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現地の評論家が一斉に「NG」…波紋を呼んだサッリ監督のチーム批判!

ヴィクター・モーゼス、ケーヒル、エメルソン、ザッパコスタ、クリステンセン、ドリンクウォーター、アンパドゥ。この錚々たる顔ぶれが、プレミアリーグ出場2試合以下に留まっているのが、現在のチェルシーです。GKケパと、アスピリクエタ、リュディガー、ダヴィド・ルイス、マルコス・アロンソの4バックはスタメン完全固定。アンカーのジョルジーニョ、右のカンテ、前線のアザールとウィリアンもアンタッチャブルです。ターンオーバーがあるのは、モラタ、ジルー、ペドロのいずれかが選ばれる3トップと、コヴァチッチとロス・バークリーの左インサイドのみ。出場機会を求めたセスクはモナコに移籍し、プレミアリーグで途中出場3回のカラム・ハドソン=オドイも残留を望んでいないと報じられています。18歳の天才ウインガーにはバイエルンから4度のオファーがあり、いずれチェルシーも容認しなければならない時期が来るかもしれません。

メンバーを固定すれば戦術の熟成度が上がるといわれますが、今のチェルシーは行き詰まっているように見えます。プレミアリーグ23節のビッグロンドンダービーは、ラムジーに封じられたジョルジーニョが効果的な配球ができず、2-0完敗。チームの戦いぶりに激怒したサッリ監督は、明確にいいたいからイタリア語で話させてもらうと前置きし、「メンタル面でわれわれより自信があるチームと戦った。受け入れられない。トッテナム戦もそうだった」「失点したのは戦術や技術の問題ではなく、勝利への思いが足りなかったからだ」と選手たちを非難しました。この発言に、現地の評論家たちが一斉に反応。チーム全体に対するネガティブなアプローチはマイナスしかないと懸念を示しています。「スカイスポーツ」より、3人の声を拾ってみましょう。

「彼は何かを失ったかもしれない。トッテナムを率いていたとき、私もスタンフォード・ブリッジで同じことをやってしまった。その後の結果は悪くなかったが、フラストレーションを解消したにすぎなかった。個々のプレーヤーから最高のものを引き出す方向にいかないと、よくはならない」(ティム・シャーウッド)
「全体を批判してもドレッシングルームは反応しない。そのうち、マネージメントしたくても動かせなくなってしまう。彼はそうやってきたのかもしれないが、別な方法を考えないと」(ジョレオン・レスコット)

モウリーニョとコンテという2人の名将が、プレミアリーグ制覇と混乱を繰り返してきた歴史を指摘したガリー・ネビルさんは、「タップのようにオンとオフを繰り返せるドレッシングルーム。サッリは経験豊富な男なんだろうけど、締め出されたかもしれないね」と語っています。監督が選手を名指しで批難し続けるとどうなるかは、マンチェスター・ユナイテッドが示してくれましたが、チーム全体に対する抽象的な批判をプレスにぶちまけるのも、いい方向には進まないというわけです。「問題は戦術ではなく勝ちたい気持ちの不足」といってしまったために、サッリ監督は戦術変更がしづらくなりました。4-2-3-1は時期尚早と語った指揮官は、今まで通りに戦うことしか考えていないのかもしれませんが…。

打開策があるとすれば、カンテとジョルジーニョを並べるなどの戦術変更、燻っていた選手たちの抜擢による競争環境の構築、うまくいっていない選手との個別コミュニケーションによるモチベーション向上などではないでしょうか。選手たちを変えたいなら、プレスルームではなくドレッシングルームやコブハムの練習場で直接話したほうがいいでしょう。思い出すのは、11月のプレミアリーグ。サッリ監督と同様にアーセナルの気迫に押されまくり、何とかドローで切り抜けたユルゲン・クロップは、プレスの前ではジョークをかますのみでした。

「アーセナルはすべてのストライカーを使ってきた。ファン・ペルシとベルカンプも出てくるんじゃないかと思ったね」

そう、この試合の前にエメリ監督が、レッズの指揮官についてこんなことをいっていました。「クロップは毎日、笑ってるよね。私も、彼のように笑いたい。われわれは笑顔で取り組む必要がある。そうすれば、物事をより楽しめるようになり、うまくいく。勝った時に笑うのは簡単だけど、そうでないときも笑顔が必要だ」。スールシャールのスマイルを見続けているサポーターとして、あらためて深くうなずきたくなる言葉です。13節のスパーズ戦で初の敗戦を喫してから、公式戦16試合を9勝2分5敗とペースダウンしているチェルシーは、プレミアリーグ12戦無敗だった頃の自信とクオリティを取り戻せるでしょうか。イグアインの去就よりも、サッリ監督の采配や振る舞いのほうがより気になる今日この頃であります。

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“現地の評論家が一斉に「NG」…波紋を呼んだサッリ監督のチーム批判!” への6件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    更新有難うございます。
    Makoto さんの引用は人生訓のように心に響きました。
    クロップはプレミアのみならずフットボール界最高の人格者かもしれないですね。ドイツ人には珍しくウィットがあり、思いやりがあります。
    クロップを讃えるエメリもよく分かってる人なんでしょうけど、なかなかその域には達しない。人間は感情の生き物ですからね。

  2. ゆう より:

    本職のCFを獲得すれば、攻撃において中央の厚みは増す、アザールが低い位置からのビルドアップに参加できてジョルジーニョの負担は減る、セサルとアロンソのクロスの精度を活かせる。
    色んな事が好転すると思っています。イグアインに期待するしかないですね…
    今回のサッリの発言で選手達との関係が悪化しないか本当に心配です。

  3. セオ より:

    プレミアのビッグクラブのタレントなんてワールドクラスばかりで能力は疑いなしですが、ほとんどの選手が20代の若者ですからね、モチベーションとかかなり影響しそうですよね。
    選手に信頼を与えることは大事だし、トップがいつも批判や怖い顔してたんじゃ、よくはならないでしょうね。

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    マンUの変わり具合を見れば戦術も大事ですがどれだけ選手のモチベーションを上げることが大切かよくわかりますよね
    完全に同じメンツで短期間であそこまでサッカーが変わるわけですから
    サッリは戦術家として優れていても少し負けが込んだだけでこうなってしまうと今のままではプレミアでは成功は難しそうですね・・・。さらにチェルシーは結果が出なくても長く待ってくれるチームではないですからね

  5. にし より:

    先日のアーセナルは確かに別物でした。

    変わったのは本当にメンタルだけな気がしてならないです。

    グーナーですが、ライバルチームでこういうゴタゴタで弱くなるのは、プレミア全体にも良くないので、何とか解決して欲しいものです。

    今のチェルシーがモウさん時代のMUみたいにならない事を切に願います。

  6. かーど より:

    ※1
    クロップは人格者と言うよりは普通の気の良いお兄さんな気がしますね、ポジティブな話題は沢山ある一方でいつまでもセルヒオ・ラモスにネチネチ文句言ってたり、パリのベッド戦術を批判したりする面も(言うとおり人間は感情で動く生き物だから)有りますし
    ただ笑顔をたやさず情熱的なあのスタイルは何処に行っても好かれるわけだと頷けますが

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