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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

現地メディアの調査でわかった「マージーサイドダービーが意外と盛り上がらない理由」

プレミアリーグ9節のランチタイムキックオフは、リヴァプールVSエヴァートン。243戦めとなる伝統のマージーサイドダービーです。これまでの戦績は、レッズが98勝、トフィーズが67勝、ドローが77回。ゴール数も341対267で、リヴァプールが優位に立っています。

「アスレティック」のグレッグ・エヴァンス記者とアンディ・ジョーンズ記者によると、かつてスティーヴン・ジェラードは、「ダービーはいつも恐怖だった」といっていたそうです。試合が近づくと、負けるかもしれないという感情を消し去ることができなかった、と。今でも、リヴァプールで過ごした時間が長い選手は、同じ感覚を抱いているのかもしれません。

しかし情熱的なレッズサポーターたちは、選手ほど特別なゲームと思っていないようです。ノースロンドンやマンチェスターのような殺気立った空気が感じられない理由のひとつは、近年の戦績がレッズの圧倒的優勢に傾いているからでしょう。直近の28試合は、レッズから見て14勝13分1敗。エヴァートンが勝ったのは、2021年2月のアンフィールドのみです。

2020-21シーズンは、ファン・ダイクやマティプらCBが続々と負傷リタイアとなり、2月から1勝6敗という信じられない失速で8位に後退した苦い1年でした。マージーサイドダービーのCBは、ヘンダーソンとカバク。開始早々にリシャルリソンに決められ、83分にシグルズソンのPKでとどめを刺された0-2の完敗でした。

クロップ監督が落としたのはこの試合だけで、グディソン・パークでの敗戦となると、ミケル・アルテタとティム・ケーヒルが決めた2010年10月の2-0まで遡ります。「What Liverpool really think about Everton」と題した「アスレティック」のレポートは、レッズサポーターに対して実施したアンケートから、彼らがライバルと認識しているのは別なクラブであると伝えています。

ここからは、記事に掲載されてるいくつかの調査結果を紹介しましょう。「リヴァプールのメインライバルは?」という問いに対する第1位は、マンチェスター・ユナイテッドで59.6%。2位のマンチェスター・シティは23.8%で、エヴァートンは12.1%の3位に留まっています。なるほど、4位はレアル・マドリードなんですね…。

「エヴァートンが降格したらハッピーか?」と聞かれると、イエスは51.7%。ノースロンドンで同じ質問をしたら、「別に…」と答えるサポーターはほとんどいないでしょう。68%は、「今のエヴァートンから引き抜きたい選手はいない(1番人気はアマドゥ・オナナ)」。40%は、「エヴァートンがレッズにとって脅威になるのはいいこと」と答えています。

「今後5年で、エヴァートンがリヴァプールより上位になると思うか」という設問に対しては、ノーが97.8%。ブラムリー・ムーア・ドックに建設される新スタジアムについては、89%が「関心がない」と答えています。赤いシャツのチームを見守るファンの多くは、今のトフィーズの窮状に同情しつつ、「もっと強くなってくれたら盛り上がるのに」と感じているようです。

もともとこのダービーは、サポーター同士が友好的で、ガナーズVSスパーズのような殺伐とした空気は薄い対決でした。それゆえ、「フェアで美しいダービー」として思い出す残像が、いつも頭の片隅にあるような気がします。最大のライバルではないというホームのサポーターも、インターナショナルブレイク明けということもあり、徐々に盛り上がっていると報じられています。

前節のブライトン戦をドローで終えたリヴァプールは、肩を痛めたロバートソンのポジション以外はおそらくベストメンバー。本日のゲームは、直近の3試合で2勝1敗と調子を上げてきたエヴァートンが、レッズサポーターを慌てさせる展開になるのでしょうか。「You’ll Never Walk Alone」が流れるアンフィールドを観るのが、今から楽しみです。


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