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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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直近の9試合で8敗…戦術が曖昧だったクラウディオ・ラニエリがついに解任!

シスコ・ムニョス、スティーヴ・ブルース、ヌーノ・エスピーリト・サント、ダニエル・ファルケ、ディーン・スミス、オーレ・グンナー・スールシャール、ラファエル・ベニテス。昨季のこの時期は、ビリッチとランパードだけだったのですが、プレミアリーグ2021-22シーズンは既に7人の監督が解任となっています。

そしてこのたび、8人めの名前が発表されました。ワトフォードを率いていたクラウディオ・ラニエリ。シスコ・ムニョス解任の後を受け、ロンドンのベッドタウンにやってきたのは10月4日でした。レスターで奇跡的なプレミアリーグ制覇にを果たした老将は、4ヵ月ももたずにチームを離れることになりました。

就任直後のリヴァプール戦はホームで0-5惨敗、次のエヴァートン戦はアウェイで2-5圧勝。12節のマンチェスター・ユナイテッド戦を4-1で快勝し、スールシャールを解任に追い込むまでは悪くなかったのですが、その後は守備が崩壊してプレミアリーグ8戦1分7敗という泥沼にはまってしまいました。

解任のトリガーとなったのは、今季の昇格クラブ同士の対戦となった23節のノリッジ戦です。後半に3発喰らって完敗した指揮官は、勝てる相手がいなくなってしまったように見えました。プレミアリーグ13試合2勝1分10敗、FAカップはレスターに4-1で初戦敗退。直近の公式戦9試合のうち5試合が3失点以上で、トータル24失点は、10年で15人をすげ替えた監督に冷たいクラブを動かす数字です。

そもそもの失敗は、開幕から2勝1分4敗とまずまずの滑り出しだったシスコ・ムニョスのクビを切ったことでしょう。クラブをプレミアリーグに復帰させた41歳の指揮官は、解任直前の3試合を1勝1分1敗としており、「直近のパフォーマンスレベルが低下傾向にあると懸念した」というアナウンスに違和感が拭えませんでした。

前任者の解任は10月3日、翌日には新監督の就任を発表。不可解な交代劇は「ラニエリありき」だったのではないでしょうか。前で守るのか、相手を呼び込んで速攻を仕掛けるのか、戦い方が曖昧だったイタリア人監督が去り、ワトフォードの未来は見えなくなっています。

この10シーズン、2年もった監督がひとりもいないクラブに、火中の栗を拾うと胸を張る監督は現れるのでしょうか。ラニエリの苦闘を総括する「BBC」のサイモン・ストーン記者のレポートには、後任候補の名前はありません。


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