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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×Fulham】10人のフラムに大苦戦…チームを救ったのはメイソン・マウント!

プリシッチ、ジルー、ツィエク。フランク・ランパード監督が選んだ先発リストに、ヴェルナーの名前がありません。プレミアリーグ19節、フラムの本拠地クレイヴン・コテージで開催されるウェストロンドンダービー。降格ゾーンの18位に沈むフラムは、リヴァプールとトッテナムに引き分けており、チェルシーといえども簡単に勝てる相手ではありません。キックオフから、安全重視でパスをまわすアウェイチーム。アスピリクエタ、リュディガー、チアゴ・シウヴァ、チルウェルという経験豊富な最終ラインは、カヴァレイロとルックマンが仕掛ける速攻にも慌てずに対応しています。

4分のチェルシーのCKは、ボックスの外で待っていたメイソン・マウントのボレーをハリソン・リードがブロック。7分にフラムの右SBテテがボビー・リードに浮き球を通し、リターンをもらってボックス右でフリーになりますが、一瞬の躊躇で打つタイミングを逃し、クロスをカットされてしまいます。2分後、右からのパスを受けたジルーがメイソン・マウントにつなぎ、落としをもらって意表を突くダイレクトショット。左足のアウトにかかった素晴らしいフィニッシュでしたが、アレオラがビッグセーブを披露してCKに逃れました。

17分に左のロビンソンがドリブルで縦に突破し、高速クロスのクリアがルックマンの足元に入りますが、右足のシュートはリュディガーが体を張ってブロック。フォローしたロビンソンのシュートもベテランCBに当たってしまいました。チェルシーのアタックがうまくいかないのは、ジョルジーニョとコヴァチッチのもらいにいく動きが少なく、前線に難しいボールしか入らないからでしょう。23分、チアゴ・シウヴァの速い縦パスがようやくジルーに通り、落としを受けたツィエクのシュートはアレオラが左に飛んでキャッチ。25分には、チルウェルのクロスに対応したロビンソンのヘッドがメイソン・マウントに渡ってしまいますが、右足の強烈なシュートはクロスバーに阻まれました。

直後のCKに競り勝ったリュディガーのヘッドは、右に飛んだアレオラがセーブ。32分にボックス手前でキープしたメイソン・マウントは、速いスイングで打った右足のミドルを左に外しました。41分、ロビンソンが左サイドをスプリントし、逆サイドのテテにグラウンダーが通ると、中央でラストパスをもらったカヴァレイロは決定的なボレーをミスしてしまいました。フラムに激痛のアクシデントが発生したのは44分。スライディングでアスピリクエタの足を払ったロビンソンは、まったくボールを見ておらず、1発レッドもやむをえません。

好調のWBを失ったホームチームは、前半を0-0で終えましたが、10人の5-3-1でゴールを決めにいくのは難しそうです。後半頭から、チェルシーが猛攻。51分、CKに競り勝ったチアゴ・シウヴァのヘッドは右に逸れていきます。54分、左からカットインしたオラ・アイナのミドルはメンディの頭上にアウト。ゴールがほしいランパード監督は、65分にジョルジーニョを下げ、タミー・アブラハムを投入しました。75分、ジルーとツィエクに代わり、ヴェルナーとハドソン=オドイ。チェルシーが先制したのは、78分でした。

ハドソン=オドイのクロスが流れ、ボックス左にいたチルウェルへ。頭上に上がったクロスをアレオラがパンチすると、メイソン・マウントの前に落ちてしまいました。右足のボレーが右隅に突き刺さり、0-1。攻めなければならなくなったフラムの反撃は、焦りからパスミスが目立ち、チェルシーのカウンターに脅かされています。84分にハドソン=オドイのサイドチェンジを受けたヴェルナーはトラップミス。94分、プリシッチのパスで自陣から一気にゴールに迫ったヴェルナーは、アレオラとの1対1で右に外してしまいました。

4試合ぶりに勝ったとはいえ、10人のチームを崩せなかった単調なアタックと、ヴェルナーの自信なさげなプレイが気になった一戦でした。前線と中盤が連携して局面を打開する動きがなく、プリシッチは孤立。ツィエクとチルウェルのクロス、ジルーのポストプレー、メイソン・マウントのミドルなど、個の力によるアプローチに頼らざるをえない時間が続きました。プレミアリーグ18節はレスター、後半戦の初戦はウルヴス、その次はバーンリー。堅守速攻のチームが続きますが、ブルーズは彼らからゴールを奪えるでしょうか。首位との差は7ポイント。プレミアリーグ制覇をめざすなら、これ以上離されるわけにはいきません。


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