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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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フェルナンジーニョ、カイル・ウォーカー、あるいは…ラポルテを失ったペップの秘策に注目!

プレミアリーグを長らく見続けているわけですが、自力で立ち上がれないほどの痛みに 苦しむ選手を見守る時間は耐えがたいものです。そのアクシデントは、キックオフから33分後に発生しました。エティハドで行われたプレミアリーグ4節、マンチェスター・シティVSブライトン。ドリブルで強引に突破しようとしたウェブスターを止めようと足を出したラポルテは、接触した瞬間に顔をゆがめて右膝を押さえ、立とうとする素振りさえ見せずに担架で運ばれていきました。

「ザ・サン」によると、最終ラインを束ねるCBは膝の靱帯を痛めた可能性が高く、バルセロナのエキスパートを訪ねて検査を受けるとのこと。最悪の場合、プレミアリーグ王者はは2019-20シーズンをラポルテ抜きで戦うことになります。

ジョン・ストーンズを負傷で欠いていたペップは、フェルナンジーニョにCBを託して急場をしのぎました。イングランド代表CBは順調に回復しているといわれていますが、14日にキャロー・ロードで開催されるノリッジ戦に間に合わなければ、本職のCBはオタメンディのみとなります。引き続きフェルナンジーニョにまかせるのか、あるいはカイル・ウォーカーをコンバートして右SBにジョアン・カンセロを配するのか。バンジャマン・メンディの穴をデルフとジンチェンコで埋めた指揮官にとっては、MFを最終ラインにまわすのは特別な起用法ではありません。ビルドアップが下手なCBより、タックルが苦手なMFを優先するのではないかと思われるぐらい、最終ラインにも足下の技術とパスセンスを求める指揮官は、34歳の器用なブラジル人を使い続けるかもしれません。

ペップ・グアルディオラのチームは、今回のアクシデントを乗り切れるでしょうか。「デブライネがあれだけ欠場しても優勝したのだから、CB1枚で動じるわけがない」という楽観主義と、「昨季は、フェルナンジーニョが欠場した年末年始に1勝3敗と崩れており、アンタッチャブルなラポルテ欠場の影響は大きいのではないか」と懸念する向きが両方ありそうです。この二択なら、私は「苦しむ」に1票です。最大の根拠は、ラポルテのビルドアップへの関与度が高かったこと。昨季プレミアリーグで2998本はリーグ3位、今季の324本はTOP。1試合あたりでは86本となり、パス成功率は93%を超えています。8シーズンのトータルが54本(昨季は72本)のジョン・ストーンズや、70本のオタメンディは一気に前線を動かすダイナミズムを落とす可能性があります。

もうひとつの懸念は、フェルナンジーニョとロドリの負担です。前者がCB、後者がアンカーで起用し続けられれば、スケジュールがタイトになる年末にコンディションが下がるかもしれません。「予算がなく、夏のCB獲得を断念した」と語るペップにとって、最も負傷者を出したくなかったポジションにアクシデントが発生したと見ています。サネの負傷はカバーできても、ラポルテは難しいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

とはいえ、私が「苦しむ」としたのは、リヴァプールがあれだけ強いことが前提で、「今季プレミアリーグでは30勝しかできないのではないか」「3年ぶりに5敗してしまうのではないか」といったハイレベルなお話です。バイエルン時代に大量の負傷者を抱えながらも、ダヴィド・アラバとキミッヒをCBに据える奇策で乗り切った名将は、ギュンドアンとバンジャマン・メンディを中央に並べて悠々と3ポイントをゲットしてしまうかもしれません。どうする、ペップ!前半戦をDF6人で戦うというハンデ戦(?)を、3連覇をめざす指揮官がどうしのぐのかに注目しています。キーマンは、ギュンドアン…⁉

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“フェルナンジーニョ、カイル・ウォーカー、あるいは…ラポルテを失ったペップの秘策に注目!” への4件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    更新有難うございます。
    ラポルトの離脱は残念ですが、何とかなりそうな気もします。
    ウォーカー、フェルナンジーニョで凌ぐにしても、ストーンズ次第ではもう1枚CBへのコンバートが必要ですね。誰でしょうか、ペップに秘策があるのか、気になります。

    —–
    ラポルテ離脱の感情的な部分を抜きにすると、他サポながらペップがこの状況をどんな策・戦術で乗り切るか楽しみではある。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    今までメッシやロッベン、デブライネと言った中核がいなくても問題無かったし誰か居なくなって崩壊するチーム作りはしてないと思う
    多分DMFをCBにすると思うけどマスケラーノになるかハビマルになるか…

  3. 千兵衛 より:

    リバプールのファン・ダイク程ではないでしょうが
    マン・シティCB序列一位の離脱は厳しそうですね。

    デ・ブルイネの代わりはベルナウド・シウバの八面
    六臂の活躍で補えましたが、ディフェンス陣に彼の
    代わりを務められる人材がいるかどうか…。

    しかし、プレミアの楽しみが増えた気もします。

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    怪我人多いですね。プレミア勢だけではなくバルサやレアルも苦しんでいます。やはり過密日程+ヨーロッパを襲った熱波の影響なんでしょうか。
    これ以上怪我人が出ないことを祈るばかりです。

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