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「数週間前にクラブに伝えてある」…憧れのクラブに移籍するのか?エデン・アザール!

プレミアリーグ2018-19シーズンの総括は、国内最後のゲームとなるFAカップ決勝の終了後にお届けしたいと思います。本日は、私が現在最も注目しているチェルシーのエースの去就について、いくつかのニュース(あるいはゴシップ)を紹介しましょう。公式戦50試合19ゴール16アシスト、プレミアリーグ37試合16ゴール15アシストとキャリアハイとなる数字を残したエデン・アザール。プレミアリーグのアシスト王に輝き、チェルシーのチャンピオンズリーグ復帰に貢献した10番は、「ファンが選ぶ年間最優秀選手」「選手投票による年間最優秀選手」「年間ベストゴール」のクラブ表彰3冠を達成しています。

表彰式に出席したアザールは、「ここに来てから、ファンとの関係はいつも素晴らしいものだった」と感謝の気持ちを述べると、客席から飛んできた「契約にサインしろ!」という野次に対して「ペンはどこ?」と見事な切り返しを披露。左サイドでドリブル突破に成功したときのように、盛大な拍手に包まれました。チェルシーの公式サイトは、「彼は数週間前に自身の意向をクラブに伝えている」と前置きしつつ、ご本人のこんなコメントを紹介しています。

「今はバクーでの決勝が控えている。その後どうするかはもう決めているけど、自分だけで完結する話ではない。周りに影響されることなく、ピッチではやるべきことに集中するよ」

29日まではヨーロッパリーグのことだけを考えたいということなのでしょう。われわれプレミアリーグファンは、そりゃそうですよねと納得するのですが、「もう決めている」「クラブに伝えた」というおいしい言葉を拾ったメディアはほっといてくれません。フランスの「レキップ」が、「レアル・マドリードが移籍金1億ユーロ(約125億円)で合意に達した」と報道。7年の蜜月が終わるムードが漂い始めていますが、監督とチームメイトは異口同音にエースの残留を望んでいるとコメントしています。

「エデンはこのクラブに7年間尽くしてくれた。世界でも有数の選手だ。われわれはエデンの決断を尊重する必要がある。ファンと同じように、エデンの残留を望んでいるけれど」(マウリシオ・サッリ)
「ファンは、アザールに留まってほしいと思っているだろう。7年もの間、チームの重要な一員だったからね。今はバクーでトロフィーを掲げることだけに集中しているけから、今後のことはその後の話だ。ここにいる全員がエデンを愛し、残ってほしいと願っている」(セサル・アスピリクエタ)

公式戦351試合108ゴール91アシスト、プレミアリーグ245試合85ゴール54アシストという素晴らしいスタッツを残した稀代のドリブラーは、長年の夢だったマドリード移籍を実現するのでしょうか。既に28歳、現在の契約は2020年まで。彼自身にとっては絶好のタイミングですが、補強禁止処分を喰らったチェルシーには最悪です。

チェルシーがアザールを残留させ、しかも成功を手に入れたいなら、2つの条件が必要なのではないかと思います。ひとつは「本人の腹落ち」、もうひとつは「新契約」。2017年の夏にアーセナルに残ったアレクシス・サンチェスは、明らかにモチベーションが低下してしまい、半年後にムヒタリアンとのスワップという微妙な形でマンチェスター・ユナイテッドに移籍。バルサ入団を懇願したコウチーニョも次の夏を待てず、リヴァプールは高額の移籍金をゲットするのが精一杯でした。ワールドカップロシア大会後に移籍をほのめかした「前科」があるアザールを、強引に2年引っ張るのは得策ではないように思います。

レアル・マドリード移籍が手続きミスで実現しなかったデ・ヘアのように、新契約締結に漕ぎ着けることができれば、2020年の夏は「本人の意向を尊重」でいいでしょう。モウリーニョ解任のシーズンに、開幕から26試合ノーゴールという不振に陥った選手を、不満が残る形で留めることだけは避けたいところです。オトナな選手ですので、「残る」と決めたらきちんと結果を出してくれそうではあるのですが…。いや、アザールの移籍も補強禁止処分の成り行き(CAS提訴?)も、すべてはヨーロッパリーグの後ですね。6月の続報を待ちましょう。

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“「数週間前にクラブに伝えてある」…憧れのクラブに移籍するのか?エデン・アザール!” への3件のフィードバック

  1. nor より:

    昨年残留からの1年は、腐るどころか、アザール無しには語れないほどの貢献をしてくれました。日本ツアーで観られないのは本当に残念ですが、快く送り出し、世界一の活躍を祈るばかりです。
    来期のチェルシーはどうなりますかね。補強禁止の中でアザールが去り、ケイヒル、ジルー?等々。イグアインも不透明ですが、残ったところでCL含めての役不足感は否めませんし、サッリのやり方でレンタルバック含めた生え抜きの活躍に希望を託せるでしょうか。

  2. サンドバッグ より:

    絶対エースの流出。
    その上、補強禁止。
    そして、監督がスタメン固定型の石頭サッリ。。

    このヘレンケラーばりの3重苦を乗り越えて
    手持ちの戦力の育成方向に主梶を切れば
    もしかすると『ファギーの雛達』の再来みたいな
    強烈な黄金期の到来も有り得るかも知れない。

    そう思わせるだけのユースパワーが
    チェルシーには有るかと思います。
    5ヶ年計画とかされると、最も怖いチームかも。

  3. Pará より:

    残るにせよ出て行くにせよヨーロッパリーグ決勝で大暴れしてチームを勝利に導いて欲しいです。

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