをもっともらしくなぞっているだけにしか聞こえない。
    緊張感を持ってみているのに、サラ―のゴールの時に、笑うのは失礼だろう。

    leverpoolの勝利は嬉しいが、能力マックスで今日の内容では、CL優勝は苦しい気がする・・・・ちょっと不安です。

    —–
    早速の更新ありがとうございます。

    サラー、めちゃくちゃ外しまくったのに、あそこで決めますかね。
    インテルは同様にルカクが外しまくって負けちゃったので、危うく同じ結果になるところでした。
    ザルツブルグは強いですね。日本人贔屓になるのかもしれませんが、南野選手は凄くよかったと思います。
    彼がいてこそのハートランドの活躍なんだなと思いました。

    なにはともあれ決勝T進出できて良かった。
    この流れで年末の連戦を無事切り抜けたいですね!

  4. より:

    >緊張感を持ってみているのに、サラ―のゴールの時に、笑うのは失礼だろう。
    >leverpoolの勝利は嬉しいが
    せめて、Liverpoolの綴りくらいまともに書いてから失礼どうのこうの言ってもらいたい。

    >能力マックスで今日の内容では、CL優勝は苦しい気がする・・・・
    CL優勝は置いておいても、ファビーニョとマティプ抜き、能力マックスが具体的にどんな意味なのかわからないけど、ファビーニョとマティプ抜きでどれだけリバプールの質が落ちるのかを理解していれば、今日の試合内容で能力マックスという言葉を使うことも、今日の試合だけで判断することもない。

  5. プレミアリーグ大好き! より:

    あのテンションを最後まで続けられたからアンフィールドでは追いつかれて苦しめられたんだよなぁ
    そもそもリバプール相手にあそこまで鋭い攻撃見せて、守備陣を慌てさせたチームを少なくともプレミアでは最近見たことない
    そりゃ2点立て続けに取られたらメンタル的にガクッと来るのは仕方ない

  6. ガナユ より:

    ザルツブルグが今シーズン一番リバプールを苦しめたかもしれませんね。そのくらい良いチームだと思いました。

    トーナメントでもっとこの若いチームを見たかったですけど前年度優勝チームの強さを改めて感じさせられる試合でした。快速3topに正確なロングフィードがロブレン以外から何処からでも飛んでくるのはたしかに脅威ですね。

  7. SG8 より:

    更新ご苦労様です。
    前半の決定的外しまくりで嫌な予感しかしてませんでしたが、結果は貫禄の勝利でホッとしています。
    最近はロブレンのロングフィードも良くなっていますよね!
    前のエバートン戦でのオリギへのアシスト、今日もサラーが決めていればアシストとなるところでした。
    それに今日は左足でのキックだったのでビビりました。
    この調子で最終ラインから正確なフィードが出れば相手チームは最終ラインへのプレスをサボれないので本当に驚異になると思うのでドンドン磨きをかけて欲しいですね!

  8. SG8 より:

    驚異→脅威です

  9. プレミアリーグ大好き! より:

    前回のザルツブルクはそれこそ前半うまく走れず、後半エンジンかけてきた感じ。今回は前半からエンジンかかってたけど、後半から切れてしまった感じ。
    もちろんいいチームではあったけど、特に後ろのクオリティーには差があったかな。
    サラーが決めるべきところを決めてくれればもっと楽な展開になった気がしますが、ピンチもあっただけにそれはお互い様ですかね。

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