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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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リヴァプールがクラブ史上初のプレミアリーグ13連勝!50ゴール達成のボビーを同僚が激賞!

実り多き8月。14日にクラブ史上4度めのUEFAスーパーカップ制覇を果たしたリヴァプールにとって、コミュニティシールドのPK戦で勝てなかった以外に曇りがない1ヵ月でした。UEFA年間最優秀選手に輝いたヴィルジル・ファン・ダイクは、9月23日に受賞者が決まるFIFAのシーズン最優秀選手でもメッシ、クリスティアーノ・ロナウドとともに最終候補に残っています。「The Best FIFA Football Awards 2019」においては、最優秀GK部門でアリソン・ベッカーがノミネートされ、最優秀監督部門ではユルゲン・クロップ監督が最後の3人に選ばれました。こちらはペップ・グアルディオラとマウリシオ・ポチェッティーノとのプレミアリーグ対決となりましたが、国内リーグをわずか1敗で駆け抜け、ビッグイヤーを初めて獲得したレッズの指揮官は最有力候補です。

ピッチに目を移すと、プレミアリーグ2019-20シーズンは開幕4連勝のロケットスタート。4節のバーンリー戦は、さまざまな記録が達成されたメモリアルな一戦でした。第2GKのアドリアンが冷静な立ち回りを見せ、今季初めてのクリーンシートを達成したアウェイゲームで、レッズはクラブレコードとなるプレミアリーグ13連勝に到達しました。最後に勝ち点を落としたのは、3月3日のマージーサイドダービー。以来6ヵ月、ワールドクラスを揃えた欧州王者はドローすらなく走り続けています。

敵地ターフ・ムーアで80分に完璧なシュートを左隅に突き刺したロベルト・フィルミーノは、この一撃が記念すべきプレミアリーグ50ゴールめでした。2015年の夏にやってきたブラジル代表は、当初はプレーメイカーとしてスタリッジをサポートする役割を期待されていたのですが、4-3-3をチョイスしたクロップ監督は最前線に彼を配し、やがて伝説となるであろう最強3トップが誕生しました。

フィルミーノは4シーズン、マネは3シーズン、サラーは2シーズン連続と、全員が入団以来すべてのシーズンで2ケタゴールを記録しており、昨季はサラーとマネがプレミアリーグ得点王に輝いています。左右のウインガーが類まれなる得点力を発揮できているのは、中央に神出鬼没な「9.5番」がいるからにほかなりません。指揮官が「チームのエンジン」と評するストライカーがいかに重要であるかは、私が言葉にするよりも、斜め後ろから常に見ているアンディ・ロバートソンに語っていただいたほうがいいでしょう。

「運動量、テクニック、ゴール、オールラウンドなプレイ…彼みたいな選手はいない。もっといいストライカーがいるというけど、彼がやっていることはリヴァプールにとってとても重要。彼なしでは落ちてしまう。ワールドクラスだ。何でもできる」

「われわれの最初のディフェンスラインであり、彼以上にうまく守るFWは見たことがない。DFにプレスをかけ、1分たりとも時間を与えない。守備的に重要なだけでなく、ゴール前に上がっていってシュートを決め、アシストする。優れたトレーナーでもあり、普段は試合で見せるようなハードワークはしないけど、すべてを土曜日のために温存してるんだろう。彼がこなす仕事は、世界じゅうのどのストライカーよりも多いからね」

バーンリー戦では、フリーで呼んでいたのにパスを出さずにつぶれたモー・サラーに対して、交代を命じられたマネがベンチで激怒する一幕がありましたが、ゴールを決められない試合ではセルフィッシュなプレイが増えがちなサラーには、「そんなときこそ、フィルミーノのハードワークを思い出してさらりとボールをさばいてくれ」といいたくなります。尤も、ジェイムズ・ミルナーによると、「サディオは、出番がなかった自分のことを抗議してくれていた」そうですが…(笑)。

表彰ラッシュ、記録ラッシュのリヴァプールを見ながら、開幕以来2ゴール2アシストと結果を残しているフィルミーノの素晴らしさをあらためて実感するとともに、こんなことを思ったりもします。モー、サディオ、ボビーという稀代の役者が揃う「Fab Three」の終わりは、誰かがクラブを去るのではなく、誰かを上回るワールドクラスが取って代わるという進化であってほしい、と。彼らの次の舞台は、14日のニューカッスル戦。目標は、プレミアリーグにおける連勝記録を14に伸ばすことです。

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“リヴァプールがクラブ史上初のプレミアリーグ13連勝!50ゴール達成のボビーを同僚が激賞!” への2件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    ボビーがレッズにやってきた時は起用法などで苦戦しましたが、今やチームにはなくてはならない存在と、最高の選手になってくれました。
    ボビーがピッチにいるとなぜか安心してしまう私がいます。彼の持ち味はハードワークを厭わない。クロップサッカーを体現していると思います。ミリーのコメントは笑いました。それに応じるアーノルドやマネもいて、この件は大丈夫と思いました。こんな調子の良いレッズだからこそ、緩まずに足元しっかりして9月も駆け抜けたいところでございます。

  2. わたピコ太郎 より:

    更新ありがとうございます。
    サラーはちょっとエゴが強めでエリア近辺ではあまりパスを出さないイメージがありますね。
    マネが怒るのも分かります。サラーが決めてれば文句は出ないんですけどね。
    パスをするかも という選択肢をDFに与える事で、今後のマッチアップも有利になってくると思うんですが。

    色々と褒めてもらえていましたが
    『モー、サディオ、ボビーという稀代の役者が揃う「Fab Three」の終わりは、誰かがクラブを去るのではなく、誰かを上回るワールドクラスが取って代わるという進化であってほしい、と。』この一文が何か凄くじ~んと来ました。

    —–
    数々のグレートなFWが在籍してきましたが、ボビー・フィルミーノが一番好きです。ピッチ上のプレーは皆さんご存知の通り、あの陽気なキャラ、笑顔が最高ですね。試合では誰よりもクレバーなのにゴールを決めると古巣ホッフェンハイム相手でさえオモシロダンスで古巣ファンをキレさせてしまう不思議な男。キャラが素晴らしいから憎めないんですよね。ボビーなしのレッズは考えられません。最高。
    僕もミルナーのベテランならではのハイクラスな自虐ネタに爆笑しました。さすがミリー。小さな揉め事はありましたが、チームの雰囲気は最高ですよね。

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