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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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満身創痍のレスターがついに2位浮上!若手活用で苦境を乗り切ったブレンダン・ロジャースに脱帽!

クロード・ピュエル解任の後を受けた2018-19シーズンは、プレミアリーグ11戦6勝2分3敗。アヨゼ・ペレとデニス・プラートを引き入れ、ティーレマンスを完全移籍にスイッチした2019-20シーズンは18勝8分12敗で5位フィニッシュ。レスターを着実に強化しているブレンダン・ロジャース監督は、2020-21シーズンの前半戦を2位で終えようとしています。

マンチェスター・シティ、アーセナル、トッテナムを撃破したダークホースは、プレミアリーグの直近5試合を3勝2分と絶好調。昨日のサウサンプトン戦は、ジェームズ・マディソンとハーヴィー・バーンズのゴールで2-0の完勝でした。この試合のスタメンには、ブレンダン・ロジャースのチーム作りの素晴らしさが凝縮されています。

GKシュマイケル、DFカスターニュ、フォファナ、ジョニー・エヴァンス、ジャスティン。中盤センターにエンディディとティーレマンス、2列めはオルブライトン、ジェームズ・マディソン、ハーヴィー・バーンズ、最前線は今季プレミアリーグ11ゴールのジェイミー・ヴァーディー。最注目ポイントは4バックです。ジョニー・エヴァンスを除く3人は、オフシーズンにロジャース監督がファーストチョイスと考えていた選手ではありません。

右SBのレギュラーだったリカルド・ペレイラは、前十字靭帯損傷で長期離脱となり、左サイドで絶対的存在だったチルウェルはチェルシーへ。2019年の夏にリーグ1(当時)のルートンから600万ポンドで獲得したジャスティン、生え抜きのトーマス、大ベテランのフクスだけではさすがに不安ということで、アタランタからベルギー代表SBのカスターニュを2100万ポンドで引き入れました。シーズンが始まって間もなく、大黒柱のソユンチュが鼠径部と骨盤を痛めて全治3か月。ロジャース監督は、サンテティエンヌから獲ったばかりの20歳CBフォファナを抜擢し、主力が続々といなくなった最終ラインのクオリティをキープしました。

苦しかったのは、最終ラインだけではありません。トップ下のジェームズ・マディソンは出遅れ、10月末のアーセナル戦でようやく初先発。中盤の底を仕切るエンディディは開幕早々に膝を痛め、2ヵ月半も戦列を離れていました。15試合以上出場は、シュマイケル、ジャスティン、ティーレマンス、ジェイミー・ヴァーディーのみ。凡庸な監督なら、不振の言い訳を並べるところですが、ブレンダン・ロジャースのチームは3試合以上連続勝利なしが1度もありません

トーマスはまだ19歳、フォファナは20歳、ジャスティンは22歳で、ティーレマンス、ジェームズ・マディソン、ウンデル、ハーヴィー・バーンズは23歳。若手を確実に育成しつつ、手持ちの戦力を活かしきっているレスターの指揮官は、クラブ史上2度めのチャンピオンズリーグ出場を成し遂げることができるでしょうか。12勝3分4敗の2位で折り返した昨シーズンは、6勝5分8敗という後半の不振で5位に転落してしまいました。デニス・プラートの重傷は激痛ですが、ソユンチュが復帰しています。10戦1ゴールのアヨゼ・ペレスと9戦ノーゴールのイヘアナチョが本来の力を発揮できるようになれば、ゴールシーンを増やせるはずです。

課題を挙げるとすれば、カウンターとセットピースでしょう。オープンプレーからの21ゴールとPK8発はリーグNo.1ながら、CKやFKからのゴールがない唯一のチーム。昨季はリーグ2位の9ゴールを記録した得意のカウンターは、ティーレマンスのパスで独走したセインツ戦のハーヴィー・バーンズのみに留まっています。

前半戦の最後の相手は、3トップが不振に陥っているチェルシーです。これまでのポゼッションは、57.3%対52.9%であちらが上。ロジャース監督は、前線からプレスをかけて中盤で優位に立とうとするのか、自陣に呼び込んで速攻に徹するのか。ビッグ6相手に3勝1分1敗と勝ち越しているチームの戦術選択に注目しましょう。


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