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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

後半は別のチーム!前線の活性化に成功したアーセナルがリーズを封じて4回戦進出!

アルテタ監督は3バックをチョイスしたようです。FAカップ3回戦、アーセナルVSリーズ・ユナイテッド。プレミアリーグ21節のマンチェスター・ユナイテッド戦を2‐0で制し、初勝利を挙げたばかりの指揮官は、マルセロ・ビエルサ率いるチャンピオンシップ首位チーム相手にどんなフットボールを見せてくれるでしょうか。さっそく、スタメンをチェックしましょう。GKマルティネス、DFパパスタソプーロス、ダヴィド・ルイス、ホールディング。中盤センターにグエンドゥジとジャカ、WBはネルソンとコラシナツ、メスト・エジルとニコラ・ペペの前にラカゼットが入る3-4-2-1でしょう。リーズのしつこいプレスが目立つ序盤戦。ニコラ・ペペが自陣から4人を抜き去ってボックス手前に辿り着いた初めてのチャンスは、5分を過ぎてからでした。

7分、リーズのカウンター。ボックス左から放ったバンフォードのシュートは、自陣で奪われて逆襲の原因となったホールディングが足元に滑って責任を取りました。12分にインターセプトに成功したジャカは、ゴール前まで自ら持ち込んで出したラストパスが味方に合いません。14分、バンフォードの落としを受けたジャック・ハリソンが左足を振り抜くと、マルティネスが左に弾き出すビッグセーブ。直後にアイリングのスルーパスでボックス右からバンフォードが抜け出しますが、左足の一撃はクロスバーに阻まれます。完全なるビエルサのペース。ダヴィド・ルイスのパスを敵陣左サイドでカットしたアリオスキは、左足のクロスをクリアされました。

20分に左から狙ったカルヴァン・フィリップスのFKは、マルティネスがファンブルするもホールディングが頭でクリア。23分に敵陣で奪ったラカゼットは持ちすぎ、シュートの手前でカットされました。直後、スルーパスが左のアリオスキに通り、クロスに打った左足シュートは惜しくもファーポストの外。25分でシュート数1対11というリーズのワンサイドは想定外です。27分、アリオスキのクロスがボックス手前に入ると、体を倒して合わせたハリスンのボレーはマルティネルの正面に飛んでしまいます。

31分のガナーズのCKは、ダヴィド・ルイスのヘッドが左にアウト。蓋を開けてみれば、ガナーズの布陣はパパスタソプーロスを右サイドに配した4-2-3-1でしたが、不慣れなSBのサイドをアリオスキに崩されるシーンが目立っています。33分、右から上がったクロスを競ったアリオスキとパパスタソプーロスはプレミアリーグの負け。右隅に飛んだボールをマルティネスがビッグセーブで遮り、何とか0-0をキープしました。40分、右サイドに流れたクリヒのグラウンダーがニアのゴッツへ。フリーのボレーでしたがうまくミートせず、GKの頭上を越えていきます。エジルを消された前半は0-0ながら、シュート数は3対15。プレミアリーグのクラブのホームゲームとは思えない展開です。

後半開始直後にネルソンが単独で仕掛けたカウンターは、3人が戻って奪取。50分のラカゼットのFKは、クロスバーに当たってゴール裏にアウト。1分後、右のグエンドゥジからエジルにつながり、ラストパスがラカゼットに通りますが、右足のボレーはGKメスリアが冷静にセーブします。54分に右から斬り込んだバンフォードのミドルは、マルティネスがキャッチ。前半とは別のチームのように前線が活性化したガナーズは、54分にチャンスを活かしました。ドリブルで上がったニコラ・ペペが右のラカゼットに預けると、ベラルディがクロスに足を出し、こぼれ球がフリーのネルソンへ。20歳のアタッカーは、ボールをGKにぶつけながら強引にねじ込みました。

67分、ネルソンに代わってマルティネッリ。ガナーズのアタックが変わったのは、ネルソンとニコラ・ペペのポジションを上げたことで、後ろからのボールが前線に通りやすくなったからでしょう。前の選手から落としをもらえるようになれば、エジルに余裕が生まれます。71分にダグラスが右から蹴ったFKは、リーズの久々のシュート。76分に中央で3人を翻弄したマルティネッリのシュートは、メスリアが左手に当てて追加点を回避します。アルテタ監督はここでエジルを下げ、ウィロックの運動量を加えました。カウンターを止められるようになったガナーズ。91分にはニコラ・ペペをサカにスイッチし、プレスでパスコースを限定しながら悠々と逃げ切りました。

最終的なシュート数は16対18。プレスをリードしたラカゼット、中盤で戦い続けたジャカ、素晴らしいキープ力で味方に時間を創ったニコラ・ペペが目立ったゲームでした。前線のポジショニング改善とプレス強化は、ハーフタイムのアルテタ監督の指示だったのでしょう。1-0となってからの40分は、ホームチームの勝利を確信し続けた時間でした。外観はアーセナルの1-0辛勝ですが、フットボールのおもしろさが詰まった一戦。37歳の若き指揮官への期待感が、またひとつ高まりました。

FAカップ4回戦の組み合わせ抽選が終わりました。レスター、マンチェスター・シティ、リヴァプール、チェルシーは下部リーグのクラブとの対戦を引き当てています。5回戦から、有力クラブのつぶし合いが始まるのではないでしょうか。3強の戦いぶりと、プレミアリーグで不振のクラブの巻き返しに注目したいと思います。

【FAカップ4回戦組み合わせ】
ワトフォードorトランメア VS マン・ユナイテッドorウルヴス
ハル・シティ VS チェルシー
サウサンプトン VS ミドルズブラorトッテナム
QPR VS シェフィールド・ウェンズデー
ボーンマス VS アーセナル
ノーサンプトン VS ダービー・カウンティ
ブレントフォード VS レスター
ミルウォール VS シェフィールド・ユナイテッド
レディングorブラックプール VS カーディフorカーライル
ウェストハム VS WBA
バーンリー VS ノリッジ
ブリストル・ローヴァーズorコヴェントリー VS バーミンガム
マン・シティ VS フラム
ロッチデールorニューカッスル VS オックスフォード
ポーツマス VS バーンズリー
ブリストル・シティorシュルーズベリー VS リヴァプール

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“後半は別のチーム!前線の活性化に成功したアーセナルがリーズを封じて4回戦進出!” への2件のフィードバック

  1. マルティ練り より:

    マーフィーのコメンタリー・オン・ジャカww
    あそこまでぼろくそ言わなくても。確かに前半酷かったが。
    トレイラ、というかディーセントなDMと組ませないと彼のよさは出ないよ。
    アカデミーから育てるか、外から連れてくるのか。。。どうするのかしら。

    ユナイテッド、凄かったよ。後半は落ちたが前半は殺されるかと思いながら見てました。このチーム来年上がってくるの?いやなんですけどプレミア。

    何にしても勝ってよかったね。前半無失点は単なるラッキーだが、そういう試合もあるだろう。面白い試合だったし。頑張れアルテタ。(頑張れ偏プレ)

    —–
    いつも楽しく拝見しております。

    きっと些細なミスかと思いますが、アーセナル引いたボーンマスはプレミアリーグなので、下部リーグではないですね。
    難敵なので困りましたが、アルテタは初陣で勝てなかった相手にどう挑むのか、今から楽しみです。

  2. エミリー より:

    こういう試合をきちんと勝って終わる事の重要さ。
    押し込まれても、なんとかする強さ。
    試合中に改善し、上回る柔軟さ。
    どれも、今季は見れなかったものです。
    本当は、勝ちに飢えていた男達が、プライドを取り戻してきてるのでしょう。
    頼もしいです。
    試合がある日が、憂鬱だなんて、そんな馬鹿があるか!
    アルテタ監督!ありがとう!!

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