偏愛的プレミアリーグ見聞録

リヴァプールの若手MF、ジョンジョ・シェルベイのスウォンジー移籍が決まりました。イギリスのマスコミが「移籍するんじゃないか」と報道した翌日の発表で、まさに電光石火。4年契約で500万ポンド（約7億6500万円）だそうです。スウォンジーは既にスペイン人選手を3人獲得しており、中位以下のクラブではアストン・ヴィラ、サンダーランドと並ぶ話題提供ぶり。これらに加えて、フィテッセのストライカー、オランダリーグ得点王のボニーとも交渉中と伝えられており、来季のプレミアリーグでのジャンプアップとヨーロッパリーグでの躍進に向けて、着々と準備が進められています。

昨季、スウォンジーにはミチュを始め、既に5人のスペイン人選手が在籍。今回獲得したのは、ユース年代で代表としてプレイしていたCBジョルディ・アマト、移籍金ゼロで獲得したベティスのセンターMF、ホセ・ロベルト・カニャス、そして同じくMFのボスエロです。現役時代、バルセロナとレアル・マドリードで活躍し、指導者になってからもマジョルカで指揮をとったラウドルップ監督のスペインシフトは凄いですね。そこに加わるのがシェルベイ。元々、「ジェラードの後を担うのはシェルベイ」といわれていたほどの逸材で、点が獲れるMFとして期待されていた選手ですが、昨季はリーグ戦出場19試合でノーゴール。ヨーロッパリーグでは10試合で4ゴールをゲットしたものの、途中出場が多いプレミアリーグでその実力を発揮したとはいえず、チーム内での居場所が怪しくなっていたところでした。

新天地で活躍の場を得られれば、ポテンシャルが高い選手ゆえ、一気にブレイクしてもおかしくありません。ますます手ごわいスウォンジーですが、開幕戦から飛ばすのはやめてくださいね。昨季のプレミアリーグで、いきなりエヴァートンに負けてハラハラさせられたマンチェスター・ユナイテッドサポーターとして、これだけはお願いします。ただでさえ前半戦の日程、きついんですから。（写真著作者/Olly Groome/Harry Murphy）