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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

CLの出場権を失えば売上は大幅にダウン!赤字はNGのチェルシーは主力を放出するのか?

チェルシーがリーグ戦で5試合連続ノーゴールの5連敗を喫したのは、114年ぶりだそうです。1912年は、サウサンプトンからニューヨークに向かったタイタニックが沈没した年で、現地メディアの記者から「14億ポンドの負債を抱えるブルーコも沈むのではないか?」という声が挙がっています。チャンピオンズリーグの出場権を失ったら、経営の数字は一気に悪化するでしょう。

ロマン・アブラモヴィッチの最後の4シーズンは3億ポンドだった欧州の収益は、トッド・ベーリーとベフダド・エグバリが来てからの4年で1億8000万ポンドに目減りしてしまいました。それでも2025-26シーズンは、チャンピオンズリーグで8000万ポンドを稼いでいます。2024-25シーズンの総売上は4億9000万ポンドで、全体の14~16%はUEFAからの賞金という構造になっています。

チェルシーがヨーロッパリーグを制覇した2018-19シーズンの収益は4080万ポンドで、カンファレンスリーグで勝った昨シーズンは1830万ポンドです。2024-25シーズンから欧州の賞金総額は大幅に上がっていますが、CLからELにまわれば50%カットは避けられません。ELのチケットをCLと同額に設定するわけにもいかず、マッチデー収入も減ってしまうでしょう。

2024-25シーズンは3億5400万ポンドの赤字を計上しており、ワースト2のオリンピック・リヨンの倍額以上というぶっちぎりの1位でした。今季はクラブワールドカップの優勝賞金も乗っかり、7億ポンドを超える売上になるという報道もありますが、来季は緊縮財政を強いられそうです。スポンサーを増やすか、コストを減らすか。売上UPの可能性があるのは、選手の売却ぐらいです。

スタンフォード・ブリッジの収容力はプレミアリーグの11位で、ヨーロッパリーグやカンファレンスリーグでは、気前がいいスポンサーは獲得できないでしょう。「テレグラフ」でリサーチャーとして活躍するベン・ラムズビー記者によると、昨シーズンのコマーシャル収入は2億100万ポンドで、マンチェスター勢やアーセナル、リヴァプールを大きく下回っています。

クラブの運営費や人件費の削減も、期待できる状況ではありません。3年前から8000万ポンドのカットをめざしてきたのですが、削減できたのはわずか600万ポンド。主力選手との超長期契約で、単年の減価償却費を分散させていたのですが、大量の補強によって世界最高額の2億1200万ポンドに膨らんでしまいました。

売上もコストも改善が難しくなっているなかで、チェルシーは本気で黒字化を進めなければなりません。昨年の夏にアブラモヴィッチ時代の不正な取引と財務報告違反を咎められ、UEFAのFSR違反で2670万ポンドの罰金を科された後、3月にはプレミアリーグからも1075万ポンドのペナルティを喰らっています。

「彼らはわざと赤字を計上して、欧州の大会への出場停止処分を甘受するのではないか」という声もあるようですが、UEFAの処分は5180万ポンドの執行猶予付きです。別件でも違反があったら「前科2犯」と見做されて、ペナルティは重くなる可能性があります。ホテルや女子チームの売却といったトリッキーな逃げ道はなくなっており、選手の売買で数字を作るしかなさそうです。

「マドリードの街が好き」と語ったエンソ・フェルナンデスや、「チャンピオンズリーグに出場できなければ、すべてが変わる」といったコール・パルマーは、新たなステージを検討するのでしょうか。余剰戦力の売却で次なる資金を得ようとするはずのチェルシーは、例年通りトランスファーマーケットの主役になりそうな雲行きです。まずは監督ですね…。


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