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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ネルソン2アシスト!低調スタートのアーセナルがポーツマスを下してFAカップ8強進出!

プレミアリーグは8勝13分6敗の10位、ヨーロッパリーグはラウンド32でオリンピアコスに敗退。苦しいシーズンを過ごしているアーセナルが、来季の欧州へのチケットを獲得すべく、FAカップ5回戦に臨みます。リーグ1(3部相当)に所属するポーツマスの本拠地フラットン・パークに乗り込んだアルテタ監督は、若手とサブ主体のチームをチョイス。1月にチームに加わったパブロ・マリが、ようやくガナーズでのデビュー戦を迎えました。GKマルティネス、DFパパスタソプーロス、パブロ・マリ、ダヴィド・ルイス、サカ。中盤センターはグエンドゥジとルーカス・トレイラ、2列めにマルティネッリ、ウィロック、ネルソン、最前線にエンケティアの4-2-3-1です。

立ち上がりは互角の展開。3分にマクギーハンのハイクロスがファーに上がり、ハリソンがヘッドで折り返すと、中央に走り込んだエヴァンスの前にダヴィド・ルイスが入ってクリア。7分に単独でカウンターを仕掛けたハリソンがボックス手前から放ったシュートは、パブロ・マリがブロックします。サイドアタックに徹するガナーズは、10分を過ぎても決定機を創れません。12分、左サイドでボルトンと接触したルーカス・トレイラは、ピッチに横たわって激痛に悶えています。担架で運ばれたセントラルMFに代わってダニ・セバージョス。19分に左サイドを完全に崩したマルティネッリは、エンケティアへのグラウンダーをバージェスにカットされてしまいました。

24分、ポーツマスの左からのアタックは、ニアでボールをキープしたハーネスが中に持ち込んで右足を振り抜きますが、コースを切ったパブロ・マリの足に当たってCK。28分にハーネスがFKをクイックスタートし、左サイドのマクギーハンのクロスがエヴァンスの頭に届くも、右隅を狙った一撃はポストの外に逸れていきました。攻めあぐんでいたアーセナルは、ようやく30分にチャンスをつかみます。ウィロックとのワンツーからボックス右を突破したネルソンが中央に上げると、ボールはマルティネッリの後ろに出てしまい、ヘディングシュートは右にアウト。プレミアリーグのクラブは選手間の距離が空き過ぎており、連動性のある崩しができずに時間を浪費しています。

40分、ダヴィド・ルイスがドリブルで2人をかわして右から持ち込み、エンケティアに短いスルーパスを通しますが、ニアに打った左足のシュートは枠にいかず。パパスタソプーロスのポジショニングが悪く、薄いアタックになりがちな右サイドに偏重しているガナーズは、サカを活かす形に持ち込んだほうがいいでしょう。苦しい展開のまま終わるかと思われた前半終了間際の48分、アウェイチームがセットピースを活かしました。CKのクリアが右サイドのネルソンに戻ると、高速クロスがニアに入り、パパスタソプーロスのボレーが右隅に突き刺さりました。

0-1としたアーセナルは、後半もボールを支配。ポーツマスはカウンター狙いです。51分、ウィロックがネルソンに預けて速攻スタート。スピードでセダンをかわしたネルソンがアーリークロスを入れると、2人の間に割って入ったエンケティアがトラップで抜き去り、ポストの脇から強引に左足で押し込みました。プレミアリーグのエヴァートン戦で決めたばかりのストライカーの追加点で、ガナーズのパスワークに余裕が生じています。グエンドゥジがハブとなり、縦パスを前線に当てて様子をみつつ、無理だとわかれば戻してリトライ。後方のパブロ・マリのフォローも的確で、リーグ1のクラブは前に出られなくなりました。

69分、センターサークルからドリブルで突進したネルソンがボックス手前から打ったシュートは、ボルトンに当たってCK。73分に左サイドから中に斬り込んだロニー・カーティスのミドルは、マルティネスが落ち着いてさばきました。75分、左サイドでライアン・ウィリアムズを翻弄したサカが2度の切り返しから左足で狙うと、GKベースが上に弾き出して3点めは決まりません。85分にアンディ・キャノンにクリアを拾われたパブロ・マリは、冷静にファーを切ってフィニッシュを外させました。87分にウィロックをジャカというアルテタ采配を悪いとは思いませんが、早い時間にメートランド=ナイルズの足慣らしをしつつサカを休ませるという選択肢もあったのではないかと思いました。

ネルソンに代わってメートランド=ナイルズがピッチに入ったのは90分過ぎ。アップセットの予感が漂った一戦は、アーセナルの順当勝ちで幕を閉じました。ネルソンは2アシスト、エンケティアは2戦連続ゴール。的確なパスワークとロングフィードという強みを見せてくれたパブロ・マリを、プレミアリーグのピッチで観るのが楽しみです。ビッグ6とレスターがすべて勝ち残っているFAカップも、4位に8ポイント差のプレミアリーグも厳しい戦いが続きますが、アルテタ監督と若い選手たちには、来季につながる成果と期待感を残していただければと思います。


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