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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ポチェッティーノ監督が選手たちに激怒…チェルシーの調子が上がらない理由は?

「戦う準備ができていなかった」。ニューカッスルに4-1で完敗した直後のプレスルームで、マウリシオ・ポチェッティーノ監督が怒りを露わにしました。選手たちに対する非難が7分も続き、その間「competed」「competing」といった単語を11回も繰り返しています。

「今季最悪の試合」「日曜日のオフをキャンセルしてエクストラのトレーニングをすべきなのか」。チェルシーの監督に就任して以来、ほとんど見せなかった剣幕をリアルに記した「アスレティック」のサイモン・ジョーンズ記者は、激怒の理由を「チームとしての集中力の欠如」とレポートしています。

プレミアリーグ開幕節のリヴァプール戦を1-1のドローで終えると、次戦のウェストハム戦は3-1で完敗。2-2のアーセナル戦の後は、スタンフォード・ブリッジでブレントフォードに0-2で敗れています。マンチェスター・シティとの4-4の激闘で調子が上がるかと思いきや、ニューカッスル戦は守備が崩壊して4-1。ビッグ6との激戦の後、敗因となった選手は入れ替わりです。

トーマス・トゥヘルはプレミアリーグ6試合で3勝1分2敗、グレアム・ポッターは7勝7分8敗。ブルーノ・ソルターがリヴァプールに引き分けた後、フランク・ランパードは1勝2分6敗という散々な戦績でチームを去っています。立て直しを期待されたポチェッティーノは4勝4分5敗。新オーナーの下で、9億ポンド超をマーケットに投じたチェルシーは、未だ上向く気配がありません。

トッド・ベイリーとクリアレイク・キャピタル・グループがクラブを買収してから1年半。3回のマーケットで獲得した高額の選手たちのなかで、期待通りといえるのは、今季に入ってからのスターリングとニコラス・ジャクソンぐらいでしょう。グレアム・ポッターと変わらない戦績しか残せていないポチェティーノ監督は、窮状を打開できるのでしょうか。

継続的な不振の理由として、考えられることを並べてみましょう。まずは、コンセプトなき大量補強による戦力の偏り。エンソ・フェルナンデス、カイセド、ラヴィアに2億8000万ポンドも費やす一方で、ムドリクやノニ・マドゥエケなど若いウインガーは結果を出せておらず、前線で計算できる選手が3人しかいません。

冬の大量補強によって30人を超える選手が在籍し、ロッカールームが足りなくなるという劣悪な環境の後遺症もあるかもしれません。夏にクラブを離れた選手たちの多くが、新天地でも空回りしています。4人の監督が違う戦術を採用したことによる混乱も、新監督のコンセプトの浸透が遅れている理由として挙げられそうです。

これら以外では、負傷者の続出と急激な若返りによるリーダーシップの欠如でしょうか。キャプテンのリース・ジェームズは、プレミアリーグの先発出場が4試合に留まっており、彼以外でチームをけん引できるのはチアゴ・シウヴァとスターリングだけです。英語圏以外の若手を大量に獲得しているので、語学の壁も課題になっている可能性があります。

ここで挙げたことの多くが、実際に課題になっているのであれば、チェルシーの復活は時間がかかるでしょう。コール・パルマー、コルウィル、チュクエメカ、マートセン、バディアシルらがさらなる成長を遂げてくれると信じて、根気よく起用していくしかありません。今、重要なのは、指揮官を簡単に見限らないことと、次のマーケットで同じ過ちを繰り返さないことです。

あるいはエンクンクが加われば、一気に変わるのでしょうか?ブライトン戦には間に合わないようですが…。


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