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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

カウンター2発とFK炸裂!マンチェスター・ユナイテッドがリヴァプールに競り勝ち、FAカップ5回戦進出!

先週のプレミアリーグはスコアレスドロー。FAカップ4回戦は、リヴァプールがオールド・トラフォードに乗り込む再戦です。キックオフから、両者ともに攻める姿勢を鮮明にしているライバル対決。ラシュフォードとルーク・ショーのサイドにこだわるマンチェスター・ユナイテッドは、6分に10番のロングフィードでカバーニが裏に飛び出しますが、アリソンがボックスの外に出てヘディングでクリアしました。スールシャール監督は、ブルーノ・フェルナンデスをベンチに置いて、ファン・デ・ベークを起用しています。

ホームチームから、スタメンを確認しましょう。プレミアリーグ首位チームは、いつもの4-2-3-1です。GKヘンダーソン、DFワン=ビサカ、リンデロフ、マグワイア、ルーク・ショー。中盤センターにポグバ&マクトミネイ、2列めにグリーンウッド、ファン・デ・ベーク、ラシュフォード、最前線にはカバーニが入っています。10分にファン・デ・ベークのパスを受けたグリーンウッドは、右サイドからボックス脇まで持ち込み、右足でシュート。ニアを締めたアリソンが落ち着いてブロックし、先制を許しません。

押されているリヴァプールは、マネがベンチで左サイドにカーティス・ジョーンズ。サラーとフィルミーノが前線に張り、2トップに見える時間帯もあります。GKアリソン、DFアーノルド、リース・ウィリアムズ、ファビーニョ、ロバートソン、MFワイナルドゥム、チアゴ・アルカンタラ、ミルナー、FWサラー、フィルミーノ、カーティス・ジョーンズ。11分のアーノルドの高速グラウンダーは、ヘンダーソンが反応してファーに弾き出しました。

14分、マンチェスター・ユナイテッドのカウンター。カバーニが右に展開し、グリーンウッドがドリブルで持ち込んで右足を振り抜きますが、ボールはニアポストの外を抜けていきました。最初のゴールは18分、プレミアリーグで4試合連続ゴールなしのリヴァプール。ワイナルドゥムのパスを受けたフィルミーノが、素晴らしいスルーパスをリンデロフとルーク・ショーの間に通しました。ヘンダーソンと1対1になったサラーのチョイスは、右足のチップキック。コースを切ったGKは、上を抜かれるとノーチャンスです。

24分、アーノルドのFKはクロスバーの上。マンチェスター・ユナイテッドの同点ゴールは、ポグバの必死の守備が起点でした。脇にいたファン・デ・ベークが左サイドのラシュフォードにつなぐと、完璧なロングフィードが逆サイドのグリーンウッドへ。今季プレミアリーグでは1本しか決めていない11番が、冷静にアリソンの脇を抜いてファーのサイドネットに突き刺しました。直後、左からラシュフォードが持ち込み、優しい縦パスをボックス左に転がすと、チアゴ・アルカンタラを振り切ったファン・デ・ベークがアリソンと1対1。左足のシュートはコースを塞いだ守護神に当たり、逆転はなりませんでした。

35分のCKはポグバのヘッドが枠の上に飛び、2分後のCKはマクトミネイのヘッドが上にアウト。43分にポグバが直接狙ったFKは、うまく落ちませんでした。44分、ファン・デ・ベークのスルーパスで左から抜けたルーク・ショーのクロスはアリソンがクリアし、こぼれ球を叩いたマクトミネイのシュートはチアゴがブロック。前半終了間際に左から仕掛けたラシュフォードがリース・ウイリアムズのタックルをかわし、逆サイドのグリーンウッドにつなぐと、落としをもらったポグバの一撃は右に外れました。エキサイティングな攻め合いとなった最初の45分は、互いのよさを潰し合ったプレミアリーグの首位攻防戦とは全く別の試合です。

1-1で折り返した後半開始直後の48分、マンチェスター・ユナイテッドのカウンターが炸裂しました。カバーニが自陣で奪い、グリーンウッドに預けると、左からスプリントしたラシュフォードに完璧なスルーパス。1対1となって飛び出したアリソンは、左手で触るのが精一杯で、ボールはゴールの右に転がっていきました。2-1となってからは、ラシュフォードとグリーンウッドが左右を入れ替えています。58分、チアゴのクロスをフィルミーノが頭で右に落とすと、ヘンダーソンの前に出たミルナーのハーフボレーは浮いてしまいました。

チャンスを逃した直後、マン・ユナイテッドのビルドアップのミスを見逃さなかったミルナーがインターセプト。フィルミーノに預けたベテランMFは、リターンをスルーして背後のサラーに打たせました。左足のボレーがGKの脇を抜いて2-2。61分にボックス右に入ったアーノルドの強烈なシュートは、ニアに反応したヘンダーソンがCKに逃れました。1分後、ワイナルドゥムに代わってマネが左ウイングへ。スールシャール監督は、66分にファン・デ・ベークとグリーンウッドを下げ、ブルーノ・フェルナンデスとフレッジを投入しました。

67分、フィルミーノが右に出したスルーパスでサラーが抜け出し、右足でヘンダーソンの足元を狙いますが、腰を落として構えていた若き守護神が落ち着いてセーブ。サラーが決めた後は、リヴァプールが主導権を奪っています。78分、ボックス手前からのFKのキッカーはブルーノ・フェルナンデス。鋭いキックが右のサイドネットに飛び、ポグバとチアゴに視界を遮られたアリソンのリアクションは一瞬遅れました。3-2、劣勢だったホームチームが再度勝ち越し!リードされたクロップ監督が切ったカードは、オリギとシャキリでしたが、やっかいだったフィルミーノが消えて守りやすくなりました。

89分、ブルーノ・フェルナンデスのきれいなクロスがカバーニに合いますが、叩きつけたヘディングシュートはポストにヒット。最後まで攻める姿勢を失わなかったマンチェスター・ユナイテッドが、リヴァプールに攻め勝って5回戦進出を決めました。ラシュフォード&グリーンウッドの鮮やかなカウンター2発と、エースの美しいFK。泥くさい守備で2つのカウンターのきっかけとなったポグバは、ブルーノ・フェルナンデスのFKの際にもチアゴをブロックしており、勝利に欠かせない存在でした。

シュート14本、オンターゲット6本はいずれもイーブン。昨季プレミアリーグをぶっちぎりで制した王者に攻め勝てるとは…TOP4フィニッシュも危ういのではないかと気を揉んでいた3ヵ月前が嘘のように感じられる恍惚の90分でした。リヴァプールは、左サイドの選手たちがおとなしく、ラインの裏を突いてくる3人のストライカーにうまく対処できませんでした。とはいえ、ゴール欠乏症に陥っていたチームにとって、フィルミーノの2アシストとサラーの2発は、次につながる収穫だったのではないでしょうか。両者とも、この手応えをプレミアリーグにつなげていただければと思います。

何とか勝利で終えることができましたが、たとえ敗れたとしても、ナイスゲーム!と拍手を送れるエキサイティングなゲームでした。ラシュフォード、グリーンウッド、ブルーノ・フェルナンデス、ポグバ、サラー、フィルミーノ、ミルナー、アーノルド…素晴らしい!


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