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モラタはマドリードへ…「スカッドを最大限に活かしたい」ランパード監督の大胆な抜擢に期待!

「BBC」がトップニュースで、アトレティコ・マドリードがアルバロ・モラタの獲得についてチェルシーと合意に至ったと報じています。2017年7月に当時のクラブレコードとなる6000万ポンドで加わったストライカーは、2シーズンでプレミアリーグ47試合17ゴールと最低限の結果は残したものの、消えてしまう時間が長く、チームにフィットしませんでした。

2019年1月に、古巣のライバルであるシメオネ監督のチームにローン移籍した後も、ラ・リーガ15試合6ゴールと数字は伸びず。それでもご本人は、「アトレティコで引退したい」と完全移籍を望んでいました。「チェルシーでは、スペイン人選手以外の信頼を得られていなかった」と苦しい季節を振り返り、サポーターとロッカールームがプレミアリーグとラ・リーガの最大の違いだったと述懐しています。

アトレティコ・マドリードの公式サイトによると、2019-20シーズンはローン移籍継続となり、正式に入団するのは2020年の夏になるとのこと。メディアが報じている移籍金は4950万ポンド(約67億円)。モラタとアトレティコ・マドリードにとってはいい話で、1年間補強禁止のチェルシーも、投資できるようになるタイミングでキャッシュが入るなら悪くないと判断したのでしょう。「スカイスポーツ」が、フランク・ランパード監督が期待を寄せる「新戦力」を紹介していました。ミヒー・バチュアイとダニー・ドリンクウォーター。いずれも、サッリ監督の下ではプレミアリーグ出場ゼロに甘んじた選手です。

2016年にチェルシーに入団したバチュアイは、プレミアリーグでは32試合7ゴールと空回り気味でしたが、2017-18シーズンにレンタルされたドルトムントでは10戦7発と得点力をアピール。レスターでエンゴロ・カンテとコンビを組んでいたドリンクウォーターは、2センターでカウンターを武器とするチームなら本領を発揮できる可能性が高まります。テクニカルアドバイザーのペトル・チェフとともに初日のトレーニングに顔を見せた41歳の新監督は、「全員にチャンスがある」と明言しています。

「誰かをフリーズさせるなどと考えるのは、ばかげている。スカッドを最大限に活用したい。それぞれができること、取り組む姿勢、プレースタイルを示す機会がある。あらかじめ決まっていることはない。スカッドに対する充分な知識は得ているが、来月までしっかり見る必要がある」

ランパード監督のコメントを紹介した「スカイスポーツ」は、今までよりも多くのアカデミープレーヤーが起用されると予想しています。クラブとサポーターがレジェンドに最も期待しているのは、若手の育成と競争環境の活性化でしょう。アントニオ・コンテもマウリツィオ・サッリもレギュラーを固定して戦う監督で、ロフタス=チークやハドソン=オドイ、クリステンセン、ケーヒルなどベンチでストレスを募らせる選手は少なくありませんでした。プリシッチ、バチュアイ、ドリンクウォーター、エメルソンに若手の有望株が加わってレギュラー争いが激化すれば、戦術のバリエーションが増えるとともに、ロッカールームの雰囲気も変えられるかもしれません。

タミー・アブラハム、メイソン・マウント、イーサン・アンパドゥ、ティエムエ・バカヨコ、クルト・ズマ、フィカヨ・トモリ、トレバー・チャロバー、リース・ジェームズ、ケネディ…。チェルシーは他クラブで武者修行を積ませてきた「隠し玉」を数多く揃えています。彼らにとっては、クラブの補強禁止は青いシャツを手に入れる絶好のチャンス。ランパード監督が、言葉通りにスカッドを最大限に活用できれば、成果と評価はついてくるのではないかと密かに期待しています。

2012-13シーズンにファン・ペルシを失ったヴェンゲル監督は、ジルーとカソルラを引き入れて前シーズンよりも勝ち点を3つ伸ばしています。アザールなきチームを預かったランパード監督は、バチュアイやプリシッチらで同じことができるでしょうか。プレミアリーグを経験したことがないマネージャーが、厳しい状況に置かれているのは重々承知ですが、新たなチームづくりに関するレポートを存分に愉しもうと心に決めています。(フランク・ランパード 写真著作者/@cfcunofficial (Chelsea Debs) London)

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“モラタはマドリードへ…「スカッドを最大限に活かしたい」ランパード監督の大胆な抜擢に期待!” への1件のコメント

  1. ランパードが好き より:

    モラタがあっさり5000万ポンドで完全移籍となったのは意外です、アトレティコでも良い働きを発揮できたとは言えない中、それでも古巣に戻っても腫れ物となったコスタや移籍は時間の問題のグリーズマンのことを考えると確保しておきたかったというところでしょうか。
    そしてランパード監督に限らずですが個人的にはビッグクラブの若手の育成は必要以上に求めるべきではないと思っています、スパーズのような成功例は稀でシティもリバプールも監督含めですが大物の補強によってチームは劇的に変わりました。
    現有戦力を最大限に活用するという点では隠し玉に挙がった選手たちより1年半のローンなので戻せるのかという点はあるのですがモーゼスが戻せれば3バックの併用も考えやすく、(個人的にはバレンシアやヤングのようにSBとして使ってもいいと思いますが)WBとしてアロンソの攻撃力は層も質も厳しい前線をカバーでき、コンテの遺産を使う手もオプションとしてでも持っておいて悪くないと思っています

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