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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

勝負強く、速く、そしてときどき脆い…リヴァプールの知られざる「リーグNo.1」とは?

3強のバトルとなったプレミアリーグ2023-24シーズン。アーセナル、リヴァプール、マン・シティのどこが優勝しても不思議ではありません。さて、3つのチームのうち、トロフィーを逃したら最も悔やまれるのはどこでしょうか。こんな漠然とした問いを、それぞれのサポーターに投げかけたら、異口同音に「自分のトコが負けたら悔しい」というでしょう。そりゃそうですよね…。

20年ぶりの悲願達成を目前にしているアーセナル、クロップ監督のラストシーズンとなるリヴァプール、2年連続のトレブルという偉業がリアルになったマン・シティ。どのチームも、肩入れしたくなる理由があります。すみません。前置きが長くなりました。この記事の本題は、「今季プレミアリーグで、最もビッグチャンスを逃しているのはリヴァプール」というお話です。

まずは、スタッツを紹介しましょう。ビッグチャンスクリエイトのランキングを見ると、1位はリヴァプールの105回で、2位はニューカッスルの102回。ペップは99回で3位、アルテタは91回でチェルシーに次ぐ5位となっています。個人記録をチェックしてみると、ビッグチャンスクリエイトのランキング1位は、20回のモー・サラーです。

アレクサンダー=アーノルドは13回で6位、ダルウィン・ヌニェスは10回で17位。TOP20に3人を送り込んでいるのはレッズだけです。ここまでは、いい話なのですが、ビッグチャンスミスのランキングは…こちらもレッズが62回でTOPに立っています。ダルウィン・ヌニェスはハーランドより4つ少ない24回で2位。サラーの8位とルイス・ディアスの14位も、納得感があります。

ちなみに「Hit Woodwork」、すなわちバーとポストにぶつけた本数は、9本のダルウィン・ヌニェスが2位を5本も引き離すぶっちぎりのTOP。アーノルドが3本で5位と聞くと、12月のアーセナル戦で5対2のカウンターから、クロスバーに当てたシーンを思い出す人もいるでしょう。クラブランキングは、20本のレッズがワースト。フラムとスパーズが16本で2位に並んでいます。

レッズが悔しいのは、アーセナル戦のアーノルドだけではありません。マン・シティと1-1のドローだった3月のアンフィールドで、サラーのスルーパスから独走態勢に入ったルイス・ディアスは、オルテガとの1対1で右に外してしまいました。ライバルとの2試合を制していれば、75ポイントのレッズに対してアーセナルは70。マン・シティは69と、厳しい状況に追い込まれます。

こんな数字を見ると、今季のリヴァプールは勝負弱いのかと思う人もいるかもしれませんが、さにあらず。公式戦トータルで逆転勝利が10回もあり、プレミアリーグの7勝はTOPです。2点のビハインドを背負った時間は、3-2で敗れたELのトゥールーズ戦の29分間と、3-1の敗戦となったアーセナル戦の追加タイムでトロサールにやられた後の数分だけです。

クロップ監督の最後のシーズンを振り返ると、決定機のミスよりチャンスを創り続けるパワーのほうにため息が漏れ、逆転した瞬間のスタジアムの空気が舞い戻ってきます。ヘンダーソン、ファビーニョ、ミルナー、チェンバレン、ナビ・ケイタ、フィルミーノが去り、チアゴとバイチェティッチが働けなかったシーズンに、よくぞここまで戦えるチームに仕上げたと感服します。

3強のどこが勝っても、心から称えようと決めています。それでもレッズが勝ち切ったら、素直に「これでよかったんだ」といえるような気がします。カラバオカップを制し、ELは8強進出で、プレミアリーグは得失点差の2位。3冠の可能性を残しているクラブの2度めの歓喜を見たいと思っています。FAカップのマン・ユナイテッドの勝利に絶叫しながら、こんなことをいうのもアレですが。


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