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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

若手やサブの選手が躍動!ブレないチェルシーが4-0でウェストロンドンダービーを制す!

クリスタル・パレスとマンチェスター・シティの一戦を書こうとしていたのですが、海外のチャンネルにいかないと観られないため、DAZNでいけるウェストロンドンダービーに流れてしまいました。FAカップ4回戦、スタンフォード・ブリッジの一戦は、プレミアリーグ首位のチェルシーとチャンピオンシップ15位のブレンドフォード。ホームチームのスタメンに注目していたのですが、GKベゴヴィッチ、3バックにアスピリクエタ、ズマ、テリーとは新鮮です。中盤にはチャロバー、ロフタス=チーク、セスク、ナタン・アケ。前線はウィリアン、ペドロ、バチュアイという並びです。プレミアリーグで先発出場ゼロの選手が6人のチームは、リヴァプールのような悪夢に見舞われずに次のラウンドに進めるでしょうか。キックオフから、チェルシーはハーフコートマッチを展開。9分にボックス手前右から左足で狙ったペドロのシュートは、大きく浮いてしまいます。

圧倒的に攻めていたチェルシーは、14分にあっさり先制しました。ペドロが倒された右からのFK。壁の外から巻いたウィリアンのキックに、GKベントリーのグローブは届きませんでした。ショートコーナーから左隅を狙ったテリーのミドルは、うまくヒットせずに切れていきました。完全にゲームを支配するチェルシーは、21分に速攻から追加点を奪います。バチュアイが右に出したパスをロフタス=チークがつま先でコースを変えると、DFの裏を取ったペドロが冷静にGKの脇を抜きました。これはもう、事件は起こらないでしょう。26分、セスクのロングフィードを受けたロフタス=チークが切り返しから放ったシュートは、DFが足に当ててCKに逃れます。このCKからニアのバチュアイがプッシュすると、ベントリーが弾いたボールはゴールラインテクノロジーがラインにかかっているとジャッジしました。

チェルシーで目を引くのは、ロフタス=チークのアグレッシブなアタックです。30分にルーズボールを思い切りよく叩いた強烈なミドルは、ベントリーのビッグセーブに阻まれますが、21歳になったばかりのMFは、しばしばバチュアイを追い越してゴールに迫っています。38分にもカウンターからドリブルで上がったロフタス=チークが強烈なシュート。これはコースが甘く、ベントリーが手に当てたものの、ブレントフォードは攻め上がってくるMFをしっかりケアしなければなりません。前半は、2-0で終了。ワンサイドゲームに残された興味は、プレミアリーグではゴールがないチャロバーとロフタス=チークが決めるか、イヴァノヴィッチとケネディに出番があるかぐらいです。

前半の終わり頃から攻めに出られるようになっていたブレントフォードは、48分に決定機を迎えます。右からの浮き球を足元に収め、ベゴヴィッチと1対1になったのはヴァイブ。すぐにシュートしていれば入ったかもしれませんが、躊躇したアタッカーがフェイントをかけている間にDFが戻ってしまい、結局フィニッシュはGKに阻まれます。押されていたチェルシーは、57分に反撃。自陣からのドリブルで2人抜き去り、ロフタス=チークにラストパスを出したウィリアンは完璧でしたが、左からボックスに入ってGKと向き合った14番は、左足のシュートをクロスバーに当ててしまいました。

63分、左からウッズが中央に低いボールを入れると、マークを外したイェナリスがベゴヴィッチの目前に躍り出ますが、コースを塞いだベゴヴィッチがシュートを止めてスコアは変わらず。67分にボックスに持ち込み、中央で2人を翻弄したロフタス=チークは、またもフィニッシュを相手にぶつけてしまい、勝負を決められません。69分、チェルシーの3点めを決めたのは、5分前にピッチに入ったばかりのイヴァノヴィッチでした。得意の速攻を仕掛けたのはペドロ。中央をドリブルで上がり、右に流したラストパスは文句なしでした。アウトにかけたイヴァノヴィッチの力強いシュートに、ベントリーは触るのが精一杯。プレミアリーグではノーゴールだった右WBは、今季初めてのゴールです。まったく喜びがなかったイヴァノヴィッチは、サンクトペテルブルクに旅立つのでしょうか。このゴールは、9年の長きにわたってクラブを支えてくれたレジェンドの最後の雄姿になるのかもしれません。

71分、アスピリクエタに代わってケネディが登場。さらに5分後、ペドロが下がってジエゴ・コスタが足を慣らします。81分、イヴァノヴィッチがPKをゲットすると、スポットに立ったのはチームがいちばん決めてほしい人でした。左隅に蹴り込んだのは、ミヒー・バチュアイ。チェルシーは、サブの選手を8人まで先発起用しながらブレントフォードを寄せ付けず、4-0で快勝しました。

ナタン・アケにCBもWBも体験させ、ロフタス=チークとチャロバーもフルタイム出場。ベゴヴィッチはいい動きを披露し、バチュアイはゴールの喜びを味わい、ズマのコンディションは上がり、収穫だらけの指揮官は大満足でしょう。アンフィールドでウルヴスに敗れたリヴァプールと激突するプレミアリーグは、メンタルも含めたコンディションで圧勝のチェルシーに分がありそうですが、想像どおりの結果になるのでしょうか。戦術浸透度、迷いのなさはプレミアリーグNo.1だなと、控え選手たちの躍動を見て思い知った一戦でした。アントニオ・コンテはやはり名将です。

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“若手やサブの選手が躍動!ブレないチェルシーが4-0でウェストロンドンダービーを制す!” への5件のフィードバック

  1. ロム より:

    フォーメーションはペドロが右ウイングバックで、ロフタスチークが3TOPの左だと思います。

    ロフタスチークは確か前のカップ戦でもこのポジションをやっていましたが、随分と良くなっていて驚きました。
    特に前の試合では殆どやっていなかった戻りながらの守備を随分と頑張っていた印象です。
    元々フィジカルと技術はある選手なので、後は動きの賢さと運動量さえあればファーストチームでも十分にやっていけると思うので頑張って欲しいです。

    しかし、コンテは流石ですね。
    正直ここまでロフタスチークが戦術的にフィットし、動けるようになるとは想像していませんでした。
    中盤で試してもしっくりこず、トップ下でも今一つ。プレシーズンではストライカーとして使っていましたが、まさか3TOPのウィングとは。。。
    成功すれば見事としか言いようがないです。

  2. por より:

    ベンチメンバーにここまで戦術が浸透しているとはコンテさん恐るべし。
    チェルシー黄金期の予感…

    またイバノヴィッチ、ベゴビッチへの配慮といい素晴らしいですよね〜
    今季はリバプール推しだったのになー
    チェルシーはスターターが怪我しても崩れる気がしない

  3. por より:

    ベンチメンバーにここまで戦術が浸透しているとはコンテさん恐るべし。
    チェルシー黄金期の予感…

    またイバノヴィッチ、ベゴビッチへの配慮といい素晴らしいですよね〜
    今季はリバプール推しだったのになー
    チェルシーはスターターが怪我しても崩れる気がしない

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    左右どちらのWBをこなしてもきっちり得点決める辺りペドロは絶好調ですね
    チークに関してはゲームメイク時のアザールの役割はほぼ完璧にこなせているという印象だったのでこのまま左WGで開花しそうですね
    カウンター時等ドリブルしながらの正確なスルーパスはアザールにはない武器なので期待大です

  5. 雨好 より:

    更新お疲れ様です。

    補強補強と呼ばれている中できっちりとイメージ払拭となりましたね。唯一の不安は3トップのCFと高齢化が進む最終ラインでしょうか。ローン組がしっかり帰ってくる事とバチュアイに期待したいです。

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