イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

パンデミックの影響あれど、パートナーとファンは増加!リヴァプールの決算にみる希望と懸念。

マンチェスター・ユナイテッドは2320万ポンド(約35億円)の損失と発表し、マンチェスター・シティはマイナス1億2600万ポンド(約190億円)。ビッグ6が続々と厳しい決算数字を公表していますが、プレミアリーグを制覇したリヴァプールも赤字決算となっています。クラブの公式サイトによると、2019-20シーズン(2020年5月31日まで)の総収入は4億9000万ポンド(約740億円)。前期より4300万ポンド(約65億円)の減少となっています。

チャンピオンズリーグを制した2018-19シーズンが4200万ポンドの黒字だったのに対して、今回の決算では4600万ポンド(約69億円)のマイナスを計上しています。利益の下落幅は8800万ポンド(約133億円)。フットボールクラブの3大事業である「マッチデー」「テレビ放映権料」「コマーシャル」について、増減とその理由をチェックしてみましょう。

マッチデー収入は、1300万ポンド減少して7100万ポンド(約107億円)。テレビ放映権料は、5900万ポンド減少して2億200万ポンド(約332億円)。この2つの減少は、パンデミックによってプレミアリーグが6月~7月に延期されたため、5月末までに計上できなかった売上が発生したというのが主たる理由です。マッチデーは延期されたホーム4試合分、放映権料はアウェイゲームを含む9試合に相当する額が次期にまわります。2020-21シーズンは大半が無観客となったため、マッチデー収入が大幅に下がりますが、これら延期分の流れ込みで相殺される見通しです。

コマーシャル収入は、2900万ポンド増加して2億1700万ポンド(約328億円)となりました。食品リサイクルソリューションを提供するイウギスと、チョコレート販売のキャドバリーを含む8社と新たなパートナーシップを締結し、ニヴェアとカールスバーグが長期契約を更新。ユニフォームやグッズを販売している「LFC Retail」は、プレミアリーグチャンピオンのホームキットの売上が過去最高を記録しており、タイ、シンガポール、ヴェトナムにショップをオープンして成長を遂げています。

昨季のレッズで特筆すべきは、グローバルソーシャルメディアのフォローの増加です。トータルで2200万人の新規フォロワーを獲得し、前期から32%UP。リヴァプールは、今やYouTubeで最も人気があり、Instagramで最も成長したプレミアリーグのクラブとなっています。Twitterアカウントは、1740万フォロワー。こちらは29%UPで、成長率は2018-19シーズンの3倍に達しています。

パンデミックによるマッチデー収入の下落など、懸念材料は多々ありますが、マイケル・エドワーズとユルゲン・クロップによるクラブ強化が実を結んでファン層は拡大中。ソーシャルメディアをチェックするサポーターが増えれば、さらなるパートナーシップの拡大につなげることができそうです。

これらの数字を見ると、今年限りでマンチェスター・ユナイテッドから去っていくエド・ウッドワードにひとこと、いいたくなります。「プレミアリーグやチャンピオンズリーグの戦績は売上に影響しない」なんてことはないですよね、と。2021-22シーズンの収益まで考えると、CL出場権は重要ですが、果たして…!?


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