イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

17歳ウッドバーン、右足一閃!リヴァプールがリーズを下してEFLカップベスト4進出!

EFLカップ準々決勝、リヴァプールVSリーズ・ユナイテッド。1990年代の黄金カードですが、今はプレミアリーグ2位とチャンピオンシップ5位の対決です。リーズのスタメンを見て、愕然としました。チャンピオンシップで9ゴールを挙げているエース、クリス・ウッドがベンチ!10月のEFL最優秀若手プレイヤー、カルヴィン・フィリップスもベンチ。MFパブロ・エルナンデスを負傷で欠いたチームは、セネガル代表FWドゥカラとヴィエイラ頼みです。対するリヴァプールは、前節のプレミアリーグでじん帯を痛めたコウチーニョが欠場。フィルミーノも大事をとってメンバーに入っておらず、前線にはオリギ、マネ、ワイナルドゥム。中盤にエジャリア、エムレ・ジャン、スチュワートが並び、最終ラインはアーノルド、クラヴァン、ルーカス、アルベルト・モレノといった布陣です。最近6試合を4勝1分1敗と好調のリーズは、アンフィールドでジャイアントキリングを達成できるでしょうか。

開始3分、いきなりリーズがカウンターで決定機を創ります。左からのロングフィードで抜け出したハピ・サコがミニョレと1対1。足元を狙ったシュートは、元エースGKが体を張ってブロックします。ポゼッションは圧倒的にリヴァプールですが、リーズ守備陣は中央を固め、フィニッシュを許しません。11分、リーズMFルーフェのミドルは、ミニョレがセーブ。直後、レッズ最初のチャンスは、最前線に飛び出したワイナルドゥムの巧みなボレーでしたが、GKシルヴェストリが左に飛んで弾き出し、スコアは動きません。

なかなかシュートに持ち込めないレッズ。ヘンダーソン役のスチュワートが持ち過ぎることが多く、アルベルト・モレノとエムレ・ジャンの連携が悪いのが気になります。25分のCKは、ミニョレが飛び出した後のルーズボールが危険でしたが、レッズ守備陣もシュートレンジでは集中力が高く、簡単にミドルを打たせません。27分にリーズのオカネが足を痛め、代わって入ったのは、注目のカルヴィン・フィリップス。しばらくボックスに入ることもできなかったレッズは、33分、相手のバックパスミスをエムレ・ジャンがインターセプトしますが、GKにコースを切られてしまい、シュートは左に外れました。38分にマネとアーノルドが右サイドで創ったチャンスは、ボックスの角でラストパスをもらったエジャリアが打ちきれませんでした。

42分、ロングスローを競った後のボールを狙ったカルヴィン・フィリップスのミドルは、ルーカスがブロック。このCKのクリアからカウンターが始まり、オリギが快足を飛ばして右サイドを突破しますが、ボックス脇での転倒に笛を吹いてもらえません。前半は0-0。形勢は互角といっていいでしょう。中央の主力を全員温存したレッズが苦戦しています。

後半開始間もない47分、右からのクロスが流れたところをアルベルト・モレノがダイレクトでシュート。バイタルエリアのエムレ・ジャンがマネに縦パスを通し、右のオリギにつながったチャンスは足元に入り過ぎて打てません。53分、アーノルドが自陣深くからスチュワートに出した不用意なパスをリーズがカット。すかさずルーフェが右足で巻いたシュートはミニョレが諦めますが、ファーのポストを叩いてレッズは命拾いします。ピッチ脇ではクリス・ウッドが準備完了。スウォンジーを追われた後、古豪に招聘されたガリー・モンク監督は、どこで勝負を仕掛けてくるでしょうか。

レッズが中央突破を繰り返していた63分、ダラスに代わってクリス・ウッド登場。ドゥカラと並ぶ190センチ以上の長身2トップは、2人とも直近4戦3発と絶好調です。レッズは65分にも自陣でパスをカットされ、ショートカウンターからのルーフェのシュートはミニョレが手を伸ばしてキャッチします。クロップ監督は、67分にスチュワートに代えてウッドバーン。17歳になったばかりのMFは、プレミアリーグデビューのサンダーランド戦に続いて、スティーブン・ジェラードが見守るなかでプレイすることになりました。72分、今度はレッズに決定機。マネのスルーパスで右から完全に抜けたワイナルドゥムは、逆のサイドネットを狙った一撃をポストに嫌われます。

先制点が決まったのは、苦戦した週末のプレミアリーグとほぼ同じ時間、同じストライカーでした。76分のこのゴールは、右サイドからファンタスティックなクロスを入れたアーノルドをほめなければなりません。GKに向かって飛んだボールをスライディングでプッシュしたのはディヴォック・オリギ!ベルギー代表FWの2戦連発で、リヴァプールがようやくリードしました。すると81分、記念すべきゴールが決まります。マネとのコンビでオリギが右からボックスに入り込むと、中に通したボールをワイナルドゥムがさらに左へ。フリーで待ち構えていたのは、15分前にピッチに入ったばかりの17歳でした。右足一閃、ウッドバーン!アンフィールドのボルテージは最高潮です。エジャリアをミルナー、オリギをグルイッチに代え、リーズの反撃を抑えたリヴァプールが年明けのセミファイナルに進出しました。

試合終了直後、アシストを決めた18歳のアーノルドとウッドバーンがじゃれ合っている姿が印象的でした。メンバーを大胆に落としての苦戦は半ば覚悟のうえ。そんななかで、若手とサブの選手が活躍してつかんだ勝利は、チームを盛り上げます。コウチーニョの代役として、何でもできるワイナルドゥムを左にまわすのもいいのではないでしょうか。今日は中央からの攻撃に偏り過ぎた感はありましたが、左右がミルナーとナサニエル・クラインなら、また違った攻略法になるのではないかと思います。レッズサポーターのみなさん、セミファイナル進出おめでとうございます。そして、ウッドバーンも!

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“17歳ウッドバーン、右足一閃!リヴァプールがリーズを下してEFLカップベスト4進出!” への2件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    メンバーを落とし苦戦しながらの勝利は格別です。
    オリギのゴールに、ジェラードが見守る中ウッドバーンの記念すべきゴールと嬉しい限りです。
    ジニはコウチの代役は面白いかもしれませんね。

  2. makoto より:

    Mackiさん>
    ワイナルドゥムは、試合中にも役割を変えられるので、戦術的キーマンになるかもしれませんね。

コメントを残す