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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

19歳のフィル・フォーデンが躍動!2点を先取したマン・シティがカラバオカップ3連覇!

マンチェスター・シティ、カラバオカップ3連覇!昨季プレミアリーグ王者にとって、リーグ2(4部相当)までの92クラブで争うこの大会は、過去6シーズンのうち4回が優勝という縁が深いステージです。3回戦から登場したペップ・グアルディオラのチームは、プレストン・ノースエンドに0-3、サウサンプトンに3-1、コルチェスター・ユナイテッドに3-0と快勝を続けて準決勝進出。12月にエティハドのプレミアリーグで敗れたマンチェスターダービーは、敵地で1-3とリベンジを果たし、ホームゲームは0-1と最少失点に抑えてファイナルに駒を進めました。

ウェンブリーで王者と対峙したのは、アストン・ヴィラです。ブライトン、ウルヴス、リヴァプール、レスターと、3回戦以降はプレミアリーグ勢を連破してきた古豪は、高いモチベーションでフットボールの聖地に乗り込んできています。ペップの11人は、国内カップ仕様。ブラボ、ジンチェンコ、フォーデンと、プレミアリーグやチャンピオンズリーグで出番が少ない選手たちが、スタメンに名を連ねています。ブラボ、カイル・ウォーカー、フェルナンジーニョ、ジョン・ストーンズ、ジンチェンコ、ギュンドアン、ロドリ、ダヴィド・シルヴァ、スターリング、フォーデン、アグエロ。ポゼッション70%とゲームを優位に進めた前年覇者は、30分までに2発ゲットし、ヴィラの反撃を1点に抑えて戴冠に辿り着きました。

開始3分、右サイドのエル・モハマディがクロスを上げると、エル・ガジのヘッドは惜しくもクロスバーの上を抜けていきます。ヴィラのアタックを受けていたマン・シティは、8分に速攻を仕掛け、右から上がったアグエロのサイドチェンジがボックスに入ったダヴィド・シルヴァへ。落としを直接叩いたスターリングのシュートは、ナカンバが足に当ててCKに逃れました。10分にギュンドアンが左足で浮かしたボールに競り勝ったのは、アグエロです。今季プレミアリーグで16ゴールのエースが左隅を狙ったヘディングは、GKニーランが伸ばした手の上を抜けてゴールの裏に落ちていきました。

20分の先制点の起点は、左から仕掛けたスターリングのパスを中央で引き取ったロドリです。逆サイドからフィル・フォーデンがボックスに走ったのを見たセントラルMFは、ふわりと浮かす柔らかいボールをフィード。落下点に入りながらアグエロのポジションをチェックした若いMFは、完璧なヘッドをエースの足元に送ります。右足のボレーはタイロン・ミングスの足に当たりますが、ニーランにとっては却って難しいバウンドとなり、ボールは右手の先を抜けてネットを揺らしました。

23分に左からシュートコースを窺ったエル・ガジは、切り返しからニアを狙うもブラボの正面。26分、ジンチェンコの素晴らしいサイドチェンジがボックス右脇のフォーデンに通りますが、左足でクロスに打ったシュートはゴールマウスを横切ります。1分後にスターリングが左から放ったミドルも、ニアに外れて追加点はならず。昨季プレミアリーグ王者がリードを広げたのは、30分のCKでした。ギルベールに競り勝ったロドリのヘッドがニーランの左に決まって2-0。35分にギュンドアンが右のフォーデンに展開し、折り返しに反応したアグエロのボレーをタイロン・ミングスがカットすると、こぼれ球をフリーで叩いたスターリングの一撃も、タイロン・ミングスがコースに入ってブロックしました。

マン・シティの圧勝かと思われた試合がおもしろくなったのは、40分。左サイドで高く浮いたボールを追ったジョン・ストーンズが転倒し、縦に持ち込んだエル・ガジがゴール前にクロスを上げると、ジンチェンコの前に走り込んだサマッタのダイビングヘッドがニアに決まりました。前半は2-1。中盤を支配していたペップのチームは、後半も主導権を握って追加点を狙います。右サイドを蹂躙していたフォーデンを堪能する展開。52分に右から蹴ったギュンドアンのFKをタイロン・ミングスがクリアすると、フォーデンのボレーは右のポストぎりぎりを抜けていきます。

58分にギュンドアンが下がり、プレミアリーグアシスト王のデブライネが登場。入ってすぐのプレーメイカーが左足でゴール前にクロスを入れると、タイロン・ミングスのミスキックがファーのフォーデンに届きますが、マット・ターゲットが体を張ってボレーをストップし、タイトル奪取の望みをつなげます。73分、左からのCKをロドリが頭で叩きつけた瞬間、ついに勝負ありかと腰が浮きましたが、ニーランが左に弾き出すビッグセーブを披露し、2-1のままで終盤戦に突入しました。

77分、ダヴィド・シルヴァに代わってベルナルド・シウヴァ。81分にクロスを右足で直接叩いたアグエロは、軸足を滑らせて転倒し、右膝を抱えて呻いています。ペップは負傷したエースを下げ、ガブリエウ・ジェズスを投入。クライマックスは、88分でした。ヴィラの右からのCKをヘッドで合わせたのは、エンゲルス。ブラボにとっては、手前でハッサンとカイル・ウォーカーが競ったために打点が見えなくなる難しいショットでした。ディーン・スミス監督が同点と思ってベンチ前でジャンプした瞬間、控えGKが右に飛んで弾くスーパーセーブを見せ、ポストに当たったボールはジョン・ストーンズがクリアしました。頭を抱えるヴィラの指揮官。5対22というシュート数には実力差が反映されておりましたが、健闘の敗者にも見せ場があったナイスゲームでした。

ヴィラの躍進を称えつつ、3連覇という偉業を達成した王者をリスペクトしたいと思います。ペップ・グアルディオラ監督と選手、スタッフ、そしてチームを支え続けたシティズンのみなさん、おめでとうございます!ラポルテとサネの元気な姿が見られない難しいシーズンですが、この大会では国内トレブル達成の風格を誇示し、最後まで勝ち切りました。プレミアリーグではリヴァプールの後塵を拝する可能性大ですが、3シーズン連続の主要タイトル獲得は素晴らしい足跡だと思います。次のチャレンジは、もちろんチャンピオンズリーグです。レアル・マドリードとの決戦を制して、優勝候補筆頭といわれた1年前より上のステージに駒を進めていただければと期待しています。


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