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止まらないラシュフォード!ELプレーオフのマン・ユナイテッド、バルサとの殴り合いはドロー決着!

ヨーロッパリーグでプレーオフにまわったマンチェスター・ユナイテッドの相手は、サー・アレックス時代にチャンピオンズリーグ制覇を2度も阻まれたバルセロナ。ラ・リーガ21試合7失点という驚異的な堅守で首位に立つ難敵です。

エリクセンは負傷リタイア、リサンドロ・マルティネスとザビッツァーは累積警告で出場停止。テン・ハフ監督は、プレミアリーグのリーズ戦で試したルーク・ショーとマラシアの同時起用で勝利をめざします。カゼミーロの復帰は大きなプラス。ワールドカップ終了後の公式戦15試合で13ゴールのラシュフォードは、左サイドにいます。

GKデ・ヘア、DFワン=ビサカ、ヴァラン、ルーク・ショー、マラシア。中盤センターにカゼミーローとフレッジ、2列めにジェイドン・サンチョ、ブルーノ・フェルナンデス、ラシュフォード、最前線にヴェグホルストの4-2-3-1です。慎重に立ち上がり、最初の5分でペースをつかんだマンチェスター・ユナイテッドは、6分に最初のチャンスをつかみました。

左サイドを突破したのはラシュフォード。ニアに入ったブルーノとマラシアは、連打をブロックされています。9分に左からのグラウンダーを受けたレヴァンドフスキは、ルーク・ショーをかわして放った左足シュートをデ・ヘアにセーブされました。13分のマルコス・アロンソのFKは、クロスバー越え。押しているのは、サイドで優位に立つバルサです。

18分に敵陣で奪い返したバルサは、ジョルディ・アルバとガビが絡み、ボックス左に入ったペドリにラストパスを通します。バックヘッドをルーク・ショーにカットされ、浮いたボールを左足で叩くと、ボールはデ・ヘアの頭上にアウト。プレミアリーグのクラブは、全員が自陣にこもる時間が長く、得意のカウンターはハーフラインの手前でことごとくカットされています。

27分、右サイドを完全に抜け出したのはワン=ビサカ。折り返しに先着したサンチョのダイレクトショットは、デ・ヨングに当たってCKです。直後、ルーク・ショーの素晴らしい守備から、ブルーノの縦のスルーパスでヴェグホルストがシュテーゲンと1対1。余裕がなかったフィニッシュは、GKが体に当てました。

32分のFKからボックス右に侵入したラシュフォードは、クロスをヴァランに通せず。CKに先着したヴァランは、ヘディングが浮いてしまいました。34分、敵陣左サイドでサンチョが奪い、短いパスを受けたラシュフォードが縦にスプリント。マルコス・アロンソをちぎって打った左足シュートは、シュテーゲンがファーに反応して外に弾き出しました。

37分、自陣左からのサイドチェンジがワン=ビサカへ。トラップして前に出せば問題なかったのですが、ジョルディ・アルバが見えていなかったSBは、ボールを流して奪われてしまいました。左足のシュートは、必死に着いたSBの足に当たり、デ・ヘアがセーブ。足を痛めたペドリは41分にベンチに下がり、セルジ・ロベルトが後を継いでいます。

前半は0-0。シュート数は7対7、オンターゲットは2対3。中央にポジションを取っていたラシュフォードは、後半も最前線でプレイするようです。ヴェグホルストは、トップ下というべきかセカンドストライカーというべきか。47分、中央で振り向きざまに左足を振り抜いたのはハフィーニャ。ボールは左のポストをかすめて外に抜けていきました。

48分、ワン=ビサカとブルーノが右サイドを攻め、SBのグラウンダーがファーに抜けると、クリアミスを拾ったサンチョのシュートはニアポストの外。50分のバルサの先制ゴールはCKでした。右からのキックがファーに上がり、マルコス・アロンソのヘッドにデ・ヘアは触れず。反撃を始めたマンチェスター・ユナイテッドは、2分で同点に追いつきました。

中央でパスをもらったフレッジが右に完璧なスルーパス。縦にもってマルコス・アロンソをかわしたラシュフォードは、シュテーゲンの足とポストの間の狭いコースを射抜きました。1-1となった直後、ハフィーニャが左足で放った決定的なミドルは、デ・ヘアがダイビングキャッチ。逆転ゴールが決まったのは、59分でした。

ショートコーナーから、ゴールライン際を進んだのはラシュフォード。ニアにいたブルーノがヒールでファーに流すと、ジュール・クンデに当たったボールがネットを揺らしました。64分、ブルーノのロングフィードでラシュフォードがラインの裏に飛び出すと、ジュール・クンデとの接触で転倒するも、笛は鳴りませんでした。

67分、マルコス・アロンソ、ケシエ、ジョルディ・アルバが下がり、クリステンセン、ファティ、バルデ。3枚代えの後、レヴァンドフスキが右足で巻いたFKはうまく落ちません。69分に敵陣右サイドで奪ったフレッジは、カットインからのミドルがニアにアウト。76分にビルドアップのミスを突いたバルサは、絶好調の右ウイングがボールをキープしています。

ハフィーニャの左足のクロスは、ゴールに向かうやっかいなボール。中央で競ったヴァランとレヴァンドフスキは触れず、デ・ヘアも動けませんでした。ファーのサイドネットに吸い込まれると、カンプ・ノウは大歓声。テン・ハフ監督が動いたのは82分、やはりサンチョをガルナチョです。

87分、代わったばかりのフェラン・トーレスが右からFKを蹴ると、ファーで競ったクリステンセンがプッシュしたボールがポストを直撃。1分後、右からのクロスをゴール前で収めたファティの右足ボレーは、デ・ヘアがビッグセーブでしのぎました。追加タイムのバルサのアタックは実らず。マン・ユナイテッドにとって、2-2のドローは上々の着地でしょう。

シュート数18対18、オンターゲット8対5というエキサイティングな一戦。こういう試合の最初のひとことは、「デ・ヘア、ありがとう」です。われわれの最大のハイライトは、ラシュフォードの同点ゴール。ニアポスト際を通したスーパーショットもさることながら、フレッジのスルーパスが秀逸でした。

一方、守備は改善する必要があります。ルーク・ショーをセンターにすると、左サイドでマラシアのミスが多いのが気になります。ワン=ビサカも判断ミスが目立ち、不必要なピンチを招いていました。中央でシュートコースを切って何とかしのぎましたが、サイドでの守り方やSBとCBの連携を見直さないと、終盤に追いつかれるゲームが増えてしまいそうです。

とはいえ、今日はカンプ・ノウでドローという結果を喜びましょう。オールド・トラフォードでバルサを撃破できれば、ヨーロッパリーグ制覇はリアルな目標になります。リアンドロ・マルティネスが戻ってきてくれれば、自陣で奪われて危険なシュートを打たれるシーンは減るでしょう。セカンドレグが楽しみになるナイスゲームでした。


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