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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

夏の補強失敗が命取り…エヴァートンで8戦勝利なしのフランク・ランパードは、たった1年で解任!

プレミアリーグ21節のウェストハムVSエヴァートンは、「負けた指揮官がクビ」となるリアルガチ対決だったようです。ハマーズが不振に陥る要因のひとつだったボーウェンが2発ゲットで、ホームチームが完勝。敗れたトフィーズは、フランク・ランパード監督の解任を発表しました。3勝6分11敗で19位。直近のプレミアリーグ8試合を2分6敗では、この結論もやむなしです。

エヴァートンの指揮官に就任したのは2022年1月31日。最初の9試合を2勝7敗で終えたときは、最終節に辿り着けずに任を解かれるのではないかと心配しました。マンチェスター・ユナイテッドに勝って踏み止まったものの、32節のマージーサイドダービーで完敗し、降格ゾーンに転落してしまいました。

背水の陣となったチェルシーのレジェンドは、ここから巻き返し、3勝1分1敗で16位に浮上。プレミアリーグ残留が決まると、安心して眠るかのように、最終節のアーセナル戦を5-1の大敗で終えました。ラファエル・ベニテスの後を継いだ初年度のプレミアリーグは6勝2分10敗。攻守ともに、明らかにテコ入れが必要でした。

夏のマーケットにおける失敗は、指揮官よりも経営ボードが責を負うべきでしょう。リシャルリソンの移籍という激痛の戦力ダウンがあり、デルフ、アンドレ・ゴメス、アラン、デル・アリといった中盤のタレントを手離したのに、エヴァートンは充分な戦力を揃えられませんでした。

タルコフスキとコーディーによる最終ラインの強化はOK。前半戦の彼らは、3失点以上を喫した試合が2つしかなく、トッテナムより少ない失点28はまずまずの数字です。問題は、リーグ19位の15ゴールに留まっている攻撃陣。リシャルリソンの代役にニール・モペイ、サイドにドワイト・マクニールを加えて勝てると考えたのなら、読み違えたというしかありません。

ブライトンから来たモペイは、未だにプレミアリーグ1ゴール。バーンリーから引き抜いたマクニールは、チームにフィットしたとはいえません。オナナ、イオビ、デマライ・グレイは及第点ですが、アントニー・ゴードンは期待が大きすぎ、カルヴァート=ルーウィンとドゥクレは負傷が癒えてからトップフォームに戻っていません。

ファルハド・モシリが筆頭株主になってから7年が経ちますが、10試合以上指揮を執った監督のなかで、最も長続きしたのは1年5ヵ月のアンチェロッティです。コンセプトがわからない補強と長期的な視座なき指揮官選びに、サポーターのストレスは過去最大となっています。

次の監督はマルセロ・ビエルサ…?プレミアリーグファンとしては、鬼才の復活はウェルカムですが、67歳にしてシーズン途中からの就任は未経験です。あの独特のチーム作りは、選手たちが慣れる時間が必要なのではないでしょうか。

オーナーは、アラダイスのような残留請負人はNGといっているようですが、ビッグネームのリストを慌てて作成して、次々にコンタクトを取るような進め方はリスキーです。ここは、プレミアリーグの残留バトルの経験者が得策でしょう。失敗すれば、5億5000万ポンドといわれるブレムリー・ムーア・ドックのスタジアム建設費が重くのしかかってきます。何卒、慎重に。


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