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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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決めたのはキミッヒ!バイエルンにサイドを封じられたアーセナル、CLベスト4進出ならず…!

ノースロンドンのファーストレグは2-2ドロー。敵地アリアンツ・アレナでのセカンドレグは必勝です。チャンピオンズリーグ準々決勝、バイエルンVSアーセナル。アルテタ監督は最前線にカイ・ハヴェルツを配し、左SBには冨安健洋を入れています。キックオフからポゼッションを取るアウェイチームは、慎重にパスをまわしています。

GKラヤ、DFベン・ホワイト、サリバ、ガブリエウ、冨安健洋、MFジョルジーニョ、デクラン・ライス、ウーデゴーア、FWサカ、カイ・ハヴェルツ、マルティネッリ。バイエルンがボールを奪ったのは、2分をまわってからです。4分に右サイドで3人を引き付けたのはサネ。キミッヒのクロスに合わせたハリー・ケインのボレーは右のポストの脇を抜けていきます。

6分にレオン・ゴレツカのパスを中央で受けたハリー・ケインは、ミドルシュートが右にアウト。マイボールの際にスローなアーセナルは、ドイツの名門をリスペクトしすぎているように見えます。左からカットインしたマルティネッリが、右足で巻いたのは8分。枠に収まらなかったものの、拍手を送りたくなるチャレンジです。

デクラン・ライスが中央で下がり、冨安健洋が内に絞ると、キミッヒと対峙するマルティネッリが囲まれます。サイドチェンジを受けたサネが、冨安健洋を振り切ったのは16分。右足の折り返しは、ガブリエウがカットしました。いつものようなきついプレスをかけず、ハーフライン付近に前線を設定しているアーセナルは、奪ってもスピードが上がりません

デクラン・ライスが左のマルティネッリに展開したのは21分。冨安健洋とのパス交換でゴール前に出た11番は、打てる形に持ち込めずにノイアーにさらわれました。23分、ゲレーロが左から仕掛けた速攻は、外から追い越したマズラウィのクロスにベン・ホワイトが触り、ボールは逆サイドに流れていきました。

24分に左から上がったムシアラのミドルは、ラヤがセーブ。バイエルンペースとなり、4-4-2で対抗するアウェイチームは、サイドで詰まるシーンが目立っています。29分、中央に入った冨安健洋がインターセプトし、ウーデゴーアが左足でミドルを放つと、ノイアーが右に飛んでセーブ。直後、キャプテンの右からのグラウンダーを左足で合わせた11番の一撃は、GKの正面です。

38分のショートカウンターで、膝を打ったウーデゴーアは大丈夫でしょうか。デクラン・ライスが左から浮かしたFKに合わせたカイ・ハヴェルツのヘッドは、ノイアーがキャッチしました。偽SBの冨安は、ボールを奪われるとすぐにサネをケアし、マルティネッリとともにコースを塞いでいます。前半は0-0。シュート数4対6、オンターゲット1対3という数字は悪くありません。

後半開始直後、ボックス左の競り合いから、こぼれたボールに反応したウーデゴーアのボレーはGKの頭上にアウト。46分にキミッヒがクロスを入れると、レオン・ゴレツカのヘッドはクロスバーを叩き、左から詰めたゲレーロのシュートはニアポストに阻まれました。座り込む冨安を見てヒヤリとしましたが、コンタクトレンズを落としただけのようです。

57分にガブリエウとラヤの思惑がずれ、ボールがGKの脇を抜けるも、枠にいかずCK。63分のサネのクロスはラヤが触って左サイドに流れますが、ゲレーロのクロスに走り込んだキミッヒはノーマークでした。強烈なヘッダーがネットに突き刺さり、1-0。マルティネッリはついていけず、冨安も反応できませんでした。

残り20分で追いつけば、問題なし。アーセナルにとって、大事な時間です。68分にマルティネッリとジョルジーニョが下がり、ジェズスとトロサール。バイエルンは追加点を奪って、試合を終わらせようとしています。72分、冨安をかわして中に入ったサネは、ガブリエウがカット。76分のムシアラのミドルは、ディフレクションでCKです。

ジェズスとトロサールにボールを入れられないアーセナル。アルフォンソ・デイヴィスとコマンを欠き、マズラウィを失ってもバイエルンのサイドは堅牢です。86分に冨安健洋が下がり、エンケティア。サネに何度も突破されたSBは、悔しい経験をひとつ増やしました。サネがウパメカノに代わったのは89分。トゥヘルのメッセージは明確です。

4分の追加タイムは、ドイツのサポーターが盛り上がるための時間でした。先制ゴールの後のシュートは、88分に右から上がってニアに外したウーデゴーアの1本のみ。プレミアリーグでは危険なCKを蹴るサカは、タイムアップ直前のラストチャンスにニアで簡単にカットできるボールを入れてしまいました。経験値が高く、メンタルで勝るチームが制した一戦といっていいでしょう。

アルテタには、戦い方がひとつしかなかった。ファビオ・ヴィエイラ、スミス・ロウ、ネルソン、ジンチェンコを送り出せなかった。4-4-2のフラットな中盤に手を焼くという課題はクリアできなかった。サカはシュートを打てなかった…。今季はCL制覇のチャンスと信じ、バルサにリベンジを果たすファイナルを夢想していたのですが、老獪なチームの堅陣を崩せずに終わりました。

悔しい結末ですが、それでもCLベスト8でバイエルンを苦しめたチームに拍手を送りたいと思います。後半立ち上がりのピンチをバーとポストに助けられてからの15分は、勝ち抜けの希望を抱いて胸が高鳴る時間でした。今、大事にすべきは、連敗のショックを週末のウルヴス戦に持ち込まないこと。久々の快勝を期待しましょう。


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